第七話 ゴールドマンの夜会
盗賊退治が一段落して町には平和が戻った。にもかかわらず酒場の雰囲気はお通夜のようだった。市長の娘アナベラがゴールドマンの部下で早撃ちの名手と名高いクリストファー・クリトスと結婚させるために連れて行かれてしまったのだ。ゴールドマンは正当な手続きを踏んでいる、市長には反論の余地は無かった。
市長は目の前のグラスに口を付ける気にはなれなかった。
「私はあの子を最後まで守るべきだった、私が間違っていたのか。」
店の一番端に座っていた市長のテーブルへ博士が近づいてくる
「いや、元はと言えば私が悪いんだ」
そこへ酒場のマスターもやってきて腰を下ろした
「二人は悪くない、俺がもっとうまく動くべきだった」
三人は先の戦争カウパー戦役において一緒に戦った同士だった。あの地獄のような惨劇を生き抜いた三人にとって今回の対応は悪手だった。ゴールドマンの策略が一枚上手だったと言わざるを得ない。「もっとうまくやれた」三人が三人ともそう思うのだった。
「いや、私の判断が……」
市長はそう自分を責めると、目の前のグラスを掴み、グッと一息であおると、博士とマスターもそれに続く、そして深いため息が出る。その様子を見ていた酒場の娘シリルは変わりのグラスを作って持っていく
「カネはちゃんともらうからね。」
シリルの父親であるマスターが一緒のテーブルで飲んでいるのだ、代金を取り損ねる恐れがある。そこだけは譲れない。空いたグラスを回収してカウンターに戻ってくる。カウンターには新聞記者のトーマスとカメラマンのポールが掛けている。
「あそこの席では絶対飲みたくないわ」
「うん」
娼婦のマライヤとエレクトラはその様子を2階の手すりから眺めていた。酒場の2階は娼婦の仕事場になっているが今は全ての部屋が空いている、今日は仕事が取れそうにも無い、マライヤは意を決して階段を降りながら大声を張り上げる
「なんだいなんだい、辛気臭いね、ペニー一家をやっつけたんだろ?少しは喜んだらどうなんだい。」
記者のトーマスはその声に振り向いたが、すぐに背を向けちびちびとグラスの中身を舐めながら返答する
「それどころじゃないですよ。ああ、なんであんな約束したのか市長に聞きたいけど、でも絶対あのテーブルに行きたくないし」
例のテーブルでは三人が自己嫌悪に浸っている、それぞれが「私の」「いや私が」「いやいや私が」と言い張って落ち込みのスパイラル状態だ
「ああもう、アタシはこういうのが大っ嫌いなんだよ、じゃあ、ぶっ飛び価格、半額でどう」
「いや、一応取材中だし」
申し訳程度にカメラマンのポールはマライヤの姿を一枚撮影する
「じゃあ1/3!」
トーマスはもはや返事をする気も無い、カメラマンのポールもカメラをマライヤに向けるがシャッターを切らず下げてしまう
「あーもう!この役立たず!」
エレクトラが2階から声を掛ける
「もうやめなよ、大体あんた手首痛めてるんだろ。利き手が使えなくてどうするつもりだよ。」
「ふん」
そんな空気の中酒場のスイングドアを押して一平が入ってくる
「ああ、いたいた」
記者のトーマスがカウンターへ招き入れようと声を掛ける
「ああ、ジルさんのところの!」
市長もそれに気づき同様に「ああ、ジル君の」と声を掛ける
トーマスは職業柄手帳とペンを取り出し一平にたずねた
「それでジルさんはどうなったの?」
「うん、それが少々めんどくさい事になったんだ。」
酒場の一同が一平とトーマスのやりとりに耳を傾ける
「ジルの兄貴は相変わらずゴールドマンに食い下がった。」
「うんうん」
「勝負に負けてなお諦めないそのしつこさに、ゴールドマンはついに」
「ついに?」
「兄貴を牢屋にぶち込んだ」
意外にも一番驚いたのはマライヤだった
「あいつが捕まった?」
「ああ、最後まで兄貴は言い訳がましかったよ」
市長は我慢できずに立ち上がり、一平に詰め寄った
「アナベラは?アナベラはどうなった?」
「ああ、あの秘書のベンジャミンさんが付いてる、あの人はさすがだね、結婚式の準備とか何とか言ってうまいこと付いて行ったよ。」
「そうかベンジャミンが、そうか……こんな状況だが、せめてありがたいな」
トーマスは市長に問う
「取り戻さないんですか?」
「しかし、契約が、」
「そんな事言ってる場合ですか!」
「それにクリトスは正式な決闘でジル君に勝った。」
「だーかーらー」
そのとき店内に大きな金属音が音が響いた
バン!
