第6話 暗闇空に咲く花火
誕生日を控えた僕。
デートに誘い、花火大会に行くことを約束をした。
そしてついに、8月14日になった・・・
―8月14日―
ついにこの日がやってきた・・・
どれだけこの日が待ち遠しかったことか。
僕は朝、目を覚まし、1階へと降りた。
1階には誰もいない。
母と父は会社、姉貴は・・・どこにいったのだろう?
まぁそんなことはどうでもいい。
僕は、パンをトースターにいれて、牛乳を出した。
パンが焼けるまでに、メールのチェックをした。
メールは1通も来てなかった。
「チン」
パンが焼けた。
僕は牛乳と一緒に食べる。
食べ終わった後、何をしようか考えた。
11時から塾、終わって帰ってくるのが3時、それから駅に3時30分に待ち合わせて、デート・・・
今は10時、あと1時間本当に何をしよう・・・・
何もすることが無かったので、今日行くとこを調べてみた。
そんなこんなするうちに11時前になった。
僕は、制服に着替え、自転車に乗り、塾へと出発した。
塾は、いたってどこにでもある塾だ。
3時になった。
塾でチャイムが鳴った。
僕は急いで自分の家に帰った。
着替えて、財布を持ち、髪を整え、時計をして駅に出発した。
自転車に乗って駅まで行こうとしたが、歩いていくことにした。
そのほうが帰りに迎えに来てくれるからだ。
3時23分に駅に着いた。
駅にはもうミキが来ていた。
普通は僕が早く来ないといけないはずなのに・・・
「よっ、ミキ」
ミキはこっちに振り返ると
「あっ、やっと来た」
怒ってはいなかった。
「それにしても早いな」
「20分くらいについたんよ」
「まぁ切符買おっか」
「そうだね」
僕とミキは切符を買った。
そして、3時42分の電車に乗った。
電車の中は祭りの事あって満員、迷子になるかと思うくらいの人だかり。
僕はミキの手を握った。
よーく考えてみると、手を握ったのは初めてだ。
僕はそっと、ミキの顔を見た。
顔は真っ赤だ。
なんだかんだで目的地に着いた。
ホームを降りると深呼吸をした。
駅前から花火祭りで賑わっていた。
「じゃまずどこにいこっか?」
「んー屋台に行きたい」
「わかった、屋台は確か・・・」
パソコンの記憶を蘇らす。
僕はミキを誘導した。
ミキの顔には笑みが絶えなかった。
僕とミキは、祭りを思いっきり楽しんだ。
そしてついに・・・・
『ドーン、バーン、ヒュルルルル、バーン』
暗闇空を花火が咲いた。
僕とミキは花火を見ていた。
普通はここらへんで・・キス!?とかする感じだけど・・・してよいのらや・・・
僕は考えたが止めてしまった。
何か恐くなってしまったからだ。
僕とミキは空に咲く花火を楽しんだ。
時間は9時48分くらい
最後に今まで見たこと無い大輪が空に咲いた
「おぉ〜」
思わず口からこぼれてしまった
ミキも
「今のすごかったね!!!」
テンションが高まった。
『これで、この祭りの全部を終えたことを教えます』
「終わっちゃたね」
「うん、おわってしまったね」
僕とミキは歩いて、駅に向かおうとした。
でもすごい人だかりでまともに歩けなかった。
「ねぇミキ、ちょっとどこか通って行かん?」
「いいよ、この人だかりだものしょうがないよ」
僕とミキは、近くのデパートにはいった。
「何か見るか?」
「ちょっとトイレに行きたい」
「じゃトイレにいっトイレ」
・・・・白けてしまった。
僕はトイレの近くでミキを待った。
そのとき
僕の肩を誰かが叩いた。
振り返ると、なんとそこには幼なじみの渚がいた。
「なんで、お前がここにいるんだよ!!!」
「なんでって、遊びに来たにきまっとるからだろうが。相変わらず馬鹿やな」
渚は馬鹿にするような笑い方をしている。
渚は僕の1つ上の先輩で、家が隣の隣で古くからのダチだ。
おまけに言えば、渚の頭脳は学年1位を何回も取る化け物だ。
「お前なんで、ここにいるんだ?」
渚が聞いてきた。
「なんでって、トイレに来たからにきまっとるからだよ。相変わらず馬鹿ですね」
さっきの恨みをこめて言い放った。
「ふーん、っまいいけど、そんなことは」
「お前今日1人で来たのか?」
僕は先輩の中で、渚だけにはお前と言いきれる。
「うんや、友達3人ほどと来ているんだけど、トイレ待ちで、今まっとるわけや」
「へぇ〜」
「ところでお前、誰まっとるんや?」
「誰って・・・さぁ?」
「また意味のわからんことを」
渚とあって15分ほどたつと、トイレからミキが出てきた。
「お待たせ、サトル」
付き合って約3ヶ月お互いのことを下の名前て呼ぶようになっていた。
「来た来た、じゃどこか行こうぜ」
「そうだね、どこにいこ・・・」
ミキは渚の目線に顔を向けてしまった。
「あー!!!」
ミキは渚のほうへ向かっていった。
そう、ミキの昔僕の家の近所に住んでいたのだ。
だから、渚の顔は嫌って程見ている。
でも小学2・3年のときにミキは校区外に引っ越した。
小学校は変わらなかった。
よーく考えてみると僕とミキは幼なじみなのかな?
なんて事を考えてしまった。
「何で、渚がいるの?」
ミキも渚のことは呼び捨てにしている。
「なんでって、ダチ待ち」
ミキと渚が話している途中にトイレから渚の友達が出てきた。
「わりぃミキ、俺ダチが来たからいくわ、じゃぁなラブラブカップル」
僕は、ちょっと照れてしまった。
ミキのほうを見るとミキは何か考えていた。
「サトル、ちょっとヤバいかもしれないよ。渚の弟って中1じゃなかったけ?」
「そうだけど、何かあったか?」
「いや〜渚が弟にこのこと話して、中学校で言いふらさないかなって思って・・・」
「考えすぎだよ。渚はたぶん口堅いと思うし・・・気にすんなよ」
「そっそうだよね。じゃ次どこいこっか?」
僕とミキは10時30分くらいに自分たちの住んでいる町に着いた。
帰り際に、ミキから誕生日プレゼントをもらった。
小さいかわいらしい箱をもらった。
中身は教えてくれなかったが、「左足につけてね」といって帰って行った。
そして夏休みが過ぎた・・・・
次の月がとても嫌な思い出が詰まっている月とは知らずに・・・・
遅れてすみません。
2007年も過ぎてしまいました。
改めて、あけましておめでとうございます。
どうぞ、今年もよろしくお願いします。
さて、この話では夏休みが過ぎてしまいました。
次は、あまり嫌な思い出が詰まってしまった月です。
次の話の連載日時はわかりませんが、早めにしたいと思うので、どうぞお楽しみに・・・