表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界最強アイテム  作者: kou2199
17/26

ズメルの過去

オークロードの生い立ち

「我が誕生したのは約400年以上前、正確には覚えてない」

「まあ、それだけ生きてるといちいち自分の歳など数えなだろうな」ケン

「ケンはそれ以上だろ?」俺

「我は休眠期間ながいから多分ズメル程は活躍機関少ないと思いますぞ」ケン

「ともかく、それで?」


「我は実際はオークキングとしてこの世に生を受けた、これは以前に話したとおり、ちなみにオークキングはオークの中から数百年に一度誕生する突然変異種」


「つまり例えお前が子をなしたとしてもオークキングは生まれないって事?」

「いかにも、我の子はいままでに2~30人はいたが全て普通のオークであった」

「子供がそんなにいるのかよ」俺

「うむ、しかし俺の子達は全て代替わりしてる。子をなした時期は300年以上前の話だ」

「オークの寿命がどのくらいなのかは知らんがまあ孫とかひ孫の世代だろうな」

「通常オークの寿命は人間種とほとんど同じだ」ズメル


「あるオーク村の長として平和で幸せな暮らしを過ごしていたのに・・・」

「勝手に転生させられてダンジョン送りって事だな」


「どうやらオークキングの定めらしい」

「なんと、すでに運命付けられていたのか」

「うむ、だがそれはケンのアイテムBOXに収納されいた書籍から知った情報だ」

「成る程、後から知った事ならば当時はまさか運命だったとは思わないよな」


「うむ、訳も分からず我はあるダンジョンに転生させられてしまった」

「確かお前の話だとダンジョンというのは全て「経営者」がいるのだったな」

「それもケンの書籍から知った後付け情報だがな」ズメル


「俺の勝手な憶測だがダンジョンと言うのは冒険者を養成、成長させるのが目的なんだろうがお前のように凶悪な魔物も成長させ覚醒した魔物は再召喚し利用するのが目的ではないのか?」


