第四幕 神が創りし聖戦
最初のアイルツォセス王国です。
武装を済ませ馬に跨り出発の準備を終える。
「イリニ団長・・・どうしますか?」
「最初は我々の方へ向かってくる他国の者がいるかもしれないので警戒しながら進みましょう・・・話が通じそうであれば話すのもありだと思うので・・・」
一番倒しやすい所を狙うのであれば真っ先に私達を狙うと思われる・・・
「マーラケルン王国の者は警戒した方が良さそうです」
ただ私達の味方をしてくれる国はあるのだろうか・・・
今はただ様子見するしか方法は無い・・・下手に動けばすぐやられてしまうだろう・・・
そもそも勝利条件の神に愛される・・・これをクリア出来るのだろうか・・・この聖戦は謎だらけ・・・何を目標に神がいきなりこのような戦いを創ったのだろうか・・・
「イリニ・トラゴディア・・・」
「・・・誰・・・ですか?」
他国の者?しかしこんな早く来れないだろうし聖戦が始まるのは明日の筈・・・
彼女の見た目は白髪の長い髪の毛に普通の鎧だ。
ただ普通の者ではないと直感でわかる。
何故警戒していたのに彼女のことを捉えれなかったのか・・・
「あなたはこの聖戦で最も鍵になる存在・・・そう神からのお言葉よ・・・」
「神の?」
彼女は冷たい目で表情を一切変えず近づいてくる。
殺気は感じられ無い・・・戦いに来たわけでは無さそうだ・・・
「・・・紹介が遅れたわ・・・私はこの愛され聖戦の監視役を務めるアンジュ・アーク・バビロン・・・例えるなら大天使と思ってくれれば良いと思うわ」
「・・・この戦いが普通では無いことは分かりました」
「・・・そうね神はいつでもあなた達を見てるわ・・・ただ・・・」
彼女は去り際に____
「神がこの聖戦を創った・・・この意味をあなたは理解しなければならない・・・そして理解した上でこの戦いに挑まなければならない・・・それを言いに来たの・・・」
彼女は光に包まれ姿を消した。
神がこの聖戦を創った____
私はそれを理解しなければならない・・・どう言うことなのでしょうか・・・
「・・・」
「イリニ団長・・・そろそろ出発の時間です」
「は、はい・・・行きましょう・・・」
私達は神に愛される為の聖戦へと足を運ぶのだった。
_____『アンジュ・・・お前は彼女をどう思う?』
「私・・・ですか・・・私は・・・嫌いですね」
『なぜだ?』
「私はあの類の善意は嫌いです・・・全ての者を救おうとする・・・自分は傷ついても良いけど他人は傷ついたら駄目・・・そういうのは嫌い・・・です」
『ほぉ我は・・・嫌いではないがな・・・そういった善意こそ人間に与えられた感情の一部なのだろう・・・ただ・・・我は怒りが見たい____』
コロコロ視点が変わって見にくいでしょうがご了承くださいm(_ _)m