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国王の娘  作者: 白河翠
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テスト頑張る!



そんな訳で、テストの日がやってきた。

あれから勉強頑張ったけど全然自信ない…

Sクラスに入れても首席はちょっと無理かも…



不安な気持ちのまま私は学校に向けて出発した。王宮から歩いてすぐのこじんまりとした建物に学校までつながっている扉がある。それを親が開けて子どもを送り出すらしい。基本的には寮で生活するのだが、特別な祝い事などがあるとそれぞれの家に帰る。今日はまだ入学していないので家に帰るらしい。



その扉がある建物に着くと、すでに何人か送り出されようとしていた。苦戦しているのか中々扉が開かない。



「お父様、扉を開けるのにどれほど時間がかかるのですか?私あんなに長い時間待ってられません。」

するとお父様はしぃっ!と静かにするように言った。

「あれは平民だ。魔力量が少ないのだろう。気を散らしてしまうと悪いからあちらでやろう。」

お父様は部屋のすみを指さしていた。



「あの…あっちは扉がないようですけど大丈夫なのですか?」

いくら魔力があっても扉がなければ流石に行けないのでは?

「あぁ大丈夫だ。魔法陣を描いてそこから転送する。」

へぇー、そんなこと出来たのか…

ん?じゃあ王宮からでも行けるよね?とふと思ったが余計なことは聞かないことにした。学校で習うかもだし…



部屋のすみに移動して、お父様が魔法陣を描き終わるのを待っていた。魔法陣がスラスラ描かれているのを見て、さすがお父様!と思った。私もできるようになるのかな?



お父様は描き終えると私に魔法陣の中心に来るように言った。

「では、テスト頑張るのだぞ!」

「はい!」



そう言うとすぐにお父様は魔力を流し始めた。魔法陣が強い光を放った。その光が眩しすぎて目を開けていられなかった。移動する瞬間を見られなかったのが少し残念だ。








ほんの数秒で景色が変わった。ついに…ついに学校にきたんだ!

嬉しすぎてぼーーっとしていると誰かが話しかけてきた。

「貴方は新入生ですね?ようこそ!お待ちしておりました。私、教論のマークと申します以後お見知りおきを。」

「はぁ」

一方的な自己紹介にどんな反応を示せばいいのか分からず情けない声が出てしまった。



「それでは試験が行われるお部屋にご案内します。」

あっ!そうだった今からテストやるんだった。

浮かれ過ぎて完全に忘れてた…



ながーい1本廊下を歩いていくと所々にあった扉とは違った豪華な扉が現れた。そこに入るよう促された。中に入ると足元が光り、魔法陣が起動した。どうやらこの学校は基本的に魔法陣を使って移動するようだ。



光が収まり目を開けると、そこはずーっと行きたかった教室だった。すでに半分ほどの生徒が来ており着席していた。

早速友達を作って楽しくおしゃべりしている者や試験勉強をしている者、1人でぼーっとしている者など様々だ。

よーし!私も友達つくろー!



そう思って自分の席に着き、隣の男の子に話しかけてみた。

銀髪で目の色は黄色だった。

「こんにちは!私ローザと申します。以後お見知りおきを。あなたの名前はなんですか?」

すると、男の子はこっちを見て睨んだ。



「はぁ?なんで名乗らなきゃならねぇんだよ。面倒臭いからそういうのやめてくれる?そんな時間あったらテストの勉強でもすれば?」

思ってもいなかった回答が帰ってきた。さすがにムカついたので言い返した。



「それはすみませんでした!じゃあ貴方も勉強したらいかがですか?」

息付く間もなく彼は言った

「俺は!……いいんだよ。お前こそ人の心配なんかしてる余裕あるのかよ!」

「私もいいんです!」

そんなことより友達を作りたいんだって。まぁこいつとは無理かな…



なんだかんだ言い合っているあいだに試験の説明の時間になった。するとマーク先生が前に出てきて、はい注目と言って手を叩いた。生徒が全員静かになったところで話し出した。


「これから試験の説明を始めます。午前中は魔法、数学、歴史、地理の筆記テストを行います。制限時間は各科目50分です。また、午後は魔法の実技となります。担当の先生の言うことをよく聞き、実力を発揮してください。では皆さん試験頑張ってくださいね。」



ん?今実技って言った?

そんなことお父様から聞いてないよー!!練習してないよ?大丈夫かな?ってかどんなことやるんだろ?もう!お父様ひどいー!!



先生が話終わるともう一人先生がやって来て問題を配り始めた。ついにテストが始まる…

「では、始め!」




読んでくれている方ありがとうございます!

次はローザのテストの様子です。

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