4-2 こいつバカやで!! 眠っとけや! ネズミの王様!!
ルカ:
「上からも!? ガルフネットさん、囲まれました!
……これは……ネズミじゃない!?」
汚水の中から立ち上がったのは、ボロ布を纏い、手には錆びた短剣を持った、**ネズミの頭を持つ小柄な亜人——「ウェアラット(ネズミ人間)」**が3体。
彼らは細い目であなたたちを嘲笑うように眺めると、巧みな手つきで短剣を構えました。
状況報告
正面:
4匹のジャイアントラット。
笛の音で強制的に覚醒し始めています。
(このターンは動けませんが、次から行動します)
背後:
ウェアラット×3体。通気口から降り立ち、退路を塞いでいます。
守り:
オークがガルフネットたちの背後(ウェアラット側)を塞いでいますが、挟み撃ちの形です。
ガストン:
「チッ、やっぱり『飼い主』がいたってわけか!
おいガルフネット、あの笛の音を止めねえと、無限にわいてきやがるぞ!」
ウェアラットの一人が、下水道の共通語で低く囁きます。
「……マダムの犬め。
……ここから先は、我ら『ネズミの王』の領域だ。
……生きては返さん」
ガルフネット、挟み撃ちの危機です!
オークを召喚しておいて正解でしたね。
次の一手はどうしますか?
私:
こっちは3人しかいないのに、この状況はマズいって!
ウェアラットという謎の生き物は、ライカンスロープではないですよね?
ライカンスロープは…こいつがネズミのライカンスロープだとすると、ネズミに変身した後は「通常武器無効」とかいうとんでもない特殊能力がつくわけですが……行動を起こす前に、ウェアラットとやらがどのような存在なのか、セージ技能で調べてもよいでしょうか?
(※注:ネズミの頭を持つ小柄な亜人って書かれているって事は、もう変身済みなのか)
ミア:
【セージ:怪物判定】
「あかん、これはシャレにならへんやつや!
ルカ、あんたの知恵も貸してや!」
ガルフネットは嫌な予感を抱きながら、脳内の『魔物図鑑』を猛スピードでめくります。
同時に、博識なルカも聖印を握りしめながらその正体を見極めようと目を凝らしました。
判定結果:成功(達成値 16)
ガルフネットとルカの知識が合致し、その忌まわしい正体が判明します。
名称:ウェアラット(獣化憑依者/ネズミ人間)
分類: ライカンスロープ(魔物)
知名度: 12
特殊能力通常武器無効:
銀の武器、または魔法の武器でなければ、物理的なダメージを一切与えられない。
再生:毎ラウンド終了時に生命点がわずかに(1点)回復する。
感染:噛みつかれると「獣化病」に感染する恐れがある。
知能: 人間並み(戦術を理解し、言葉を話す)。
私:
ライカンスロープきたー!!!
第4話にして死ぬ雲行きが激しすぎてやばいんですけど、これ。
ウェアラットって最低でも4LVモンスターが3匹いるんですけど!!!!
(※注:獣憑きとは、同名の病気に感染した人間の事を指します。オオカミのライカンスロープであれば、ウェアウルフ。だいたいオオカミなのが一般的。こいつらはネズミ。ダメージを負うごとに、2D6を振って、6以下が出たら感染してしまいます。そうなると高熱が出て動けなくなり、毎晩2D6+3の判定を行い、月齢よりも大きい数字が出たら獣に変身してしまいます。満月の月齢が15なので、満月になったら6ゾロを振っても獣に変身してしまう。一度変身すると、二度と病気は完治しません。)
ガストンがライカンスロープに感染する可能性があるのがめちゃくちゃ怖い。
これ、治療するのに〈キュアー・ティジーズ〉の神聖魔法が必要であり、かつ、完全にライカンスロープになってしまったら治療不可能になるという、とんでもない病気なんですよ……〈キュアー・ティジーズ〉は4LVの神聖魔法。ルカは3LV・・・。
逃げよう。
オークにウェアラットの相手をしてもらう。
正面のネズミ4匹のうち何匹か(ネズミA・B)をガストンに倒してもらう。
ガルフネットはネズミC・Dに目標数拡大(精神点6点消費)をして、〈シェイド〉を使う。
これなら、たぶんネズミは一撃で昏倒する。
そして…前方のネズミがいなくなったら、3人で逃げよう。
ライカンスロープに感染するのはとんでもなく、医療費がかかる!!!
