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君への手紙 ~LOCAL.STORY~

茨の城にて君を待つ

作者: まさかす

「『ギ』でなくて『キ』。イ・バ・ラ・キ」


 そのフレーズを何度口にした事であろうか。確かに宮城県は「ギ」なので茨城も「ギ」と言われるのも仕方がない側面もある。いっそ「ギ」にしたほうが良いのかもしれない。大阪の茨木こそが本物と「イバラキ」と言えるかもしれない。


 それにしても我々の住まう茨城県は、都道府県魅力度なる調査に於いて常に最下位を維持しているが、それは何故なのだろうか。「茨」とは非常に苦難の多い事を意味すると言う。故に、最下位という苦難を味わっているという事なのだろうか。それはまさに「茨の道」という事であろうか。


 名前が悪いのだろうか。確かに「茨の城」と言うと貧相に聞こえてしまう気がするが、それ故の最下位なのだろうか。


 南東北なんて言われる事もあるが北関東である。太平洋と言う海もある。山脈といえる程の場所は無いが、それなりの山もある。故に山の幸がある。海の幸だって当然ある。大洗といえばアンコウだろう。その場所からは北海道に繋がるカーフェーリーだって出ている。琵琶湖に次いで2番目にでかい霞ヶ浦って湖だってある。まあ湖じゃなくて「浦」だけど……。


「だから何だ」って言われるかもしれないが徳川御三家の1つ「水戸徳川」も茨城県である。日本三名園の1つと言われる何かの花が綺麗とかいう水戸の偕楽園だってある。筑波山という知名度が高いと個人的に思う山だってある。学の無い私には無縁とも言える筑波研究学園都市なんて呼ばれる地域だってある。そこからは東京の秋葉原に1本で繋がる電車だって走っている。鹿島神宮に鹿島スタジアム。牛久の大仏だって全国区で有名……じゃないのか?


 高速道路だって通っている。僅かに線路が擦ってるだけで駅も無いけど新幹線だって通っている。航空自衛隊百里基地との共用ではあるが、茨城空港っていう立派な空港だってある。まあ若干不便な場所の気がするが……。そういえば「茨城空港」というのは民間空港用に付けた愛称みたいな物で、正式名称は「百里飛行場」というのを最近知った。元々が日本海軍時代の飛行場らしいからしょうがないのかもしれないが、何とも紛らわしい話だ。


 挙げた1つ1つのそれらは大した事は無いのかもしれないが、他にもそれなりの数を列挙できる程に魅力と言える物は色々あるし、何ら他府県と遜色がある訳でも無い。1番の物があるかと問われれば納豆以外に思いつきはしないが、それでも最下位の常連と言われる程に何も無い訳では無いはずだ。


 名前の所為なのだろうか。北関東か南東北かという微妙な位置故なのだろうか。東京からは日帰り出来る距離であるが故に、近過ぎて旅行には適さないとでも言うのだろうか。何故に茨城は魅力が無いと言われるのだろうか……。


 ある日の夕方、私は高校時代の同級生である常陸(ひたち)トキワが店を開いたとの事で、開店祝いに駆けつけていた。


『Me To Call More』


 トキワが開いたのはそんな名前のスナック。カウンター7席、詰めて座れば15人程が座れそうなL字で繋がるソファ。少し暗めの暖色系照明が怪しさを感じさせる店内。その店は高校の先輩から居抜き物件で安くしてもらったとか。