「我も同じ意見だ・・・我の運命は誰だか知らぬ者に操られてる」

「だがお前は自ら運命に逆らった」

「それはどうだか今は分からない」

「なぜそう言い切る?」ケン


「おろかにも再召喚したヤルダートの魔道士どもがあまりにも脆弱すぎた事だ」

「んん?全てを知った上でお前を召喚した訳では無かったって意味か?」

「普通召喚魔物は召喚主に逆らえない」

「え、確かお前を召喚した魔道士は自らの命を犠牲にしたのではないのか」

「考えてみろ、召喚主全員が命を犠牲にしてしまったら誰が我を御するのだ?」

「だよな、俺もそれはおかしいと思っていた」俺


「通常は召喚する魔道士と召喚した魔物を使役する魔道士がいるのだ」

「テイマーか・・」

「いかにも。通常では使い捨ての召喚魔道士よりも高位に位置するのがテイマーなのだ」

「だがお前は怒りにまかせて使役魔道士ていまー全員を葬ってしまった」

「さっきは怒りといった・・確かに怒りだったかもしれないが我を使役するのなら主人にも強さを求めるのは当然と思うが?今の我が主人の様にだ」ズメル


「それは一理あるし魔物として当然の行動だな・・うんズメルは悪くない」ケン

「何度も言うが善も悪もないのだ」ズメル


「しかし、笑えるよな使役しようとしたお前に王まで倒されて・・」

「今思うとそれも怪しい」


「どういう意味だ?」

「まだ調査中だが我が再召喚されたときの怒りについてだ」

「む、もしかして怒りをたきつけた誰かの命令魔法?」


「つまり我にヤルダート兵2万と王の抹殺指令だったのかもしれん」

「最初から仕組まれていた?」


「おかしいと思わないか?」

「ん、なにが?」

「ヤルダート王を倒した我がなぜエドモンの街の北に現れ其方らの通商を妨害する必要があったのか?」


「それはこっちが聞きたいよ。お前の意思ではなかったのか?」

「我は訳もわからず同胞のオークを我がスキルにて集めて人間共を襲うという衝動に駆られた、それは同胞を破綻させる愚かな行為、支配者足る者が行う策ではない」


「つまりヤルダートとオウカー国の弱体化を画策?」


「主人の無限牢獄に幽閉されたお陰でなぜか「怒り」が解けたのもある」

「つまり遠隔操作されていたが無限牢獄で通信が遮断されたのか?」俺


「ズメルがやろうと思えば簡単にできる無限牢獄脱獄をしないのはそのためか」ケン

「うむ、能力は落ちるが我が我である為の理性を保てるのがこの無限牢獄なのだ」

「色々暗躍してる何者かがいるという事か」

「多分だが遠隔操作が切れた我は喪失したと思ってるだろう、これは好都合」


「陰謀うずまく魑魅魍魎・・」ケン

「と、陰謀大好きケンが仰ってます」俺

「あ、あるじ、全ては正義の為でござる」ケン


「我の身の上話はそんな感じだ」ズメル

「なんとしてもお前を解放しなくてはな」俺

「いや、我は今のままが幸せだ。ケンの膨大な書籍のお陰で勉強三昧だし」

「お前確かに最近急に賢くなってきてるよな」


「知識は素晴らしい」


「最後はシュウの番だ」

「私など話すだけのものありません」

「なぜお前の村だけにホブゴブリンが生息してるのだ?」


「先ほどのズメル様のお話の真逆でございます」シュウ

「つまりゴブリン種から分かれた突然変異種だが仲間を増やせる?」

「はい、ホブゴブリンはホブゴブリン同士でなければ繁殖出来ません」


「それおかしくないか?」ケン

「うん、おかしいぞ、最初のホブゴブリンはどうやって繁殖したのだ?」

「最初のホブゴブリンは別性双子でした」

「近親同士で繁殖したのか?禁忌行為ではないか」ケン

「人間が定めた仕組みなどは分かりませぬし意味がありません」シュウ

「倫理観などは人間のエゴだしな自然界では意味のない事だ」ズメル


「とにかく最初のホブゴブリンから200年以上をかけて今の村があります」

「定期的に突然変異種は生まれないのか?」

「それは我々には分かりませんが今までは聞いたことありません」

「これも意図された運命のいたずら?神の意志?それとも陰謀か?」ケン

「多分偶然であって神の意志でもなんでもないでしょう」シュウ

「進化論はそんなもんだ」俺


「人語を理解する高知能を有し人類を遙かに陵駕する身体能力、世界制覇も夢ではないな」

「滅相もございません、我ら種族は平和を愛し、野心を一切もたない少数部族」

「確かに狭い範囲でしか生息出来ず数も少なすぎ、平和に生きるのが本能なのだろうな」

「その代わりですが外敵から守るために強くある必要があるのです」

「なるほど高い戦闘能力は必然というわけか」

「それ故タイジ様に助けられた恩義は我ら生涯忘れません、未来永劫です」

「大げさな・・・」俺


「ホブゴブリンの寿命はどの程度なのだ?」ケン

「はあ、私の父、つまり村長ですが2代目村長とのこと」

「200年で2代か・・・100年ちょっとって事か」

「人間種よりは少し長い程度って事だろう」ズメル


「これは、門外不出の話なのですが主人には話します」

「む、ザビル村にも何やら秘密があるのだな」俺

「いえ、たいしたことではありません。スイマセン勿体ぶる話でなく」


「で?」

「ある日我が村にひとりの女人間種が行き倒れてまして、やむを得ず助けたのですが何故か娘は行く当てがないのでここで暮らさせて欲しいとせがまれたのです」


「いい話ではないか、多分その娘は口減らしで家族から捨てられたのだろう」ケン

「我もそう思う」ズメル


「そ、それが・・そんなにいい話ではなく」

「大人の関係って事か?」

「古の伝説ですから眉唾でしょう」

「それでどうなったのだ」ケン、まさか色話好きなんか?


