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姫と皇子の春夏秋冬  作者: 花屑百合
4/5

春編 姫と皇子と宿泊研修 ②

ポッキーゲームの興奮冷めやらぬうちに、バスは目的地に着きそうです。

撫子:「なんだか、外は寒そうですね。私、寒いのだけは苦手なんです…。」

ナデちゃんが不安そうに言う。確かに、雪が路肩に点々と残っていて、寒そうだ。

ナナ:「大丈夫、大丈夫。いざとなったら、あたしがギューっとしてやんよ〜!」

撫子:「なっ!べ、別に、奈々にギュッとなんてしてもらわなくて平気よ!」

と、痴話喧嘩が始まるとバスが減速して止まった。

ミオ:「着いたみたいだね、皆降りるよ。」

ミオちゃんの声で、私達も荷物を持ってバスを降りる。

先生:「はい、皆さんおしゃべりは辞めて話を聞きいてください。12時15分の昼食まで自由時間となりますが、勝手な行動は慎みましょう。タイムテーブルは、しおりに書いてあるので、時間厳守でしっかりと行動するように。実りの多い宿泊研修にしましょう。解散。」

先生の話の後、私達は部屋に着いてさっそくくつろいでいた。

ヒメ:「昼食まで、1時間くらいあるね、何しようか?」

ナナ:「ん〜そうだな。中学の頃の思い出話とかする?ひと〜つ、昔っから撫子は凶暴おっぱい。」

撫子:「奈々、次から貴女の宿題は終わることはなくなったわ。私が手伝うことがなくなるんですもの。」

ナナ:「さ、さーせんしたっ!」

ナデちゃんが冷ややかに言うとナナちゃんは、ガチ土下座を披露して、謝る。

ミオ:「うーん、中学の頃の話か、私と姫の学校は中学にして女子校だったんだ。」

撫子:「それは珍しいですね。私と奈々が通っていた中学校は…、いたって普通でしたね。ザ・公立中学って感じの。」

やっぱり、中学で女子校って珍しいんだ。

ヒメ:「そうそう、私と、ミオちゃんは幼稚園から今までクラスも一緒だったの。」

ミオ:「ちょっとした奇跡だよね、13年クラス一緒って。」

撫子:「では今年で、14年目ですか!本当に運命かもしれませんね。」

ナナ:「本当になぁ〜。あたしと撫子はさぁ、実は小学校は別なんだよな。」

意外だ。ケンカするほど仲がいいを体現したような2人が、まさか小学校が違うとは。

撫子:「幼稚園は一緒だったんですけど、小学校は奈々のご両親の都合で別々でした。」

ナナ:「そーそー、親が私立いけってうるさくてさー、中学はなんとか説得して撫子と同じ学校入れたってわけ。」

撫子:「奈々は名家のご令嬢なんです。今でこそガサツですけど、幼稚園の頃はそれはお嬢様って感じのふわふわ浮世離れした子でしたから。」

これまた意外だった。どちらかといえば、ナデちゃんの方がお嬢様って感じがする。ナナちゃんがお嬢様って、失礼だと思うんだけど想像できないや。

ナナ:「自分でも、お嬢様ってのはあんま意識しないようにしてる。やっぱ気恥ずかしいしな。」

ナデちゃんに自分がお嬢様だと言われ恥ずかしいのか、少し気恥ずかしそうに早口でそう言った。

ミオ:「なんだか、結構お互いの学校の事しれたね。」

撫子:「ですね。これからもよろしくお願いします、横峰さん、縦山さん。」

ナナ:「私からも姫っち、ミオっちよろしくな。」

ヒメ:「うん、よろしく。あっ、そろそろ食堂行こうか。」

時計の針がもう12時になっていたから、皆で食堂に向かった。昼食後は校訓の復唱やら、校歌を延々と歌ったりを繰り返した。1時から始まったそれらが終わったのは、夕食の6時だった。

