表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

産まれる前

「エティーシャ、私の世界の高知能生物に、そっちの世界でルール作れって頼んできたよー!」

「ありがとう、ティニア。僕の箱庭はティニアのものよりかは面白みにかけるだろうが、一緒に楽しもう。」

「しっちゃかめっちゃかでも、それはそれで楽しいわよ!ところで、1つ聞いてもいい?どうして、エティーシャ自身でルールを作らなかったの?」

「僕は、物事を外側から見ることが好きなんだ。近過ぎては全てを見ることが叶わないからね。それより、彼の器を見つけてあげよう。」

「あれなんかどうかな?丁度、意識が生まれる前よ」

「では、あれに幽体を入れてこよう。楽しみだね。」

「ええ、とっても!」


どこだ、ここは……。真っ暗だ。事故を起こして、神に選択を迫られて……。ここが、弱肉強食の世界なのか?「分からない。」と口をついて出た、はずだった。

「ギュ…ギュ……」

驚き過ぎて、心臓の鼓動が一瞬止まったかもしれない。これは一体、なんの体なのか。真っ暗で確認しようもない。本当に異世界に来てしまったようだ。歩いてみようとしたが、何かにぶつかった。

「ギュ……!」

一体、何にぶつかったのか考える暇もなく、地面が左右に揺れた。しばらく待つと揺れは収まった。そこでもう1度試したが、また同じように揺れただけだった。この暗闇から出ることを一旦、諦めることにした。

それから一体どれほどの時間が経っただろう。事故を起こした不甲斐なさ、単位をしっかり取ってこなかった情けなさ、様々なことが後悔となって押し寄せてくる。父親のメッセージも返信してないままだ……。もう事故の連絡も入ったんだろうか。俺の為に泣いてるのだろうか。今までできた数少ない友人たちも悲しんでるだろうか。あー、ピザ屋のバイトも人手少ないのに申し訳ないな。色んなことが思い出されてきて涙が溢れてきた。

「ギュー!」

ここから出なければ!ルールを作るまでは帰れないのだから!

「ギュ…ギュー!」

横に行っても、壁のようなものがあって進めないのならば、上にジャンプするしかない。

「パキッ…パキパキ……」

何の音かは分からないが、光が差した。更にジャンプ!ジャンプ!

「パキパキパキ……パキーン!」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