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審判者
夜の帳の降りた国
星のボタンがとまり
月のブローチが胸を彩る
魔法界にも国がある。
そして、国を統べる王も存在する。
王は皆、世界を統べる資格をもっている。
女王も幼い王も関係なく、強大な魔力を持ち、選ばれた王がその地位を得る。
かつて、祖先アベルも就いた頂点。
繋がる三つの世界の均衡を守り、全ての魔を天秤に掛ける王。“審判者”。
審判者は『アベルの後継者』を名乗る。
アベルの残した強大な魔力を秘めた杖“審判の天秤”に選ばれた王が、世界の鏡となり統治する。
今から二千年ほど前にも、審判者たる王がいた。
これはその当時の王と、起こった大戦の物語である。
ここまでがプロローグです。
皆さまおつかれさまでした。
本編は次回からです。