九条かなた
「540円です。ありがとうございましたー!」
俺の名前は九条かなた、高2です。今コンビニでアルバイト中・・・
「九条君もう11時半だし上がっていいよ」
「はい、分かりましたー」
フゥー疲れた・・・
「着替え中にごめんね」
「大丈夫ですよ店長。それにしてもなんか用事ですか?」
「九条君のおかげで景気がいいよ」
「そうですか!ありがとうございます!」
「けど、やめたくなったら言ってね。君には色々頑張ってもらっているからさ・・・」
「はいわかりました。それではお疲れ様でした」
「お疲れ様」
ああ、疲れた・・・早く帰って寝たいな・・・
「オラ!早く金出せよ!」
けんか、か・・・裏路地の方だな。行ってみよう。
「アンタさ・・・あの人気アイドルグループのキュートのプロデューサーの新崎だろ?」
「エッ・・・マジ・・・」
「お前馬鹿じゃないの?アイドルとしてはありえないくらいに売れてるって評判じゃん」
「なぁ・・・早く金出してくんないかな・・・」
「金欲しければアルバイトとかすれば?」
「なんだ・・・テメェ!」
そのとき1人の男がかなたに殴りかかった。
「危ないっ!」
「よっと」
「どはっ・・・」
かなたは殴りに来た男をすんなにと避けみぞおちを殴ったのだ。
「次は誰かな~?」
「に、逃げろー!」
「あーあ、逃げちゃった・・・ふぁー疲れた~早く帰ろーっと」
「きっ、君!」
「はい?なんですか?早く帰って寝たいんですけど・・・」
「なら歩きながら話してもいいかな?」
「いいですけど・・・」
ガヤガヤ・・・人が多い場所に出た。
「さっきはありがとう」
「いえいえ、当然です。あの・・・一つ聞いてもいいですか?」
「いいよ。なんでもどうぞ」
「本当にキュートのプロデューサーさんですか?」
「自分で言うのもあれだけどそうだよ」
「キュートかわいいですよね。自分佐紀が好きです。それにしてもなんで50人もいるんですか?」
「それはだな・・・色々な人にどの子が自分の好みか決めてもらうため。それでセンターが決まる。で、
自分の好きな子がセンターになってもらうためみんなが応援する。それで儲かる。」
「なんか最後に聞きたくない単語が出てきたけど、まっいいや」
「それじゃ次に僕から質問するよ?」
「いいですよ」
「君は親がいないの?」
「言ったほうがいいですか?」
「どちらかといえば言って欲しい」
「いません。事故で二人とも死にました。死んだ後は親戚の家に居させてもらいお金をため高校生になったので一人暮らしです。アルバイトしているけど足りないときがあるので、それは親が残したお金で補っています」
「そうかすまんな言いたくないことを言わせてしまって・・・」
「大丈夫です」
「あのだな・・・君に頼みがある」
「なんでしょうか?」
「キュートの世話係を命を賭けてやって欲しい」
「へっ?」
「命を賭けるのだからただでとは言わない。君の住まいの家賃や入院したときの入院代なども払う。ちゃんと給料もやる。だからキュートの世話係としてきて欲しい」
「どうして俺が?もっと良い人がいるのに・・・」
「君の才能と優しさに惹かれたからかな」
「けど良いんですか俺で・・・」
「ぜひ君にやってもらいたい」
「わかりました。命を賭けてやります。死ななければ良いんですよね?」
「そうだな。と、いうよりあまり命をかけることはないと思うがなんかあったとき頼む」
「そうですか・・・ならコンビニのアルバイトやめないといけませんね」
「すまないね。そういや自己紹介がまだだったな。自分の名前は新崎じんよろしくな」
「俺の名前は九条かなたです。よろしくおねがいします」
「早速だが明日の午後7時に全員がホテルに集まる。きてくれ、みんなに自己紹介するから」
「わかりました」
「それじゃあな、また明日」
「また明日会いましょう」
新崎さんは闇に消えていった。