バイト!?
イベント開始?みたいな短い内容です。
ところでうちの学校はバイト禁止ではないのか?と思い、優と二人で入学式以来であろう生徒手帳をまじまじと読んで見た。特にバイトに関して書かれていなかったため、私たちは都合のいいように解釈することにした。
さて、バイトを探そうと思いきや優が、心当たりがあると言うので、早速バイトの面接へ行くことになった。
場所は私と優の家から学校までの通学範囲内であるJR路線途中の駅前だった。どちらかと言えば家寄りの為、同じ学校の生徒も少なめで都合がよかった。外にもテラス席があるカフェ系のハンバーガーショップだ。手作りが売りなのか、やや値段が高めなので客層は高校生より少し上の大学生や社会人が多く目立つ。私は一目で気に入った。
どうやら優の知り合いの人がバイトしているらしい。しかも優の兄、清志郎の高校の時の同級生のようだ。おかげでバイトはすぐに決まり、安心した束の間、なにやら……優の顔が赤いぞ?。なんか、あやしい……。
「私、気になる人がいるの。」
「!?……だ、誰?」
「さっきの人。」
「さっきって、優の知り合いの人?」
「うん。」
おい!知らなかったぞ私は!!
さっきの人とは、笑顔がかわいい――――いや、ステキで、優しそうな印象の……。申し訳ないが、同い年と勘違いしてしまいました。まさか清志郎お兄様と同じとは……。背は高いが、くりくり茶髪で、目がぱっちりしていて、かわいい童顔の少年のような人でした。
「お兄ちゃんが高校生の時からよく買いに来ていて、最近は、土曜日は必ずお昼はあそこで食べてたの。それでバイト募集も知って。」
「つきあってるの?」
「まさか!!そしたら美波に言ってるよ!」
「……やっと少し話せるようになっただけよ。」
かわいい。我が友達ながら、ほんのり顔を赤らめて好きな人の事を話す優を愛おしく思った。
「ちょっと羨ましい。」
「なんで?」
「片思いのドキドキを優は知ったわけでしょ。私もドキドキしたいー。」
「じゃあ、どうしてあの王子様と付き合わなかったのよ。」
「そこで、なんでそうなるのよ!」
「ふふふ。」
二人で見合わせて笑った。
「「とにかくバイト頑張ろう!」」
――――To be continued
読んでいただきありがとうございました。
次からいよいよキャラクター登場?予定です。