シリルがトレーを荒っぽくたたきつける音だった
「ねぇ、あんた悪い我慢って知ってる?」
一平はそんなシリルを見て少し笑うと続けてこう言った
「ああ、兄貴ならそう言うだろうね」
カウパータウンからは少し離れたところにゴールドマン達の豪邸が建っていた。警備は厳重で豪邸と言うより、もはや要塞と言った方がしっくりくる。その中にジルは居た。ゴールドマンの部下のクリトスとマーカス、そして女ガンマンであるジニーの3人によって連行されている。連れてこられたのは重たい鉄格子の付いた牢屋だった、マーカスはその鉄格子を開けるとジルに入るようにうながす
「おら!ここに入れ、この変態マゾ野郎」
「ん?あの、そっちの彼女も今の言ってくんない?」
ジルの言葉にジニーは眉をひそめた
「はぁ?」
「その、ここに入れってやつ」
「え?……ここに入れ。」
「うん」
返答とはうらはらに動こうとしないジル
「え?」
「そして?」
「え?……だから入れよ」
「寸止め!ああ、くっそぉ。ナイス寸止め」
ジルの台詞にクリトスが小さくつぶやく
「……ナイス寸止め?」
「こいつ噂通り、気持ち悪いやつだな」
クリトスは上の空でジニーの問いにも反応が薄い、考え事をしている様だった
「な、クリトス」
「ん?ああ。そうかな」
マーカスが抵抗するジルを掴んで牢屋に入れようとする
「結婚式が終わるまでここでおとなしくしてろ。この変態マゾ野郎」
「だからさ、それをさ、その娘に言ってほしいわけ」
抵抗するジルを見てクリトスはジニーに促す
「……言ってやれ。」
「はぁ?」
「いいから言ってやれ!」
「そうだそうだ!」
ジニーは困った顔で二人を見ると、覚悟を決め恥ずかしそうに早口で言う
「へ……変態マゾ野郎!」
「はい、入ります」
すぐさま牢屋の中央で正座をするジル。ジニーはそれを見て驚き、そして眉をひそめる
「うわ、鳥肌が」
ジルが中に入るとマーカスはすぐに扉を閉めてガチャンとかんぬきをかけて施錠する
「まったく手間かけさせやがって。」
牢屋の中でごろりと寝転がるジルにクリトスは声をかける
「お前は、バカだ、あんな女の為にあんな無茶を」
「じゃあ、お前は誰の為なんだよ?」
「誰のため?」
思いもよらぬジルの質問にクリトスが答えあぐねていると横からマーカスとジニーが口を挟む
「ドン・ゴールドマン・ボールの為に決まってんだろ」
「そうさ!ドン・ゴールドマン・ボールの為さ、なぁ?クリトス」
「あ……ああ。」
二人の意見にクリトスが同意するとジルは驚いて身体を起す
「なんだよ!お前、おっさんの為に我慢してんのか、マジの変態だな。ソッチ系だったのかよ。おえー」
「俺に我慢とか言うんじゃねー!俺の嫌いな言葉は妥協と我慢だ!」
大声で反論するクリトスだったがジルは意にも介さず涼しい顔で答える
「ふっ、嫌いなだけで本当は好きなんだろ?」
「え?????」
嫌いなだけで好き……どういうことだ?【好きだけど嫌い】と言う言葉があるがそれとはあきらかに違う、一見すると矛盾しているのだが、なぜだか妙に気になる言葉だった。
クリトスがもやもやする横でマーカスがジルを罵倒する
「好きなわけねーだろ、この変態マゾ野郎!」
「あーあ、なら俺はおっさんじゃない人の為に我慢しよーーっと。あー我慢我慢っと」
「一生我慢してな、もう行こうぜ、クリトスにマゾが移ったら大変だ」
マーカスとジニーはクリトスを疫病から遠ざけるように腕を掴んで去って行った。
3人が居なくなるのを確認するとジルはむくりと身体を起こし今後の作戦を考え始めた
「さてと、どうすっかな、アナベラのやつ、怒ってるかな、ん?怒ってんのか、いいじゃん!」
ゴールドマンの屋敷のリビングは豪華な暖炉があり、その周りには動物の首の剥製が飾られている。壁際には小さなカウンターがありミニバーが設置されていた。真ん中の大きなソファーにゴールドマンが座り、その周りには賞金稼ぎや用心棒などを生業にしようとする連中がゴールドマンを慕い彼の話を聞いていた。人数は全部で30人ほど、吹き抜けの2階部分で話を聞く者も居る。その中にはあのペニー一家の残党も混ざっていた。
ゴールドマンは立ち上がるとグラスを片手に、ねぎらいの言葉を発した
「みんなよくやってくれた。特にこの二人はよくやってくれた」
マーカスがすかさず同意する
「全くですよ、なあお前なかなかイイ演技だったよ」
一同が歓声を上げ手を叩く、拍手と指笛が響く中【お前】と呼ばれた男がグラスを持ち立ち上がる、そこに居たのは市長の秘書であるベンジャミンだった
「やっと戻ってこれたぜ、まったく長い仕事だったよ。でもまあ、死体役よりはマシだったね。あんた似合ってたよ」
「ああ?どういう意味だい?」
ベンジャミンに声を掛けられた女が振り返る、そこに居たのはペニー一家の女ボス、ペネロペ・ロペスだった。ゴールドマンはそんな彼女の肩に手を置いて声を掛ける
