侍従長の眠れない夜に唱える呪文。のようなもの。
陛下・・・
陛下っ・・・
陛下っ!!!
い、いかん。夢の中で陛下を呼んでしまった。
しかし、まだ4回目の登場なのにすでに夢オチとは。この作家さん大丈夫かな。
いかん、いかん。わしも侍従長をリストラされたら唯のおじさんだから、他人の事を心配している場合ではない。
明日は宮内庁法第9条で定められている宮内庁長官秘書官に会わなければいけないのじゃ。
一応、ポイントとなるこの第9条の4項、5項及び6項だけ書いておくのじゃ。
宮内庁法第9条
4 宮内庁に、宮内庁長官秘書官を置く。
5 宮内庁長官秘書官の定数は、政令で定める。
6 宮内庁長官秘書官は、長官の命を受け、機密の事務をつかさどる。
大体、秘書官の人数は政令で定めているはずなのじゃが何人いるのやら。
わしが会う人は毎回違うし、機密の事務ってどうなっているのやら。
しかも、憲法第99条といい、9ばかり出てきて何のことやら。
いかん、いかん。ディスってしまった。
とりあえず、憲法第99条があればわしは大丈夫かも。
陛下にお仕えすること奉職30年、真面目一筋の国家公務員じゃからな。
気持ちが落ち着くしアレを唱えておこうっと。
第99条 天皇”陛下”又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
皆さん、おやすみなさい。
侍従長の心は、すでに憲法第99条に支配と言うか、安らぎを感じさせられているのであった。
*憲法第9条を読み解く3つのポイント
小説の最後に表示されているWikipedia)ウイキペディア 日本国憲法第9条でチェック。