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理不尽な世界の恋愛模様  作者: 鵺織深尋
《第二章》選択せよっ!!恋人週間…花の出番
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決断〈真璃の恋人5日目〉

ああ…なんか、ゆれてる…。

「…きて、ねぇ…起きて、起きてってば!」

ああ…ゆれてる…。

「はっ!!今何時だ?」

「あ、やっと起きた~」

と真璃が言っているが、気にせずに時計を見る…今、午前2時。半日寝ていた…っぽい。まぁ…ここ最近、睡眠時間少なかったし…まぁいいか。

「…ねぇ、聞いてる?」

「あー…ごめん聞いてない」

「もう…えと…その…」

恥ずかしいのかうつむいて、もじもじしだす。

「…しよ?」

…………………。

「…あのー…真璃さん?今なんと?」

「…しよ?」

…………………。

「そーゆー意味でなくて…具体的に、なにを?するの?」

そう聞いたとたん、顔を真っ赤に…というより、沸騰しているみたい…うん、湯気が出てるし。

「あうあうあう…いじわる」

え!?どこで地雷を踏んだんだ?まぁ…無知なふりはしたけどさ…。

「…抱いてよ!!ばかぁ…」

…どうしろと。

え?抱けばいいじゃないかって?…そうするべきなのかな…。

「…一応聞いておくが、いいのか?本当に」

「…やっぱり、いじわる。…いいに決まってるじゃない。私の初めてをあげます…受け取ってください」

俺は…このあたりから、考えるのをやめた。

………ギシッ…………。

「…お前、真璃じゃねぇな…」

一歩、後ずさる。

「……真璃、だよ?」

さらに、一歩、後ずさる。

「違う。お前は、真璃じゃない…お前は誰なんだ?」

ドアに手をかけ、後は、答えを聞いたら、すぐに…。

「私は…誰でもない。そうだな…あえて言うならば、君のなれの果てとでも言っておこう」

よくわからない事を言った直後、消えていった…。

何だったんだ?いったい…それより!真璃は!

…ジャー…キィ…バタン…。

「あれ?スズ、起きたの?」

「え…あ、うん。なんか目が覚めて…」

「ふーん、そう…」

どうやら、トイレにこもっていたようだ…聞かれてないよな?

「…寝ないの?」

布団に入って、隣を叩いて呼んでいる。

「寝るよ…あれ?風邪は、治ったん?」

布団に入りつつ、疑問を口に出す。

「あ~、治ったみたい」

「おお…そうか」

「…ねぇ、風邪治ったら何でも言うこと聞いてやるから、って言ってたよね」

ギクッ!!

「…なら、お願い聞いてくれるよね」

…寝てます。俺は寝てます。何も聞いてません。

「…聞いてる?………………聞いてないよね」

ん?気になってきたぞ?

「…じゃあ、言っちゃおっかな」

何だろう…胸のあたりがざわめく。聞いてしまえば、もう…戻れないような。

「私、小花衣真璃は…」

そこで、記憶が途切れた。


はっ!?として目覚めると…朝の7時だった。

はっ!?として隣を見ると…真璃はいなかった。

はっ!?として飛び出すと…キッチンにいた。

…うざいな。自分で思ったけど。

「あ、おはよー」

「おはよう…で、何してんの?」

「朝食作ってるの。すごいでしょう?」

…不安しかない。だって、料理してるとこ見たことないもん。

「出来た!!」

運ばれてきたのは、普通に美味しそうなスクランブルエッグだった。焼いた食パンもいい感じの焼け具合だ。

「いただきまーす…ぐっ!?」

「どうぞ、召し上がれ~」

…まずい。スクランブルエッグでミスる所無いぞ。なぜこうもまずいんだ…。…吐きそう。

「どう?…おいしい?」

…その不安げな瞳〈め〉を見ると、答えづらいんだけど、俺はなるべく嘘はつきたくないでな。

だから、とびっきりの笑顔で

「めっちゃマズいよ」

「え!?そんなはず…おいしくないね」

驚いて食べて、そんな感想を漏らす真璃…かわえぇ…。

「んじゃ、作るわ。ちょっと待ってろ」

「…むぅ」

「なんで、むくれてんだよ」

「私の作った朝ご飯…食べてほしかったのに」

「それは食べ物じゃない。食べたらおなか壊す」

「…むぅ」

リスみたいにほっぺ膨らましてもかわいいだけだよ?