「ミートゥコールモア? 『もっどわー(わたし)に電話すて』みだいな意味か? わーも英語が出来る訳じゃないげど文法あってっぺか?」


「文法なんて別に良いんだっぺよ」

「いや、雰囲気は通じるんだけどもさ――――」

「いいんだっぺよ。ダジャレみだいなもんだがらぁ」


「ダジャレ?…………ん? あ、水戸黄門かあ?」

「んだ。他にも『i薔薇城(イバラキ)』とか『e薔薇の城(イバラのしろ)』なんつーのも考えたけどなぁあ。だぁはははは」


 スナックというのは案外ダジャレだったり、暴走族が付けそうな当て字の名前が多かったりする。なのでこれはこれで良いのだろう。


「づうかトキワに聞ぎだいんだけどもさ、何で茨城は都道府県魅力度調査とかで万年最下位なのがね。住めば都っていうべさ、住んでがら判断しで欲しいよなぁ」

わー(わたし)も行げるものなら東京に行ぎだいげどね」


 かつての同級生も大勢東京へと向かった。若しくは茨城南部へ引っ越し東京へと通勤している。トキワはずっと茨城に残っていたが為に、てっきり茨城愛があるのかと思っていた。


「わーの場合には人混みっずうがさ、満員電車が生理的に受げ付げねぇの」

「そんな理由け?」


「いや、わーには大変な事なのよ。以前東京さ遊びに行っで、朝の電車に乗っだらひでぇ目にあっでさ、歩ぐのも大変だっだのよ。それざえ無げれば東京さ行ぎだいね。明るくて派手で何でもあるじさぁ」


 まあ、そう言う事もあるのだろう。こちらに住んでいると電車に乗るのは学生時代位で、それが終われば男も女も直ぐに車社会の仲間入り。通勤時間帯に渋滞を味わう事になるにしても、車の中と言うパーソナルスペースが常に確保されている。故に、電車通勤のラッシュアワーという経験を味わう事は殆ど無い。


「ごごいらで東京で流行りの服を着ででも浮いぢゃうしさ。アンダ含めて殆どジャージだっぺぇ」


 一口に茨城と言ってもそれは広い。筑波や取手といった茨城の南と福島と接する北側ではほぼ別と言っても良い。筑波や取手は東京の通勤圏とも言える場所でもあり、それなりに都市感溢れる人達も多く住んでいるらしいが、それらの殆どの人は他府県から来た人が多かったりする。反対に生まれも育ちも茨城県の私は周囲を含めて皆ヤンキー。普段は男女問わずジャージが基本。着飾ればケバケバしい程に派手になる。スナックのママになったトキワもそれに漏れず、ケバケバしい化粧と何処で買ったのか分からないようなテカテカ光る派手な赤いワンピース。そして艶を失った長い金髪を背中へと靡かせている。


「づうがオメェのその見だ目じゃ東京じゃ合わないっぺよ?」

「ごごに住んでっがらごうなったんだっづーの」


 なるほど。環境に合わせているという事か。


「づうが何で茨城は魅力がねぇなんて言われんだろな?」

「南東北だがらじゃねーのけ?」


「北関東だっづーの。メロンだって茨城はすげぇっぺよ?」

「東京の人はメロンいえば北海道ってイメージでねーの?」


 確かにそうかも知れない。それを知るのは茨城県民だけなのかも知れない。


「大洗のアンコウ鍋だっであるべさ。『西のフグに東のアンコウ』って言うべさ」

「アンコウ鍋なんでそうそう食べだい思わないっぺ? フグの方が圧倒的に有名じゃねぇのけ? フグはキャラクターとしても良く見るけど、アンコウのキャラクターっで見だごどある?」


 うーむ。確かにフグの方が高級そうだし有名な気がする。


「でも大洗にはカーフェリーだってあるっぺ」

「アンダ乗っだごどあるの? それに乗って北海道さ行っだごどさあんのけ?」


「無いげども……」

「住みだい所に住めばいいっぺ? 魅力なんであろうが無がろうがさ。魅力が無いどか言われだ位で怒るなんでよぉ、アンダは子供だなぁあ? あはははは」


 トキワの言う事は正しいのかも知れないが、幾ら何でも魅力度最下位はないだろう。「茨城は通る事はあっても用は無い」なんて言葉も時折耳にするが、それは無いだろうと言う物だ。


