だい9わ 日本〇ね!
「タケル、私は最強の子供を作り……日本人を復活させなければならない、だから……私と一緒に見つけて欲しい――」
ほほを そめて かのじょは こくはくする。
「最強の日本人のオス……イザナギのミコトの精〇をッ!」
僕への もうのこりすくなくなった 日本人であるぼくへの。
あいのこくはくを――
「………って、え?」
なんか ちがったことばが きこえたきがした。
「な、なんて言ったの……ごめん、耳に黄砂が詰まってて聞こえなかった」
ほんとうに なんだろう ラブコメしゅじんこうだからって なんちょうはやめてちょ。
「な、何度も言わせるな馬鹿者……イザナギ様の〇液だ!」
せきめんしながら ポニーテールをはらって フソウさんが言う。
「……い、イザナギ様って確か……神様ですやんッ!」
いみが ぜんぜん わからないよ!
母から きいたことがある。
「ああ、よく知ってるなタケル、富士山は知らないのに」
イザナギのミコト…… それは 日本を つくった男の神さま。
「まあ、知っているなら話は早い、タケルもイザナギ様の捜索、手伝ってくれるよな?」
そんなもん この世界に いるはずがないのに……ッ!
「……ふ、フソウさん?イザナギのミコトもいいけど……純血の日本人男児なら、ここにもいるわけだけど?」
は はずかしいが!
めっちゃはずかしいが! それでも!
「……へ?」
ぼくは へしおられた フラグを なおしてみせる! だいじょうぶ! なんとかなる!
しゅじんこうなんだもの!
「だ、だから……僕が、イザナギ様のかわりになるって言ってるんだ!」
言ってやった。
ああ、言ってやった。
「……ふ」
しんそこ きょとんとする フソウさん。
「ふはははははははははははははははははははははははッ!面白いっ!面白いなお前っ!」
そして まるで ばくはつしたかのように ごうかいに わらう。
ぼくのメンタルは しんだ。
「タケルの貧弱な精子では我が卵子を貫けぬわ!1000年修行してから出直してこいっ!」
めのまえが モノクロに なっていく。
ふつうの しつれんならまだしも。
「そ、ソッカー……ハハハ……ハ」
DNAレベルで きょぜつされた。
まあ そのどだいに ふみいった 僕のそうだいな じばくなんだけども。
「まあ、とりあえずは帰ろう……さあ案内せよタケル、我らの家へ」
ナニイッテンダ コイツ。
「……ヘ?ワレラノイエ?」
もう のうみそ たいしてうごいてないから これいじょうの ちょうてんかい。
しんそこ ヤメテクレマヘンカ?
「ああ、貴殿の家族は念を入れて母上と私の実家に避難させた……ゆえにタケルは私が一緒に暮らしその身を護ってやろう」
アー ソウイウ ラブコメてきな ヤツね。
「ウワーソウナンダー、ヤッター、コンナカワイイコと一緒ナンテー」
ダケド ボクハ ボクノセイシハ カノジョに キョヒサレテイル。
なんだよこれ! ラブコメじゃなかったのかよ クソッ!
「ははっ、表情が死んでる奴に言われても嬉しくないぞタケルっ……まあいい、さっさと行こうっ!」
ああ ようやく りかいした。
これはラブコメじゃない!
かといって クソまじめに 日本人を ふっかつさせる気もさらさらない!
だってフソウさん いもしない神さまのセイシ さがすつもりだもん! たぶんいっしょうかけて!
これはきっと 日本人がぜんめつするさまを ぼくがゆびをくわえてみているだけの ギャグなんだ!
あークソッ!
カレシこうほおちた!日本死ね!
あ、もうしんでた。