第五幕 戦前
とりあえず洞窟のような場所を見つけそこで一晩過ごすことにした。
「クラウソラス・・・やはりこの戦いには違和感しか感じません・・・まるで私達は神に選抜された見たいな・・・そんな感じがするのです」
クラウソラスは布の上に座り込み集めた木の枝に火を灯す。
「選抜された・・・とは?」
「今の段階では分からないですが・・・ただの戦争では無い・・・そもそも何故各国から二人ずつなのか・・・それに何故この五カ国なのか・・・」
地図を広げ見るとその五カ国はあまり離れているわけでは無い・・・がしかしこの五カ国のすぐ周りにはまだまだ国は沢山あるのだ。
「確かにそうですね・・・」
それにアンジュ・アーク・バビロンと名乗った彼女が言っていた『神がこの聖戦を創った』この意味を理解しなければいけない・・・
「クラウソラス・・・戦とはどのような理由で創られると思いますか?」
「戦・・・ですか・・・そうですね・・・私はお互いに分かり合うために戦はあると思います・・・領土を取り合うとか地位の取り合いの為とは思いたくはありません・・・」
クラウソラスの言うことは賛成ではあるがそれは参加者としての考え方・・・参加者では無く主催者として開く場合____
「イリニ団長・・・明日には戦が始まると思うのでもう休んだ方が良いかと・・・」
「そうですね・・・それでは明日のためにも今は休暇を取りますか・・・」
同刻、ブリタニア王国
____「王よ・・・行きましょう」
「この戦いで何か得るものはあるのか?」
「それはあなた次第です王・・・」
「色々なことを教えてくれたあなたに恩返しが出来るのなら僕はこの戦いで良い戦果を上げよう・・・」
黄金色に輝く剣を腰に携え馬に跨り出発の準備を整える。
「行きましょう・・・アーサー王・・・私も魔術師として援護しましょう・・・」
「ありがとう・・・マーリン」
まずは近くのヘイムセルム帝国へと向かおう・・・