「じゃあトキワは魅力が無い言われで悔じいどは思わないのけ?」

「は? デメェはわー(わたし)に魅力がねぇっで言っでんのが!」


 トキワは瞬時に激昂すると同時に、カウンターから身を乗り出し私を殴った。握りしめた拳で以って思いっきり殴った。同級生とはいえ客である俺を遠慮なく殴った。


 私は今日の事をこの手紙に記す。そして未だ見ぬ茨城の末裔に託す。そしてこの手紙が茨城の魅力を増す為の一助となれば嬉しく思う。


    ◇


 100年程前に書かれた手紙にはそんな事が書いてあった。誰が書いたのかも分らないが、白かったであろう紙は茶色く変色し、文字も滲んで判別が難しいほどであった。


 茨城県が魅力度最下位の時代があったなんて今からは想像だに出来ない。その時代は東京が凄かったとニュースの特集番組で見た事はあったが、茨城が一切フィーチャーされていないとは驚きである。


 だがそれも昔の話。現代に於いて茨城を馬鹿にする者は存在しない。むしろ世界有数の憧れの地となっている。天候によっては東京からも見えるそれ。人はそれを、「茨の城」と呼んだ。


 現代の茨城県には城が出来ている。それも昔の人が聞いたら腰を抜かすであろう程の「超巨大要塞」と言える程に大きい城がある。高さは実に1000メートル。それが福島との県境付近の北部から南へ50キロ弱と長大に続く城。三角柱を横にしたような、云わば山脈とも言える程の城が建っていた。中国の万里の長城に長さでは敵わない物の、その規模は前代未聞の物であった。


 当然雲より高い層もあり、最上層に於いては若干空気の薄さを感じる。それは「鋼鉄の城」といっても良かったが、県民は敢えて「茨の城」と呼んだ。皆、過去に茨城が虐げられた事を知っていた。中には「e薔薇の城」と字を変えて呼ぶ者もいたが、今となっては世界に冠たる茨城と言う事で敢えてその名を残した。それは現代に於いて既に衰退している東京に対するコンプレックスの表れかもしれないが、県民は敢えてその名を望んだ。


 その城は50年程前に着工し、今の形になる迄に約30年の歳月を要した。茨城県北部のその城が立つ場所には、日本でも屈指の重工メーカーの工場が存在していた。グローバル企業でもある自治体と同じ名を持つそのメーカーの広大な敷地そのままに、自治体と協力して城を建て始めた。着工当時は工場の敷地だけの規模であったが、付近住民の熱望を受けて次第に規模が拡大し、結果、裾野幅800メートル、長さ50キロ近くにまで達した。


 グループ内に建機メーカーすらも持つ、その会社の総力を以って作られた茨の城。その建設の規模からも、近くに通っていた常磐線から引き込み線を新たに造り、各地の製鋼所から鉄骨や各種鉄板を昼夜を問わず、貨物列車で以って直接工場敷地内へと運び入れては、そのまま組み立てるといった方法を取った。到着した列車からはロボットによって鉄骨等が降ろされ、そのまま自動で溶接を含む建設作業に入る。ロボットによる作業は24時間休みなく続き、城を大きくしていく。更に必要な建材を自社の工場内で作っては、出来立てホヤホヤのそれを使って城を作って行く。


 それが作られる前には誰もが笑った。茨城県民ですらも笑っていた。世界的なグローバル企業と言えども、総工費で言えば一社で賄える額では無い程であったが、自治体とメーカーは覚悟を持って臨んだ。


 次第にその姿を現すその城を見て、県民は徐々にその凄さが分かると共に盛り上がりを見せ、当初は工場敷地内だけで作られる予定だったその城は、周辺の宅地を飲み込むかのようして南北へと規模が拡大していった。その際、家が飲み込まれる事になった県民はそれを歓迎した。それら元の住人は、元の住居よりも広い住居を茨の城の中に与えられるというインセンティブを与えられた。それを欲しがったという事もあったが、皆が茨城を日本一、いや世界一という称号を望んだという動機が大きかった。