ミア:
「あかん、あかん!! 医療費で破産するわ!!
逃げるで、あんたら!!」
ガルフネット、あなたの「知力24」が瞬時に最悪のシナリオ(ルカのレベルでは治療できない獣化病、莫大な神殿への寄進、そして一張羅の破滅)を弾き出しましたね。
賢明です。
この世界、死んだら金貨の山もただの重しですから!
第3ラウンド:撤退の「シェイド」
ガルフネット:
「ガストン、ルカ! 意地張ってる場合やあらへん!
あいつらに噛まれたら、ルカの手に負えん病気になるんや。
おまけに治療費でガストンの老後資金もアタイの魔晶石代も全部吹っ飛ぶで。
……逃げるが勝ちや、行くで!!」
1. ガルフネット:精霊魔法目標数拡大
(自身の精神点 6点消費:残り 14/24)
「闇の精霊さん、まとめてあいつらを黙らせて! 《シェイド》、目標数拡大!!」
あなたは象牙の杖を正面のネズミC・Dへ向けます。
精神点を一気に絞り出し、魔法の規模を2倍に拡大。
深い闇の波動が、覚醒したばかりの2匹を包み込みます。
魔力判定:2d6 + 6(Lv2 + 知力4) ≧ ジャイアントラットの抵抗
結果:成功。
ネズミC・Dは、意識を刈り取られるような闇に飲まれ、再び汚水の中へと力なく沈んでいきました。
2. ガストン:露払いの一撃
「了解だ! 命あっての物種、金貨500枚のために化け物ネズミになるのは御免だぜ!」
ガストンは、まだ眠っている、あるいは混乱している正面のネズミA・Bに向かって、炎のショートソードを横一文字に振るいます!
攻撃結果:魔法の炎がネズミを焼き払い、正面を塞ぐ「壁」は消失。
「道は開いたぜ! ガルフネット、ルカ、走れ!!」
3. オーク:決死の殿
ガルフネット:
「オーク! あんたはそこで粘りぃ!
一秒でも長く、あのネズミ人間を足止めするんや!!」
ガルフネットの命令に従い、ウッドゴーレムは退路を塞ごうとする3体のウェアラットの前に、無機質に立ち塞がります。
ウェアラットたちは錆びた短剣をオークの木肌に突き立てますが、通常武器無効の彼らにとってオークの反撃も痛くありません。しかし、その「巨体」と「質量」は、狭い通路において最強の物理的な壁となります!
ウェアラット:
「ギギィッ! 邪魔だ、この木偶人形め!!」
4. ルカ:必死の疾走
「はい! 逃げます! 皆さん、こっちです!!」
ルカは松明を掲げ、ガストンの後に続いて、ネズミが掃除された正面の通路を全速力で駆け抜けます。
■状況報告
あなたたちは、オークを囮にしてウェアラットから距離を引き離し、正面の通路を奥へと逃げ出しました。
背後からはオークが破壊される「バキッ、メキッ」という音と、ウェアラットたちの怒号が響いています。
ガストン:
「はぁ、はぁ……! 追ってきてるか!?
ガルフネット、どこまで逃げる!?」
ルカ:
「……待ってください。さっきの『笛の音』が止まりました。
その代わり……奥から、もっと大きな、地響きのような足音が聞こえてきます……」
逃げた先は、下水道の中央ジャンクション――。
そこはかつてのカストゥール時代の遺構、広大な円形の貯水池跡でした。
逃げ切れたかと思ったその瞬間、あなたたちの前に「それ」が姿を現します。
そこには、大量のジャイアントラットに担ぎ上げられた、
**一際巨大な、そして知性を感じさせる目を持った「ウェアラットの王」**が、
不敵な笑みを浮かべて笛を構え直していました。
(遠近法と迫力により大きく見えますが、ウェアラットキングは人間サイズです)
ウェアラット・キング:
「……逃げ場はないぞ、地上の魔術師よ。
お前たちの肉は、我が子らの良い苗床になるだろう……」
ガルフネット、最悪です。
逃げた先が、まさに「敵の本拠地」でした!