ナナ:「やっと、終わったな。てか長くね?」

ヒメ:「だねぇ、少し疲れたよ。でも次はお風呂だよね、私桜の香りのシャンプー持ってきたよ!」

ナナ:「姫っちは女の子って感じするなぁ。私なんて烏の行水だかんね。」

撫子:「奈々は、もう少し女の子らしく振る舞うべきかと思うけど?楽しいバスタイムは、女の子の特権なんだから。」

ミオ:「よし、じゃあ早く準備してお風呂行こう。」


ヒメ:「ふぅ〜。いいお湯だね。」

ミオ:「そうだね、まさか露天風呂になっているとは驚きだよ。」

ナナ:「しかも、時間的に早いから貸切状態だしな、よし撫子のおっぱい揉んじゃえ!」

撫子:「ちょっ!やめなさい!ばかぁっ!!」

言うが早く、ナナちゃんがナデちゃんのおっぱいを揉みしだき始めた。

ナナ:「おーまた大きくなったんじゃね?」

撫子:「知らないわよ!いいから揉むのやめなさい!」

確かに、ナデちゃんのおっぱいは高校生の中ではかなり大きい部類に入るとおもう。それにしてもこの2人本当に仲良いなぁ。

ナナ:「あーあ、撫子は巨乳だし姫っちも結構大きいし、ミオも平均値くらいはあるし、貧乳はあたしだけか?」

ヒメ:「私そんなに大きくないよ。大丈夫!ナナちゃんだって成長期なんだから大っきくなるよ!」

ミオ:「平均、平均かぁ…。」

ミオちゃん結構気にしてるだね。

ヒメ:「ミオちゃんのおっぱいが平均でも、私はミオちゃん好きだよ!」

ミオ:「何言ってるだ姫!?」

撫子:「混乱してるのね…。」

あー恥ずかしい!自分でも何言ってるんだとおもったよ。

ナナ:「面白いな〜このメンツ。でもここらであたし上がるよ。」

ヒメ:「もう上がるのナナちゃん?」

ナナ:「うん、さっき言ったけどあんま長風呂したことねぇから、熱い!」

撫子:「じゃあ、私も出ます。奈々1人で部屋まで戻れるとは思えないし。ではお2人ともお先です。」

ナナ:「ちょっ、バカにすんな部屋くらい1人で戻れるっつーの!」

ミオ:「部屋番号は?」

ナナ:「306だろ?」

撫子:「305号室よ。さぁ行くわよ。」

ナナ:「あれ〜そうだっけ?あははは…。」

これは、心配になる。そうして、ナデちゃんとナナちゃんは部屋に戻った。…そしてミオちゃんと2人きりになった。

ミオ:「奈々ちゃんも撫子ちゃんも行っちゃったね。」

ヒメ:「うん…。」

沈黙。ダメだ特に話題が出てこない。

ミオ:「私たちもシャワー浴びてでよっか。」

ヒメ:「そうだね。」

結局、何も話せず私達は、305号室に戻る。 ミオ:「ちょっと、ジュース買ってくる。ヒメなんか飲む?」

ヒメ:「ありがと、じゃあ炭酸系でお願い。」

うんと頷いて、ミオちゃんはジュースを買いに行った。1人きり、空を見ると白い月がぽっかり浮かんでいる。はぁーと息を吐くと白く煙る。

ヒメ:「なんだか、今日ならこの思い言えそうな気がする。でも…。」

でも、一歩踏み出せそうもない。きっと、いつもと違う環境が勢いをくれているんだと思う。

ーガサッー

ん?今そこの木陰で何か動いた?ここら辺山だから、タヌキかな?気になって、そーっと覗く。ナデちゃんとナナちゃん?

