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1度目の結婚

 しかし、彼女は帰ってこない。


切ない気持ちは消えていなかったが、その女性と交際を始めた。波風も立たずに交際が続いた。


全体的に穏やかな女性であった。


心のどこかで、別れた彼女と比較する自分がいた。


彼女を忘れるように結婚へと進んでいった感じがあった。


この女性への感情は、別れた彼女ほど熱いものは感じなかった。


端的に言うと、"好き"という感情は出てこなかった。



 ただ、30歳過ぎの男なので、女性への欲望があり、次第にこの女性のことを、大事に思う気持ちが芽生えていった。


この女性と一緒にやっていこう、そう思って結婚を決めた。


しかし、この結婚生活は長続きしなかった。


この女性の身内から起こった不幸な出来事が、自分の立場を危うくした。


この女性の身内が、自分と女性の間に入り込み、修復することが困難になった。


話が複雑なので、詳しくは書かない。しかし、自分から起こしたことでは無かった。


相手を信じることが、出来なくなっていた。


特に、お見合いの席に同伴してきた母親が、大きく影響しており、この女性は母親の方を選んだ。


この女性は、父親が小さい時に亡くなっており、母親依存の人間だった。


夫婦生活の中で、色々な会話もしてきたつもりだった。


しかし、母親と女性との関係を上回ることは出来なかった。


2年ほどの結婚生活が終わった。



 虫のいい話だが、今思えば、この頃に、最初の別れた彼女のことをなぜ思い出さなかったのだろうか?


何故、アクションを起こさなかったのだろうか。


そう、この時点でもそれからも、彼女を想う気持ちは消えていないことに気づかなかったのか。気づかないふりをしていたのか。


離婚の騒動で、それを考える余裕がなかったのも事実であった。


更に、彼女にフラれたバツイチの男が、会いに行けるわけも無かった。当たり前だ。


今現在、感じている、彼女への強い想いは出ていなかった。


この時に、その想いが出ていれば・・・ 今、強く思う。



 また、この結婚生活の時に、最初のすみかから、別の場所へ転居していた。


彼女と待ち合わせしていたスーパーを利用することもなくなっていた。


偶然でも彼女と顔を合わせることは無かった。


時は過ぎて行った。

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