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理不尽な世界の恋愛模様  作者: 鵺織深尋
《第二章》選択せよっ!!恋人週間…花の出番
11/18

初夜と初日〈真璃の恋人1日目〉

あの後、来客用の布団を二枚敷き、真璃とさやかを布団に運ぶ。

うーん…いろいろショックでそこまでしか覚ていない。今は自室のベッドで考えている……ぐぅ…。


深夜2時頃……

前回の反省を踏まえた上で、ドアにカギをかけていたのだが…。

ガチャ…ガチャガチャ…ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!!

!?うわぁぁあああああぁぁあああぁぁぁあ!!めっちゃ怖い………。

ガチャガチャ…ガチャ………

…諦めたのかな…。

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!!!

うわあぁぁぁぁああああああぁぁぁあ!!

もうやめて…ドア、壊れるからぁ…。

ドンドンバキッ!!………

あ、ドア壊れた。誰かが入ってくる。

壊した犯人は…真璃さん…そんな力あったんですか…。

「んふふふふ…」

ダメなやつだ…このパターン。寝ぼけてるではすまんぞ…。

怖すぎて、ドアのあった方を見ないようにしていると、真璃がベッドに潜り込んできた…。

なんでベッドに入りたがるんだ…。

「ス~ズ、入ってもいい?」

入ってから聞くなよ…。

俺は寝たふりをすることにした。だってそ寝たら終わりだぜ?

「スズ~、ぎゅ~して~」

甘えてるのだろうか。構ってやりたいけどなぁ…。え?一週間は恋人じゃないのか、って?ムリムリ。さやか公認のヘタレだぜ?無理っすよ…。

「むぅ~!いいもん!勝手にぎゅ~するもん!」

と言って、背中に抱きついてきた。あぁ、もう…かわいすぎるよぉ!!

「…スズ、あったか~い…」

…やべぇ…なんか恥ずかしくなってきた。

「…………すぅ」

やっと、寝ついてくれたようだ…だけど体勢は抱きついてきたままだから、下手に動けないんすわ。なんかデジャヴ…。


翌朝…叫び声で起こされた。

「キャアアァァァァア!?」

「どうした!?朝から叫んで…」

うろたえた様子の真璃が

「え!?え!?え!?」

え、を連呼する。だから…どうした。

「す、スズ、と、一線…」

パタッ…

おおおおおおおおお!?

なぜ倒れたし!?

「大丈夫か!おい!」

しばらくすると、意識が戻った。

「…よかったぁ…大丈夫か?」

「うん…大丈夫。過呼吸になって酸素が足らなくなったみたい」

大丈夫なのか…それ。

「なんで叫んだの?」

「…そ、それは…」

顔を真っ赤にして、うつむいてしまう。

「それは?」

「それは…その、朝起きたら、スズが横にいて、パジャマが若干脱げてたから…一線越えちゃったのかな…って」

…コメントしづらい。

「…大丈夫だ。お前が夜中にドアを破壊して入ってきたとこからずっと起きてたから」

「そうなの!?…そう、なんだ…」

なぜ残念がっているんだ…。もしかして…いや、まさかな…。

「よし…学校遅れるぞ!さっさと動く!ほら!!」

「はーい…」

むくれんなよ…。

これでわかったろ…年頃の女の子と暮らす弊害が。竜成の野郎…なにがハーレムじゃ、修羅場の間違いだろ。どう考えてもさぁ…。


キーンコーン、カーンコーン…

「は~い、今からほ~むる~むを始めま~す。今日のお知らせはね~、なんと、転入生がこのくらすに来ることになりました~。どうぞ~」

と担任の佐津川先生の言った転入生は、黒く腰まで伸びた綺麗な髪に、どこまでも沈んでしまいそうなほど黒い暗い瞳、その瞳には見覚えがあった。確か…俺が中学生になりたての頃の心のない悲しい瞳だ。あの子はいったい…。

「はじめまして…今日からこのクラスに通うことになった渡瀬彩乃〈わたせあやの〉です…」

簡潔に形式的に自己紹介を終わらせた渡瀬さんは、俺の隣の席に座った。だからどうした、俺!なに緊張してんだよ!!このクズ!

