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国王の娘  作者: 白河翠
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不思議な世界



お父様の話から解放されてからすぐに王宮の庭に向かった。今日は天気もいいので散歩したい気分だ。この庭に咲く花はどれも綺麗でとても癒される。特にこの真っ赤なバラがお気に入りだ。



しばらく歩いていると、見たことの無い景色になっていた。おかしいと思って引き返そうとしたが、完全に迷子だ。まずい。非常にまずい。私の側近たちも見当たらない。お父様に叱られる!早く戻らないと!!



とりあえず来た方向に向かって歩いてみた。

しばらく歩くと知らない滝が現れた。その滝壺はすごく神秘的で、私は無意識のうちに水際までひきつけられていた。

すると突然滝壺が光だし、私はその光に飲み込まれてしまった。眩しくて目をギュッとつぶっていたので何が起きたのかわからなかったが、辺りは白い景色が広がっていて目の前には知らないおじさんが立っていた。




「やっと来たか。説得に時間がかかりすぎだ、あいつは本当に仕事ができないな…」

あいつって誰のことかな?ってか、この人だれ?名乗らないで急に話始めないでよー!何がどうなってるの?どうやってここにきたの?誰か説明プリーズ




「あのー…ここどこですか?あいつって誰?あなたは?説得ってなんの事ですか?」

分からないのが嫌だからおじさんに質問攻めしてしまった…きっとこういうのがダメなんだろうなー



「あのバカ何も説明しておらんのか!もう!めんどくさいなー。私は次期国王を導く者で名はダルタナだ。あいつとはお前の父のことだ。説得ってなに?と言っているのになぜここへこれるのだ?私はそれが不思議でならん」



えっ?どういうこと?

あっ!もしかしたら国王を導くって言ってるからそれ関連かも…



「あのー、もしかして国王になれっていうやつですか?」

私は恐る恐るダルタナ様に聞いてみた。



「それ以外何があるのだ?」

ダルタナ様は不機嫌な顔になり聞いてきた。



やっぱり…私はやる気ないのに

「私はお父様に国王にはならないと言ったのですけれど、伝わっていませんでした?」



「あいつは本当に役たたずだな、昔からちっとも変わらない。本当に成長しているのか?」

ダルタナ様は深いため息をついた。



「国王になるための条件を其方しか満たしていないのだ、国王になりたくないなどと言っている場合ではない。国が滅びるぞ」

いやいや私が治めたほうが滅びるって…

それに条件って何よ、条件って!



「国王になるための条件ってなんですか?お父様からあまり細かいところまで聞いていないので分からないのです。」


私以外の者がなれないか情報を探ってみることにする。鍛えれば意外と誰でもなれるかもしれないし、




「何故私が説明しなければならない…あぁ!もういい、あいつには私から説明するように言っておくから今日はもう帰れ、後日またここに来い」

ダルタナ様が私を追い出すように手を払った。



「分かりました。けど帰りたいけど帰れません、道が分からないのです…帰れたとしてもまたここに来れるかも分かりません」



ダルタナ様はまた深いため息をついた。

「帰りは私が送ろう。ここへもう一度来る時はランドールに言って連れてきてもらえ、あいつには仕事をしてもらはなくては困る」



ダルタナ様との話が終わるとまた目の前が光り王宮の庭に戻ってきた。すると、お母様とお父様が駆け寄ってきて私を抱きしめた。急だったのですごく驚いた。



「どうしたのですか?急に抱きついてくるなんて…」

私の言葉を聞いてお父様は目を見開いた。

「其方は1週間も姿が見られなかったのだぞ?心配して当然じゃないか!すでに死んでしまったのではないかと気が気でなかったのだぞ?」

まじ?あんな短時間しか話してないのに1週間も経ってたの?



「ダルタナ様のところに行っていたのです。」

するとお父様は急に真剣な顔になった。

「その話は私以外にはするな、分かったか?」



あの重たい声で言われた従うしかないじゃん!怒られたくないし

「はい、分かりました」



するとお父様は私の側近たちに食事とベッドの準備をするように指示を出した。いやー、お父様仕事早すぎ。これで仕事できない役たたずなんて言われてたら仕事出来る人ってどんだけすごい人なんだろ?ってかダルタナ様の基準が高いだけ?



「出来るだけ早く其方と話がしたいのだが、3日先まで予定が埋まっているのだ。それまで少し待っていてくれるか?」



お父様が申し訳なさそうに言ってきた。別に先延ばししてくれても構わないんだけど…


「分かりました。お仕事頑張ってください」

私はにこっと笑っておいた。

国王になるための準備がはやくもはじまったことにローザは気づいていませんね。果たしてローザは逃げられるのでしょうか?

次のお話はお父様目線で書きたいと思います!

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