撫子:「奈々、宿泊研修中はこういうの無しって約束じゃなかった。」

ナナ:「まぁまぁ、いいじゃん♪好きだよ撫子。」

撫子:「んっ、んん。私だって貴女に負けないくらい貴女のことが好きよ。」

ナナ:「んっ、んんっ。はは、撫子強引♪」

き、キスしてる!?2人はそういう関係だったんだ。て言うか、私これじゃ覗きだよね…。ミオちゃんもそろそろ来そうだし、何もなかったことにして離脱しよう。そうしよう。

戻るとミオちゃんが待っていた。

ミオ:「あ、来たきた。どこ行ってたの?」

ヒメ:「うん、ちょっとトイレに。」

ミオ:「OKわかった。はいこれジュース。じゃあ、部屋行こ。」

頷いてジュースを受け取り、私はミオちゃんの横を歩く。なんだろう。ドキドキする。あのキスの光景を思い出しちゃって、ミオちゃんの顔見れないよ。

ミオ:「あれ?まだ先に行った2人戻ってない?」

ヒメ:「た、多分トイレか何かじゃないかな。鍵はあるから、入ろっか。」

本当のことは、口が裂けても言えないなぁ。

しばらくすると、ナナちゃんとナデちゃんの2人は何事もなかったかのように、部屋に戻ってきた。

ナナ:「ただいま〜!」

ミオ:「おかえり、2人とも遅かったけどなんかあった?」

撫子:「ええ、ちょっと先生の手伝いをしてました。」

ナデちゃんさらっと嘘つくなぁ。まぁ、真実は言えないよね、私は見ちゃったけどね。

ミオ:「そっか、そういえば消灯は何時だったけ?」

撫子:「9時ですね。そう考えると今は8時10分、いい時間です。」

奈々「夜更かししたいけど、早朝ランニングあるらしいし、消灯の指示に従っとくか。」

ヒメ:「じゃあ布団かぶってみんなでおしゃべりしようよ。」

ミオ:「いいね。」

撫子:「ナイスアイデアですね。」

ナナ:「んじゃ、ちゃっちゃと布団敷きますか。」

そうして、布団の中からのとりとめないおしゃべりは消灯後も一時間ほど続いた。

撫子:「すいません。ちょっと眠いんで、もう寝ますね。」

ナデちゃんのこの一言で、おしゃべりin布団は、お開きになった。けど、私は眠れなかった。ナデちゃんとナナちゃんのあの一件が思い出されて、胸がドキドキして睡魔が来ない。

ヒメ:「外、行こうっと。」


外の空気はかなり冷え切っていた。寒いけど、なんだか落ち着く。ミオちゃんに想いは伝わるかな?

ミオ:「姫?どうしたのこんな時間に。眠れないの?」

ミオちゃん。どうやら私が抜け出したのに気づいて、来てくれたらしい。本当に優しい。私の憧れの皇子さま。

ヒメ:「うん、少し落ち着かなくて。あのね…ミオちゃん!」

ミオ:「ん?なぁに、姫。」

言うんだ!言わなくちゃ、自分のこの気持ち!

ヒメ:「今から言うこと、笑ったり、嫌ったりしないで最後まで聞いてくれる?」

少しの間を開けて、ミオちゃんが答える。

ミオ:「姫の真剣な話を、笑ったりなんか絶対しない。ましてや、姫のこと嫌うなんて、絶対するもんか。」

安心した。これで伝えられる。息を吸って、吐いて、もう一度吸って話始める。

ヒメ:「私は!ミオちゃんのことが好き!幼稚園で、1人で遊んでいた私に声をかけてくれた時から、ずっと好き!小学校でいじめっ子から庇ってくれた時にもっと、中学で私のために大会頑張ると言ってくれた時からもっと好きになった!だから、だから…!」

あれ、全然肝心なこと言えないや、好きとしか言ってない。まぁ、いいか。きっと、ミオちゃんだって困っているよね。

ミオ:「ありがと、姫。」

!!

ヒメ:「えっ?」

ミオ:「私も、姫のこと好きだよ。多分、姫の言いたい好きとは、まだ少し違うんだと思うけど、いつか絶対姫の好きって感情に答えてみせるから!今は、言わせて、好きだよ姫…。」

涙が自然と零れた。凝り固まった何かが、ほどけて行くような感覚。ああ、私今、最高に幸せだ。

ミオ:「っ!泣いた!?なんでなんで!?」

ヒメ:「違うよう、これは嬉し泣きだよ。…ミオちゃん、キスしていいかな?」

ミオちゃんは少し驚いた表情を見せた後、照れくさそうにこう言った。

ミオ:「いいよ、私の好きもキスしちゃうくらいの好きだと思うから、ん!」

ミオちゃんが目を閉じた。私も目を閉じて、顔を近づける。ああ、お互いの吐息が近づく。そして、私とミオちゃんは、初めてのキスをした。

ヒメ:「んっ、ミオちゃん好き。んんっ。」

ミオ:「ん、んっん。恥ずかしいよ変なこと言わないで。んんっん。」

ふふ、ミオちゃんの照れ屋さん♪優しい月明かりのした、ミオちゃんと私はしばらくキスをし続けた。


春編 fin


おはこんばんにちは、作者の花屑百合です。遅くても週一更新と前回言ったそばから、この始末で申し訳ありません。とりあえず、宿泊研修の後編、これにて春編は完結です。次回から、姫と皇子の物語は夏編に突入です。夏編初回の次回は、初夏5月頃のイメージですね。何にせよ、このような駄作ですが、お暇がありましたら、是非読んでいただきたいと思います。それでは、また次回。

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