30/50
早まった行動
彼女への、反発の気持ちが出ていた。
彼女に別れを告げられた後、直ぐに彼女宛に写真などを返却していた。
彼女との関係を、全て終わらせてしまった。 決定的な行動だった。
この時の自分は、今思えば、早まった行動だった。
そのまま、何もしなければ、彼女が態度を変える可能性もわずかだが、あったかもしれない。
しかし、その時の自分に、その考えは出ていなかった。
裏切られたという思いが、強かった。
ミスにミスを重ねることをしていたと、今現在になって気づいている愚かな自分がいた。
「私とは合わない」 彼女の一言、絶望的な一言、その後の人生に大きく関わる一言だった。
その理由は、今では知る由もない。
自分の気づかない「合わない」 部分があったのだろう。
彼女はそれには「目をつぶって」 いてくれた。
しかし、直接的と思われる産婦人科医院での行いは、彼女は許せなかった。
結果、彼女は自分を振り切った。
「私とは合わない」 その一言で。