「わたくしは…どうすれば、お嬢様のご機嫌をとれるのでしょうか?」

冗談めかして、ふざけてみる。

「じゃあ、何でも言うこと聞くって誓って」

「…では、一つだけ…ならいいですよ」

「やったぁ~!!」

「じゃあ、朝食作っていいか?」

頷いたのを確認し、朝食を作り…ました。

2人で朝食を食べ、まったりする。

今日はゴールデンウィークの最終日だ。

「ねぇねぇ、どっか行こうよ~」

「おうちにいたいです」

「おうちでなにするの?」

「…?特には何も…」

「そっか…じゃあ、これ書いて」

差し出された紙…婚姻届って書いてあるんだけど。

「ここに名前、書いて」

「婚姻届じゃないですかやーだー」

「…いや、なの?」

「…いや、じゃないんだけど、早くない?」

「そうだね。じゃ、しよっか?」

「え、なにを?」

「言わせないでよ…もう…」

やべー、まじやべー、どうしてこうなった。

「別のことしない?ええええと、本屋とか、いきたいなぁ」

上半身の肌色面積がかなり多く、パジャマのズボンにまで手をかけている真璃に、外へ出ることを提案する俺。声が裏がえって、説得力がない…のか?

「じゃあ、最後までしてくれるのはいつになるのかな?」

「え…近いうちに…するなら結婚してから?かな」

「そう…楽しみにしてるね!!」

う…いつも思う、真璃は何を考えているのだろうか。


なんだかんだで、本屋に…来ました。

「ねぇ、スズさ…どうして本しかないの?テレビも新聞もないの?」

「それ聞いちゃう?」

「聞いちゃう」

真璃の純粋な疑問にどう答えるかな…。

「必要がない…から?かな…」

どうだ!…真璃は納得がいかないようだ。

「…ほんとはな、テレビが怖い。というか、情報媒体自体が怖い…トラウマなんだ」

「どうして?…あ、ごめん。聞いちゃだめなやつだったかな?」

「いや、別に…俺の事はなるべく知っておきたいんでしょ?だからいいよ」

小さいとき…真璃も知ってると思うけど、今から4年前に、前国王一家が消失したニュースがあったろ?その前国王一家の息子が俺…と弟が居るんだけど、現国王の一徹が俺の親父…まぁ、後継者を弟にしたくて、俺が現国王の息子っていう事実をもみ消したからな…じゃなくて、結果としては、母さんが死んだっていうニュースを見て、一回心が壊れて、記憶も一時期なかったりしたんだけどね…。

と、いった感じで真璃にテレビがない理由を伝えた。

「へぇ…そうだったんだ。ありがとう、ごめん。嫌な事思い出させて」

「別に…それがなきゃ、今の俺はいないし…後悔はしてるけど、どうしようもないし。そこまで深刻に考えてないから、だいじょうぶ」

頭をくしゃくしゃっと撫でてやる。口角があがったので真璃は満足したようだ。

「あ、そういえば、お願い…聞いて貰ってなかったね」

「ん?そうだった…け?まぁ、いいぞ。どんと来い」

「じゃあ…絶対に拒否しないでよ?約束して」

「…内容にもよる、けど約束する」

「ならよろしい…私をあなたのお嫁さんにしてください」

「…わかった。結婚するか…もぅ、諦めたよ…」

うん…諦めた。さやか、ごめん。

「あ、でも、さやちゃん…」

「だから、内緒な?」

「…内緒、2人だけのひみつ…えへへ」

「じゃあ、明日からさやかの番でいいか?」

「いいよ?だってもう、する意味ないもん」

そうですな…。竜成、例の選択肢を選ばざるを得ない状況になった。明日から、さやかと暮らすのか…。

やっは~、深尋だぜ☆

私自身、びっくりするほどの急展開ですた。

というわけで、次回から、第三章です。

それで、読者様参加型の小説を…書きたい。

設定、アイデア、展開、送ってください。

ではでは、ばいにゃら~

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