第一章 弐.伍話
おまけ。
「良い旅館が見つかってよかった………」
そう言って俺、廟は旅館に泊まった。もちろん、讖田君も。
「オイラ、部屋を分けた方がいいでやんす。」
まぁ確かに。プライバシーは大切だし。結構、この世も大変なんだけど。
「わかった。そうしよか。」
〜てな訳で移動中〜
「オイラの部屋は306号室でやんす‼︎用があれば呼んで欲しいでやんす。」
「おk、把握」
ドアを閉めると、布団を敷いて寝ることにした。何もやることないし。
「ああ………鞘野は大丈夫かなぁ………」
???
誰だ鞘野って。名前だけで判断すれば、女の子だ。知らない名前を唱えるなんて、疲れているのか?うん……?あ、頭が………苦しい………
「………………ハッ!」
俺も、つくづく気を失う奴だな。少し、思い出したかも。
そうだ、俺、霊屋 廟は、巫覡だ。
鯖「説明しよう‼︎巫(ふ、かんなぎ)は、巫覡とも言い、神を祀り神に仕え、神意を世俗の人々に伝えることを役割とする人々を指す。女性は「巫」、男性の場合は「覡」、「祝」と云った。「神和ぎ」の意。以上‼︎」
毎度すいません。
そこで掃除していたら友達がやってきて、巫女って萌えるのになーって話になって、突然足元に穴が開いたんだ。なんだったんだ、あれは?神隠しか?
鞘野ってことは、思い出せなかった。
………………寝るか。
「おはようでやんす。廟君。」
「おう、随分早いね。」
………………………さて、旅館を出るか。
次は火曜日‼︎