などとくだらないことを考えていると…

「久しぶりなのに、何も言ってくれないのね…」

渡瀬さんは、ぽつりと言った…どういうことだ?初対面のはず…なのか?なんか忘れてるような…

「は~い、というわけで~、ほ~むる~むを終わりま~す。この後に、第二回〈大告白大会〉があるので~、体育館に移動してくださ~い」

と、先生が言ったので思考を中断し、体育館へと移動する。


『さぁ!始まりました!!第二回〈大告白大会〉。今回はいったい何組のカップルが誕生するのでしょうか?レッツコクハク!!』

…いやー、ほんと何だろうね…あの教師。

「……さん!俺と付き合ってください!!」

ん?誰か聞き取れなかったけど、告白したのか…

「ごめんね…好きな人がいるから!」

あーあ…ふられちゃった。可哀想に…ふった奴は誰なんだ?……さやかだった。確か、あいつC組だっけか?じゃなくて…なんかごめん。少年よ。

「誰なんですか!その人の名前を教えてくださいよ!!」

ええええええ!?やめてー、さやか。言わない…

「村上鈴之介くんだよ?」

で、ってもう…言っちゃったよ…。

「わかりました。そいつの事嫌いになったら俺と付き合ってくれますか?」

どう答えるんだ?さやか…。

「うーん…いいよ。でも、スズの事嫌いにならないよ?絶対に」

やめてよぉ!!恥ずかしいよぉ!!知り合いが見てる!見てるから!!あと、こっち、ちらちら見んな!!

あー…もう、少年に顔がバレたじゃないか…めっちゃ睨んでくるし…最悪…。

だから俺は逃げるように…というか、体育館から逃げ出そうとしたんだけど、捕まってしまった。

「ス…村上くん、私と付き合ってください!」

それをなんで今言うかなぁ…真璃さん。そしたら、さやかまでやって来て

「さやかと付き合うんだよね?」

うわぁ…見んな見てるよ…だからごめん!

「今は答えれませーん!!」

と言い残して、全力ダッシュ!!はい…逃げました。1ヶ月後じゃなかったの!?


…今、正座で説教を受けています。真璃、さやか、雫、竜成、なぜか早稲田。あと、雫カップルも関係ないよね…。

「なんで、逃げたの?」

「どうして、逃げたの?」

さやかと真璃に問われる。

「逃げたのではありません!戦略的撤退です!!」

ズパァンッ!!

「い…痛い、痛いっす。スリッパ、ダメ、ゼッタイ」

「スリッパならましな方だよ…本気なら…」

竜成が怯えている…何したんだよ…竜成。

「…まぁ、確かに1ヶ月後って言ったのは私だけどさ…ちょっとくらい答えてあげたら?」

「………嫌いじゃない、嫌いじゃないけど…何というか、恋とか愛っていう感情がわかんないんだよ…これに関してはどうしようもない。だから、今思っていることを一つ…好き、だぜ…」

絶対顔真っ赤だ!うわぁああああぁああ!!恥ずかしすぎて悶え死ぬぅううう!!

「…ふっ、さすが。スズらしいわ」

「そこがスズのかわいいとこなんだよね~」

「嬉しいな…スズがそんな風に考えてたなんて」

「もう帰りたい…」

「そんなこと言うなって…」

「じゃあ、お昼でも食べますか!」

雫の言うとおりだ。お昼食べて早く帰ろう。

「いっただっきま~す!」

そういや…早稲田が一言も喋ってないような………口から砂糖を吐いていた。会話の中身は甘々だしな…俺も他人だったら、砂糖を吐いていた。だけど、俺は早稲田じゃないからな!

…つらかったりするけどね。


お昼を食べ終わり帰る。

「言え帰ったら何する?」

「スズとプロレスごっこがしたい!!」

「そんなんでいいのか?」

「いいの、いいの。じゃあ早く帰ろう!おー!!」

なんかテンション高いな…。

このあと、プロレスごっこの約束を後悔した。ただのプロレスごっこじゃなくて…“夜の”プロレスごっことは、思いもしなかったのである。


つらく長いプロレスごっこの終了後、速攻で寝てしまった…。これでもまだ、初日だという…死にそう。

はい…書き終わったのが、深夜一時です。眠い…Zzzz。は!?危ない、寝落ちするとこだった、をひたすら繰り返していました。どうも、鵺織です。深尋の精神安定剤として、読書させています。効いてくるかな?

すみません…次話から2章です…申し訳ないです。

あ、“夜の”プロレスと言ったな、あれはですね…文字通りただのプロレスですから…スズは女の子に手をあげられないと言ってフルボッコにされたのは内緒です。そんな感じで続きます。

ではでは、ばいにゃら~

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