ちなみに、Will が入ったら未来のことですよね?今じゃないんですよね。
The right (of) belligerency (of) the state will not be recognized.
と英文で表され、”国の交戦権は、これを認めない” と訳されている一文には、未来を表す助動詞 Will が使われている。
これは、草案者が、GHQを試す意味も込めて Will を使ったら通ってしまったのである。
Will の使い方は中学1年生で習いましたよね。
そう、未来を表す助動詞です。
えっ!じゃあ ”国の交戦権は、これを認めない” って未来の話ですか?
そう。未来の話じゃ。今はまだ Will が入っているから ”国の交戦権は、将来これを認めない予定である。” と表現されるのじゃ。22世紀に入ったら Will を外して ”国の交戦権は、これを認めない” となる予定なのじゃ。
もちろん、今は交戦しても大丈夫。なにせ、Will が外されて交戦権を認めないのは未来の話なんじゃからな。
それまでは、Will を取らずに永遠に未来の条文にしておくのじゃ。
草案者は、憲法や法律の作成から実際に成立、施行されるまでの時間の流れを逆手にとって、GHQを試すつもりで Will を使ったのだがGHQは気づかなかった。
通常は、こんな流れで憲法や法律ができてゆくよね。作成~議会の審議~成立~公布~実際に効力を発する施行へと至る。
よって、英文だと憲法第9条は、施行された時から現在までも単に未来を規制している条文のままなのである。
Will を取らない限り永遠に未来を規制し、予定を述べている条文に過ぎないのである。
The right (of) belligerency (of) the state is not recognized.
と Will を外すことでようやく ”国の交戦権は、これを認めない”と現在形になり、2016年9月13日現在でも規制が有効に働く条文となる。
The right (of) belligerency (of) the state will not be recognized.
のままだと、1947年5月3日に施行されてから現在の2016年9月13日現在でも未来でしか交戦権を認めない予定ということになる。
当然、今現在も憲法第9条は、未来の交戦権しか規制していない。今この瞬間に某国と始まった交戦は、規制していないし、規制できないのである。
本来であれば訳文も ”国の交戦権は、将来これを認めない予定である。”にすべきである。