 当初は300メートルの高さで計画されたが、拡大すると共に山側へもはみ出し山すら削っていった。そして新たに1000メートルという高さへと計画変更された。通常であればそれ程の計画変更は自治体から「待った」が掛かる物であるが、自治体と強力に推し進めていたその計画は怒涛の如く突き進んだ。


 そして完成した「茨の城」、いや、「鋼鉄の城」「超巨大要塞」。それは地上から見上げると上層部が霞んで見えず、その全景を見るには海から見るか、もしくは飛行機からでしか見る事は出来ない。


 大まかではあるが、城内は階数ごとに用途も決められた。地上から五階までを工場等製造業種、及び屋内競技施設用のエリアとした。勿論それが建つ切っ掛けとなった元の工場はそのまま残った。とはいえ、新たに飲み込んだ住宅敷地の一部もその工場敷地として拡大されると共に、フルオートメーション化された最新鋭工場になっている。他の会社の工場も幾つも入り、屋内野球場に屋内サッカー場他、凡そ陸上競技全てが出来る競技場が余裕を持って幾つも作られた。そこから上3階分を企業エリアとし、その重工メーカーの会社だけでなく、一般の会社すらも入れるといったエリアとなっている。その上2階が自治体行政エリアとした。市役所と共に茨城県庁も城内へと移転し、知事公舎も城内に設けられた。市職員に県職員と殆どの職員は城内に設けられた職員寮に住んでいる。その更に上3階が商業エリアとなり、そこから上100階分がワンルームからメゾネットタイプの9LDDKKと様々な大きさの一般住居エリアとなっている。


 とはいえ、城の規模からすれば住戸数は少ない。1000メートルと言えば200階建てに相当する程の高さではあるが、茨の城は三角柱を寝かせたような形をしている為、上層部に行くに従い区画が狭くなる。更には1階毎の高さの基準を5メートルと高くしているが為に少なくなっている。が、それでも十万人以上が余裕を持って生活出来る規模を誇っていた。駐車場も数万台規模で城内に作られてはいるが、城内で仕事や買い物といった生活の営み全てが済んでしまう事もあって、車を所有する人は存外少ない。


 城内には警察署も存在する。派出所も1キロ毎に存在する。子供専用の遊戯施設も存在する。監視カメラは万単位で設置されている。それにより城内は24時間監視がなされ、顔認識で以って住人で無いと判断された人間はすぐにアラートが出される。そしてそれらの人を監視カメラが自動で追尾した。城に於いては常に監視されるとも言える状況であり、中にはプライバシーの侵害だなんて主張する者もいなくはないが、ならば城外へ出ていってくれという姿勢である。


 巨大な城は表面積も大きい事から雨水を積極的に貯めやすい。それらは非飲用水としてトイレ等に利用される。区画毎にセントラルヒーティング施設も設置され、工場排熱などを積極的に利用した暖房は、真冬に於いても各家庭で暖房設備を必要としない程に暖かさを提供している。


 最上層はソーラー発電施設と風力発電施設が占めている。地上の気温と最上層の気温差を利用しての発電も行われる。その高さでは居住するのに空気の薄さがネックとなる為、立ち入りは禁じてはいないが住居等、恒常的に人がいるような施設は置かれていない。太平洋に面した東側はソーラーパネルが所狭しと設置され、海側から見るとギラギラと眩しい程に輝く茨の城。山に面する西側は、風情を出す為にマットグレーとし、上層部は雪に見立てて白色に塗られていた。山の方から見た茨の城は、まさに冠雪した山脈と見紛う様相を呈していた。とはいえ、通常の山のように頂きがある訳でも無く、山脈の様に稜線と言った景観では無い為に壁にしか見えなくもない。


