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序章 ある一通の手紙
ある青年が、砲弾が炸裂している近くの塹壕の中で手紙を書いていた。
『父さん、母さん、お元気ですか。
あれからどのくらいたったのでしょうか。未だに現状が理解できていない部分も多々あります。
もう色々な事がありすぎて、頭が追いついてませんが、こうやって手紙を書いてる有様です。
ですが、残念な事にこの手紙は送る事ができません。
ここからだと僕だけどうしても送れないのです。
なので、前から何通か書いてはおりますが、送れないので僕の鞄にしまってあります。
ですが、いつかまた帰れたら沢山お話をしたいですし、この手紙達が帰ってきた時にあれば、是非持って帰って見せたいです。
12月19日 サルミア共和国国境、ムルミン村にて
貞雄より』
書き終えると、綺麗に折りたたんで、胸ポケットにしまった。
初投稿でした!
これからも暖かく見守り、そして長く応援してください!
よろしくお願い致します!