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アンダンテ

作者: 相葉広果

時計回りの沈黙を破る土砂降りに

あの日の事を思い出す

手を振る君の細い腕が懐かしくて目頭が熱くなった

……知らなくてもいいよ 言わないつもりだから


戻りたい 戻れない ごめんなさい

忘れたい 忘れられない ごめんなさい


些細な挨拶 気紛れな目線

振り絞った勇気の価値

君が遠ざかってからやっと気付きました

同じ夢 肩を並べて2人歩いたアンダンテ

どれだけ遅いペースでも

隣に君が居れば何も怖くは無かった


知らない振りして通り過ぎた景色のどこにヒントがあったの

君は知っているでしょう

君しか知らないでしょう


どうしての景色とヒントを知らない振りして通り過ぎたの

私は知っているでしょう

私しか知らないでしょう


心変わり等しないと誓ったのにどうして忘れてしまったの

君は知っているでしょう

君しか知らないでしょう


どうしてあの誓いを皮切りにこんなに溺れてしまったの

私は知っているでしょう

私しか知らないでしょう


ねえ お互い忘れてしまったでしょう


白く曇る夏の窓

君に会いたい 会えない

これ以上の苦痛があるなら教えてよ

嘲るように笑ってあげるから


大切なものを我慢して君が手に入るなら

私は君を我慢しなければいけないのかな


ゆっくりゆっくり歩いていこう

隣に君がいなくとも

振り返る甘い匂いが遠ざかってしまっても


いつかどこかで堰を切ったように溢れ出す思い出があるでしょう

そんな時はもう一度手を繋いで歩き出そう

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