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写真の彼女

 私は、その時29歳になったばかりだった。


30歳手前となり、父親が知り合いに頼み、見合い話を持ち掛けてきた。


それまでにも数回見合いをしてきたが、いずれも不調に終わっていた。


私は、話下手で女性の扱いにも慣れていないことも大きく影響していたと思われる。


ただし、女性と付き合ったことが無かったわけではない。長続きはしなかったが。



 今回の話は、市内に住む看護師さん(当時は看護婦さんと言っていた)とのお見合いであった。


それまでのお見合いでも世話になっていた、父親の知り合いのおじさん宅で会うことに決まった。


お見合いの前に、彼女の写真をいただいた。何かの用事をしている時のスナップ写真だった。


ショートカットで丸顔の笑顔が可愛い女性だった。素直に嬉しかった。


単純な私は、見合いの日が楽しみになっていた。


彼女は田宮智代さんという名前だった。


おじさんの奥さんと彼女は、仕事上で付き合いがあり、結婚したいと奥さんに伝えていた。


それで今回の話となったようだった。

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