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老害に天罰を

作者: 千路文也

 若者をこき使って、自分だけ楽しようとする愚かな老害に天罰を下さんと、政府軍が躍起になって作戦会議を行っていた。21世紀の初頭頃から、昭和時代に子供に水を与えずに私利私欲のために暴力を振るい続けてきた教員共がここにきて活発的になっていた。皆、80歳を過ぎた年寄りだというのに顔を真っ赤にして未来有望な若者を亡き者にしようとする勢いで馬車馬のように働かせ、自分達は最低限の仕事しかしていない。最低限の仕事をしているから雇い主も解雇する訳にいかず、若者が泣きを見ているのだ。これに怒り狂ったのは老益側の政府だ。これからの時代を引っ張っていく貴重な人材を、このままでは老害共に潰されかねない。そう感じた政府は一致団結して老害共が救う老人ホームに奇襲攻撃を仕掛ける作戦を立てた。そして作戦当日、上空からヘリで落下傘部隊が突撃を開始した。ガスマスクを被った政府軍は室内にガスグレネードを投げ込み、たまらず部屋から出てきた老害共に火炎放射を浴びせた。


「ババアアアアアアアアアアアアアアアア! 死ねええええええええええええええええええ!」


 老害に人権などないので、彼等が焼け死のうが問題ない。老害が火だるまになって床を転げ回り、絶叫を上げる様は何とも滑稽だ。しかし油断はならない。アジトを制圧したと言えど、全国には数えきれない老害が汚らしい笑みを浮かべながら若者をこき使っている。「若いからなんとなるよ」と奴等は口癖のように使って、自分の子供の年齢に当たる従業員を酷使するという暴虐行為がまかり通っているのだ。奴等のイヤらしい行いを政府は見逃す筈もなく、近々最大規模の老害駆逐作戦が展開されようとしていた。非国民には天罰を与えなければいけない。それは間違いないのだ。


「貴様。よくも今まで未来有望の若者をこき使ってくれたな。お返しだ!」


 舞台は変わって、人間の形を保っていない肉片に向かって英雄的発言を浴びせ続けるコンビニ店長がいた。品出しパートのババアは店長の目を盗んで若者を馬車馬のように働かせていたのだ。それを知った店長は怒り狂い、近くのホームセンターでハンマーを買うと、のんびりと品出し中のクソババアの頭上に向かってハンマーを振りおろし、ぐちゃぐちゃと肉を叩く音を店内中に響かせた。一部始終を見ていたお客さんは、素晴らしい決断を果たした店長に拍手喝采を浴びせ、老害の死に感動したのか大粒の涙を流して嗚咽を漏らしていた。その後、店長が市の表彰を受けっとったのは言うまでもない。




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