 一見すると工場の上にショッピングモールと高層住宅が乗った超巨大な鉄の城。通販といった個人の買い物は一旦城内の物流センターへと運ばれ、そこから城内に張り巡らされた物流抗を通じ、各家庭の玄関まで自動配送される。物理的に大き過ぎる物は無理ではあるが、日常的に購入するような食料品や衣料品は自動で自宅まで届けられる。


 小中高に加えて県立大学といった学校も存在し、広大な屋内グラウンドも存在する。総合病院も城内に3つ存在し、専門の開業医も存在する。数千人を収容出来る介護施設まで備え、病院スタッフ用に無料の寮も備える。給与その物は城外と遜色ない物の、通勤や光熱費が安い事もあってか相対的に給料が高くなる為、スタッフも集まり易いといった状況である。

 

 常磐線は城の真下を通り、50キロ弱にも及ぶ城の中には5つも駅が作られた。それに平行するようにして東京方面からのリニアモーターカーも茨の城に通じている。更には城内コミューターが城の壁面に沿って24時間走り続け、城内を行き交う人を運び続けている。凡そ300メートル置きに設置されるエレベータやエスカレータは低層、中層、高層、貨物と用途に別れて作られているが為に、その総数は1000基を超える。


 その城を維持する為にも24時間体制で保守管理がなされ、それに従事する人は5000人を超える。それは同時に雇用創出の場ともなっている。企業エリアではすぐ近くに多種多様な企業が存在する事で、顔を合わせやすい事からも様々なアイデアが生まれると共に、協業も多く生まれるという相乗効果を発揮した。


 その城は不夜城とも言えた。年齢制限が掛けられてはいるものの、歓楽エリアも存在する。とはいえ風俗と言った物は存在せず、あくまでも酒だけを提供する健全な店である。おかけで殆ど城を出ずに生活は出来てしまう。その所為か傘を差した事が無いという人も珍しくは無い。非常に稀なケースではあるが、城で生まれて城から出ないままに生涯を閉じた人もいる。衣食住は勿論の事、医療に仕事に遊びに買い物にと、それら全てが城内で済んでしまうが為である。とはいえ「地に足を付けていたい」「庭がある家が良い」「隣家とはそれなりの物理的距離を保ちたい」「でかすぎる城にいたくない」等の理由で以って、茨の城近くで一戸建ての家で生活する者も当然いる。茨の城それ自体が巨大なコミュティでもあるが故、それなりに人と接する機会は多く、それが肌に合わない人もおり、それらの人達は城外で生活している。


 茨の城は地図すらも変えた。50キロ弱という長大さ故に幾つかの自治体に跨る事になり、それでは行政上も問題が多々発生する事がある為、茨の城の立地場所を基準に市町村合併がなされた。又、他府県を始め、周辺市町村に住んでいた人達の中からも少なくない人数が城へと移り住んだ事により、周辺市町村の人口流出に繋がった。それは財政難へと繋がり幾つかの市町村は財政に疲弊し、耐えきれなくなった自治体は茨の城を持つ自治体と合併するに至り、それらの町の名が地図上から消え去った。


 現在茨の城には十万人強が住んでいる。それでも数万人が住める程の住居も残っている。とはいえ城に引っ越してくる人は後を絶えず、あと数年で空き部屋が無くなりそうな勢いである。だが最近になって、市議会と県議会に於いて更に南へと城を伸ばす計画が上がっており、それが可決したならば更に部屋が増える事になるので心配は無用となりそうな気配である。人だけでなく企業も続々と茨の城へと移転するケースも後を絶たず、雇用も住居も安定している「茨の城」は正に栄華を誇っていると言えよう。


 どうだい? 君も茨城に来たくなっただろ? 茨の城に住みたくなっただろ? じゃあ私はこの辺で失礼しよう。そして、「茨の城」にて君を待つとしよう。

2020年03月16日 初版


ちなみに私は茨城県民ではありません。

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