「ペニーも良かった。うまく死んでくれた」
「あたしゃ、ずーっと笑いそうだったよ」
「ああ、俺もうっかり笑いそうになってな、本当に笑ってごまかしたんだ」
「死体じゃそうはいかないだろ」
一同がどっと笑うとペニー・スリーが近づいてきてペニーママに話しかける
「何にも聞かされてないから本当に殺されると思いましたよ」
ペニー・ワンが「そうだそうだ」と相づちを打つとジニーが不機嫌な顔で声を荒げる
「私なんかこいつに撃たれたんだからね」
隣にはペニー・トゥーがいた、だいぶ酔っているようで、ジニーの言葉に「そうだそうだ」とうなずいている。
その様子を見てペニースリーがジニーをなだめつつ、ゴールドマンに一言進言する
「もう少し早く教えてくれればやりようもあったんですけどね。あの時は本当に敵だと思ってましたから」
「なんだ?俺のやり方にモンクあんのか?」
「いや、そういうわけじゃ無いんですけどね」
「なら黙って飲んでろ」
「……はい」
ゴールドマンはおもむろに立ち上がると全員に聞こえる声で叫ぶ
「おい、ちょっと黙れ、大事な話だ」
そこに居た全員が話を止め静かになると、ゴールドマンはベンジャミンを手招きで呼ぶと隣に座らせた。
「さてと、【伝説のガンマン】は最終的にはどこにある?」
「今までと同じ、変わってないです」
「じゃあ、まだ酒場でマスターが保管しているのか」
「はい、ただ保管場所は変えるって言ってましたね」
「オーケー、オーケー、じゃあそれは手はず通りにしろや」
「ええ、解りました。それはそうと市長たちはこっちの狙いに気づいたみたいですね」
「チっ、少し急ぎ過ぎたか」
「まあいいんじゃないっすか?アナベラとの結婚狙ってたらいつかはバレるでしょ」
「それもそうだな」
ゴールドマンは髭に手をあて次の手を考え始める。そこへ空気の読めないペニー・トゥーが酔った勢いで質問をする
「ところで何でアナベラと結婚したいの?」
ゴールドマンがペニー・トゥーを凝視すると、他のメンバーの視線も同様に彼へ集まった
ペニー・トゥーがきょとんとして周りを見返すと、ベンジャミンが質問に答えるためしゃべり出す
「カウパー戦役を覚えているだろ?アナベラはあの戦争の人質なんだよ、あの子がいるから向こうのやつらは今でもカウパータウンに手が出せないのさ」
すかさずペニー・ワンが口を挟む
「あの子が戦争の人質?あんな娘っ子一人にそんな価値があんのか?」
「そりゃそうさ、カウパー戦役の時は赤ん坊だったけど、あっちの連中の王女様だ、や、国じゃねーから王女ってのは違うか?」
ベンジャミンがそこまで言うと、ゴールドマンが後を引き継いで締めくくる
「ともかくだ、あのアナベラとか言う娘は人質にも手土産にもなる。そこんところをうまく転がせば永遠に遊んで暮らせる金が手に入るって訳だ。」
事情を把握していなかったペニー一家の面々は驚きと共に歓声を上げる。そして皆一様に作戦の成功を喜び、今後の展開を想像し期待に胸を膨らませた。そんな中クリストファー・クリトスだけは釈然としない顔をしていた。
「俺はその為の駒ってわけか」
ゴールドマンはクリトスがグラスに口を付けずを手に持ったままでいる様子をみると隣に腰を下ろし、クリトスの肩をしっかりと掴んで声を掛ける
「まあそういうな、お前の名前があれだけ通ってるからできた作戦なんじゃねーか、それに今日はよくやってくれた。さすがはクイッククリトスだよ、お前の機転で余計な争いをしないですんだ」
近くにいたマーカスも話に加わってくる
「ああアレはすごかったな。「ハイ」とか言って「ちゅどーん」って」
「やめろ、二度とそれを言うんじゃねー」
クリトスの普段と違う雰囲気を感じてゴールドマンは優しく背中をさする
「どうした?あのミルク野郎に完全に勝ったじゃねーか?」
「違う」
「違くない、お前は勝ったんだ」
「あの娘が、アナベラが俺に何かしやがった。」
クリトスの口からアナベラの名前が出ると、女ガンマンであるジニーが面白そうだと混ざってくる
「どうした?まさか惚れたか?」
「違う!」
「お~こわ」
「ただ、」
クリトスの言葉にゴールドマンが優しく問う
「ただ?」
「あの変態野郎に勝つには、アナベラが必要だ」
「なんだそれなら問題無い、もうあいつと勝負する必要は無いんだ」
「俺の問題だ、アンタに迷惑はかけない」
クリトスの煮え切らない態度に業を煮やしてゴールドマンの態度が変わる
「ったくいつまでもぐじぐじウルセーな!なんなんだよお前、じゃあクリトスよぉ、金が手に入ったらアナベラは殺せ」
「え?」
「どうした?」
「殺す?」
「そうだ」
ゴールドマンの言葉にクリトスの思考が停止する。
アナベラを殺す?アナベラを?俺が?