「数ヶ月後たまのような赤子が生まれまして・・・」

「異種族間で子をなした?普通はありえないぞそれ」俺

「我も聞いたことがござらん」ケン


「伝説ですから」

「いや、多分ホブゴブリンは偶然かどうか人間種と交あえる能力を得たのだろう」ケン

「で、どうなった?」


「その子は見た目はホブゴブリンそのものでした」

「ホブゴブリンの血が強かったのか」

「ですが、その子が成長して言葉、人語を自然に理解し話せるようになったのです」

「母親から教育を受けたのだな」


「それ以前の我々は簡単な言葉ともいえない合い言葉しか出来なかったのにその子が大人になり我ら種族全員に人語と知識を伝えてくれたのです・・その、つまり私のおじいちゃんで初代村長です」


「なるほど、点と線が繋がったわけだな」俺、なんの?

「人類と混じり飛躍的に知能があがったのだな」ズメル

「いや元々素質、土壌があったのだろう、教育はとても大事なのだ」ケン


「つまりシュウは人間の血が1/8混じる混血種って事だな」俺

「ですが混血出来る事実は秘匿し以降一度も人類とは交わってません」シュウ

「優秀な子が生まれるのならば秘匿しなくてもいいと思うが?」

「我らは少数民族としてひっそりと生きたいのです。人間とのいざこざは困るのです」

「成る程、分かった。だが恩義のために俺にだけは兵を出してくれてるのか有り難い」


「・・・不謹慎なのですが」

「話の続きがあるのか?」


「あのその・・」

「ハッキリ言って」俺

「派遣されてる精鋭50のゴブリン隊ですが」

「うん、とても助かってる」

「精鋭って事は男盛りな訳で・・・」

「成る程、おれは一応子供だからwその方面に配慮足りなすぎたな」

「いえ、その問題はあくまでもプライベートな問題ですから・・」

「お前の村では禁忌の筈の人間種との交流が起きたって事?」


「はあ、つまり、あのその・・・」

「ハッキリ言えよ」


「許して下さい!」

「勝手に禁忌と定めた村の掟を次期村長のお前が自ら破った?」

「私に人間の血が流れているという性なのかもしれません、どうかお許しを」

「ばか、人の色恋沙汰に口出すほど俺は野暮じゃないし隊規違反でもない」

「わたしは咎人ではないのですか?」

「いや、逆にとてもいい話だと思うぞ、で相手は誰?」


「あの、その、何時も兵員宿舎の厨房ではたらいてる・・・」

「あ、分かった厨房で一番の美人、レイちゃんか、この幸せものめ」

「いえいえ、レイさんは我らゴブリン隊全員の憧れの的、手なんか出したら隊員全員から何されるか分かりません」


「じゃ、誰だよ、もうじれったいなぁ」ケン・・ケンは恋バナほんと好きそうだ

「ミコちゃんです」


「お前はロ○リコンか!彼女はまだ14だぞ」俺

「あの、私も16ですが」シュウ

「あ、そうだったな、じゃお似合いって事か・・・しかしミコちゃんって実際はレイちゃんより人気あると思うぞ、とにかく超カワイイし・・・くそ、妬けるぜ」俺


「主人、何度もいいますがこちらの世界で14と言えば大人あつかいですぞ」

「ああ、そうだったね。ロ○コン発言は撤回するよ」


「でもですね、ミコちゃん・・・とても良い子すぎて私には勿体ないくらい」

「はいはい、のろけ話は結構だから」

「でも主人は身の上話をしろと・・・」

「うん、言った」ケン

「色恋も身の上話で間違いない」ズメル

「俺が可哀想だと言ってるんだよ35にして彼女いない歴35年だぞ」

「主人はこっちではまだ10歳、これからですぞ、しかもすでに候補いるし」ケン

「え?候補って誰だよ、俺は知らないぞ」

「ま、いずれ分かります」ケン


シュウの話を聞くと彼以外にも屋敷内で抜き差しならぬ関係になってしまった隊員が

結構いるとか、皆禁忌破りと隊規違反を心配して忍び愛らしい。健気なことだ。恋愛なんて禁じられると余計燃え上がるものだ、お盛んで結構ですなぁ


手前味噌かもしれないが我が隊員全員ゴブリン離れしたイケメンぶりと筋骨隆々、しかも主人を守る近衛兵で制服も超カッコイイ、一見どこかのアイドルグループみたいな感じでそりゃ女性陣がほっておくわけないわなぁ


なんか最後の恋バナでみんなお腹いっぱい・・明日は決戦だもう寝よう


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