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プロローグ
出産、それは幸せな毎日の始まりの日ではなくこれまで培ってきた体力と精神力が試される過酷な日々の始まりのゴングの鐘が鳴り響いた瞬間だった。
ああ、長かった妊娠生活もやっと終わるのね。早く会いたい。将来どんな子になるのかしら。全てのものから守ってあげる。
これからパパ、ママ、あなたで幸せな毎日を送ろうね。
この時の私は育児を舐めまくっていた。リオを産んだ日、それは奴隷生活の始まりの日だったなんて。
実母そして義母よ、なぜ私に一言言ってくれなかった?「育児は大変」と。確かに妊婦は心穏やかに笑っていた方が良いというけれど娘を思うなら少しくらいあの頃のボケボケしていた私に予告くらいしておいてよね。