クリトスの頭の中でアナベラの言葉がリフレインする。
「「「変態」」」
平手打ちの音がゆっくりと響き、アナベラが消える。気がつくとクリトスは自分の頬を抑えていた。
俺はMなのか?
ゴールドマンは立ち上がり全員声をかけようとした
「さあ、今後の動きだが……」
そこでクリトスの声がゴールドマンをさえぎる
「ゴールドマン」
苛立ちの表情を浮かべゴールドマンがクリトスに振り返る
「なんだ?」
「アナベラを……殺すのはどうかと思う」
「はいきた、そうくると思ったぜクリトスよ、でもダメだ」
クリトスの目をじっと見るゴールドマン、クリトスも視線を外さない
「俺が……、結婚しなければどうなる?」
「俺の顔に泥を塗るつもりか?」
「いや、そんなつもりは……」
「いや、ミルクをかけるつもりか?」
「え?」
「俺の言う事が聞けないってのはそう言う事だぞ、なあクリトス?」
辺りは祝杯ムードが一変する。全員がクリトスとゴールドマンの会話を注視している中で、ゴールドマンは付け加えた
「だったら今すぐあの女を殺せ」
ゴールドマンがそこまで言うとベンジャミンが慌てて間に入る
「しかし結婚前に殺してしまうと財産の相続権が……。」
クリトスをにらんだままゴールドマンがつぶやく
「そいつはまずいな。」
クリトスは叫んだ
「なら結婚はしない!」
「ああん?おめぇ、それが今まで育ててくれた人への恩返しですか?」
「そうじゃない、ただ俺は、あのジルとか言う男に勝ちたい、その為に」
「だからそれはさっき言ったじゃねーか!」
「しかしゴールドマン!」
突然ゴールドマンがクリトスに銃を突きつけた。
「うるせーな!黙っていう事聞けよ」
「くっ」
クリトスも反射的に腰のリボルバーに手を伸ばすが、グリップを握ったところで手を止めた、
「お、なんだ?抜くのか?俺に銃を向けるのか?」
我慢できずにリボルバーを抜くクリトス、そのままゴールドマンに銃口を向ける。
ジーニーとマーカスはクリトスの愚行を目の当たりにしてすかさずクリトスに銃を向ける
「おい、気でも触れたか?」
1対3の構図、いやこの場には銃を持った人間は30人近くいる。クリトスは圧倒的に不利だった。そのことを解っているゴールドマンはクリトスに圧力をかける
「クリトス、銃を下ろせ」
銃口を向けたまま下ろそうとしないクリトス
ゴールドマンは銃口を向けたまま撃鉄を起こす。これは最終勧告を意味していた
対してクリトスも撃鉄を起こすと、マーカスとジニーも追うように撃鉄を起こす
膠着状態のままゴールドマンがゆっくりと口を開く
「おいおいクリトス、お前を拾ってやったのは誰だ?飯を食わせてきたのは誰だ?俺は親も同然だろ?その俺を撃つつもりか?親殺しは重罪だぞ。なぁ」
うながされてマーカスが答える
「ええ、死刑ですね、ドン・ゴールドマン・ボール」
「俺を殺せば計画はおじゃんだ」
クリトスの返答を聞いたゴールドマンはゆっくり笑みを浮かべた
「そうかそうか、それは確かに困る。ならばこうしよう、アナベラと結婚するのは、このドン・ゴールドマン・ボールってのはどうだ」
ゴールドマンとアナベラが結婚するとなるとクリトスの存在は必要無くなる。そうなるとクリトスはただの反逆者として撃ち殺されて終わりだ。悔しいがクリトスに打つ手は無い、静かに銃を下ろすしかなかった。
マーカスがクリトスの銃を取り上げるとあちこちから安堵の吐息が聞こえるた、やがてゴールドマンも銃を納める
「このバカを牢にぶち込んどけ!」
物語も後半戦に突入です。読んで下さっているみなさまありがとうございます
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