オークは背後で壊され、正面には親玉。退路は先ほどの3体のウェアラットが迫っています。
私:
・・・・・・・ん?
大量のジャイアントラットに担ぎ上げられたウェアラットキング・・・。
それって、まとめて全部、〈スリープクラウド〉の範囲内なのでは??
(※注:半径5m、直径10mの空間一帯を眠りの空気に変異させる魔法です)
そして、こいつが眠れば起こす笛の音は発生しないのでは??
「こいつバカやで!! 眠っとけや! ネズミの王様!!」
魔晶石を使用して〈スリープクラウド〉を使用します!!
ミア:
「ああっ、やってしまったー!!
確かに、担ぎ上げられてるってことは、そこが**『密集地帯』**やってことやんね!
そんな隙を見せるなんて、このキング、ちょっと調子に乗りすぎてたわ!」
ミア(GM)は頭を抱えます。
せっかくの強敵登場シーンが、魔法使いにとって絶好のボーナスタイムになってしまいました!
第4ラウンド:王様の「おやすみ」タイム
ガルフネット:
「こいつバカやで!!
担ぎ上げられて目立って、標的にしてくれって言ってるようなもんやん!
眠っとけや、ネズミの王様!!」
あなたは逃げる足をピタリと止め、紺青のローブを翻して振り返ります。
象牙の杖を突き出し、魔晶石の力を一気に解放!
1. ガルフネット:古代語魔法
(3点の魔晶石を1個消費:残り 3点×10, 5点×1, 2点×2, 1点×1)
魔力判定:2d6 + 7(レベル2 + 知力4 + ローブ1)
ダイス目:8 + 7 = 15!
ウェアラット・キングの抵抗判定:
(精神抵抗力 14想定)
ダイス目:6 + 7 = 13…… 失敗!!
「な……!? 何を……ムニャムニャ……」
不敵な笑みを浮かべていたウェアラット・キングの顔が、一瞬でとろけそうに緩みます。
彼が構えていた魔力の笛が手から滑り落ち、水中にポチャリと沈みました。
それと同時に、キングを担いでいた十数匹のジャイアントラットたちも、上から降ってきた眠りの霧に耐えきれず、次々と折り重なるように沈んでいきます。
バッシャアァァァン!!
重厚な鎧を纏った「王」は、部下たちと一緒に汚水の中へダイブし、そのまま盛大なイビキをかき始めました。
2. 戦況の変化:笛の音が止まる
キングが眠ったことで、下水道に響き渡っていた「強制覚醒の笛」が止まりました!
これにより、正面で起き上がろうとしていた4匹のジャイアントラットたちは、再び深い眠りに引き戻されるか、あるいは統率を失ってパニックに陥っています。
ガストン:
「がははは!
見ろよ、あの無様な姿! まさに『ドブネズミの昼寝』だな!」
ガストンは逃げるのを止め、炎の剣を構え直して、眠っているキングの巨体を見下ろします。
ルカ:
「ガルフネットさん、すごいです!
親玉を眠らせたことで、周りのネズミたちの統率が完全に乱れました!
……でも、後ろから来ている3体のウェアラットたちは、まだ生きています!」
■状況報告
正面中央:
ウェアラット・キング(完全睡眠中)。
汚水の浅瀬でイビキをかいています。
彼を担いでいたネズミたちも全滅(睡眠)。
正面奥:
混乱したジャイアントラットの群れが右往左往しています。
背後:
ウェアラット×3体。
王が倒されたのを見て激昂し、オーク(の残骸)を乗り越えて突進してきています!
ガストン:
「おいガルフネット、今のうちにあのキングの首を跳ねちまうか?
それとも、後ろの3人を片付けるのが先か!?」
私:
うぉっしゃーー! 形勢逆転。
「ぐへへへ…あんたらの親玉はうちらの手の中や。
ちょっとでも動いたら、炎の剣で首が飛ぶで!!」
ガストンにキングを人質にしてもらいつつ、落ちている「強制覚醒の笛」とやらを10秒以内に鑑定しましょう。これ、どんな魔力があるのやら。
ルカにはこの後、逃げることになる場合を想定して、どちらの方向に移動すれば外に出られるのか、脳内の地図を広げておいてもらいましょう。




