運命とは自分で決める事
※前回の7部は、思いつきで深夜に突然書き上げたもので、言葉の使い方や文章力がいつにもまして乱雑になっているのをご勘弁ください。
ちなみに修正は自分の反省点として、このままにしておくつもりです。(決して面倒くさいわけではありませんw)
夏休みに入り、もう2週間と少しの歳月が流れた。
トオルは、パソコンでたまたま見つけたアニメのサイトの新人発掘の広告をまた見つけ、アニメクリエイターとして自分が考えた物語の内容そしてキャラクターをキーボードを打ち書き上げている途中で、他の住人も各々、夏休みを過ごしている。
そんなトオルにある人物が突然、訪問する。
ドアを叩くのに応答し、トオルはドアを開けた。
「はーい!」
目の前には黒いスーツを着た体格の大きい黒人の男が立っていた。
その男は英語でトオルに話しかけてくる。
トオルは焦りながら「アイ キャント スピーク イングリッシュ」と片言の英語で言った。
するとその黒人の後ろから日本人の男が出てきてトオルに言った。
「ナツはどこにいる?」
「あ、え、隣にいないですか?」
「隣が不在だから隣人の君に訊ねているのだ」
「あのーどちら様ですか?」
「私はナツの・・・」と男が喋った時、階段から足音が聞こえる。
トオルと目の前の男は足音がする方を見た。
登って来ているのは、その男が探しているナツだった。
ナツがトオルの方を見ると、足を止め言った。
「お・・・とうさま」
その日の夜、鈴本の部屋にトオルとサルが集まりトオルは2人にこのことを説明した。
話を理解した2人はトオルに訊ねる。
「ナツちゃんは?」
「今、部屋で考えているんだと思います」
「まさかあの不思議な娘の父が、アメリカで世界に名前が轟くほどの大企業の社長とはな~」
「で、アメリカに一緒に帰って決められた男と結婚しろと」
「それに対しナツちゃんは何て?」
「走って自分の部屋に入ったきり出てこなくて、お父さんは仕事があるからまた来るって、ナツが決まり次第連れて帰るって」
「だから表にスーツ着た男が立っていたのか」
「ほらっ普段から感情を表に出さない子だから、こんな時何て声をかけたらいいのか分からなくて」
「俺達は何もしない方がいいんじゃないかな?こういうのは親と子の問題だろ?」
「それもそうですけど・・・」
そして、何も解決しないままトオルとサルは自分の部屋に戻った。
部屋に戻ったトオルは窓から見える月を見て、ナツの事を思っていた。
その時、隣の窓で何やら動く物体が見える。
それはナツが窓から外に出ようとしている光景だった。
トオルはその行動に驚き、ナツに言った。
「お前、何してんだよ!?」
「家出よ」
「家出ってここ二階だぞ」
「大丈夫・・・私慣れてるから」
その言葉を聞いて、ナツは向こうでも親の目を見計らってどこかへ行っていたのだとトオルは感じた。
「でも、こんな夜中に一人じゃ危ないぞ!」
「それじゃあ、トオルも一緒に来て」
そう言うとナツは軽やかに窓から下へと降りた。
トオルは慌てて部屋にあったロープをベッドの足に巻きつけ、外に抛り捨てゆっくりとトオルも下に降りる。
そして、2人はみずき荘から離れられるだけ走って逃げる。
「今からどこに行くんだよ!?」
「トオルが決めて」
「ちょ、無責任だな~」
とりあえずトオルが思いついた場所は、秋葉原にあるネットカフェだった。
一部屋を2人で借り、走り疲れた体を休める。
「これからどうするんだよ?」
ナツは壁に貼ってあるここの設備を見て言った。
「とりあえずシャワーを浴びるわ」
「いや、そういうことじゃなくて」
ナツがシャワーを浴びて、汗を流している間、トオルは一人でナツの事を考えていた。
「あいつこんな事をしてまで、アメリカに帰りたくないのか・・・」
シャワーを終えたナツはバスタオルを巻いたまま部屋に戻ってきた。
「トオル終わったわ」
「お前、ここまでその格好で戻って来たのか!?」
「だって、服が無いんだもん」
ナツはバスタオル返却の箱に服を全部入れて戻って来ていた。
とりあえずトオルは近くにある夜遅くまで開いているお店で服と下着を買った。
「男一人でしかも女性の下着まで買わせるなんて、超周りの目が気になったぞ」と独り言をつぶやきながらナツがいるネットカフェに戻った。
個室のドアを開けると横たわって寝ているナツがいた。
それを見て、トオルはため息をつきクスッと笑った。
「本当にお嬢様なんだな・・・」
トオルはナツの体を揺らし起こす。
「おい、そんな格好だと風邪ひくぞ。髪の毛も濡れたままだし、とりあえず服着ろ!」
寝ぼけたままのナツはその場でタオルを脱ぎ、着替えはじめる。
トオルの顔は赤くなり、すぐに背を向けた。
「お前、少しは男の視線考えろよ!」
「どうして、私たち隣人でしょ」
「隣人だったら、裸見せてもいいのか!?」
「トオル、着替え終わったわ」
「サイズはピッタリだな」
「トオル、髪を乾かせて」
トオルは仕方なくドライヤーを借り、個室でナツの髪を乾かす。
サラサラの金色の髪で髪の毛を触るたびにいい匂いがする。
初めて触る女性の髪の毛にトオルは緊張していた。
髪を乾かしながらトオルはナツに聞いた。
「お前、どうする気なんだ?」
「私は帰らないわ」
「それじゃ、ちゃんと伝えろよ」
「無駄よ。もう見つかった以上みずき荘には戻れないわ」
「いつもこうなのか?」
「聞かなくてもトオルは分かっているでしょ」
確かにトオルにはナツの気持ちは理解していた。
聞かなくてもいいことをわざわざ聞いたのは、この緊張を紛らわすためだったのかもしれない。
トオルは心の中で思った。
ナツ本人がこんなに冷静なのに僕は何でナツ以上に考えているんだろうか?
でも、今はまさしく僕が思っていた退屈な日々じゃない。
だけども、実際に退屈じゃない日を送ると混乱して少し昔が恋しくなる。




