表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ふしぎなダンボール箱  作者: アーエル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/7


小さなダンボール箱がはじめて届いた日のことを覚えている。

玄関を開けたら、扉の横の壁に置かれていたその箱に宛先はなかった。


外に出るには少し邪魔になるため、ひょいと持ち上げて玄関の中へ。

まだ少し、時間に余裕がある。

中身が気になった私は、この中に送り状でもいい。

せめて手紙か一筆箋でも入っているのを期待していた。


通常の宅配の場合、手紙(封書)を入れるのは法律でも禁止されている行為。

しかし、一筆箋の1枚、もしくは封筒ではなくファイルに挟んで入れるなら許されているけど……

宛て名がないということは、誰かが直接届けにきたということを意味している。

業者を通した宅配の荷物ではないため、手紙(封書)をいれても違法にはならないと思ったから。


互い違い(クロス組み)で閉じられたその箱の蓋を開けてみると……

帯封のされていない現金が詰まっていました。

そして期待していた一筆箋や手紙、送り状すらも入っていなかった。

差出人も分からなければ、送り主も分からず。


一先(ひとま)ず、時間ギリギリになってしまったため、この不思議なダンボール箱をクロス組みで蓋をした私は慌てて出かけた。



  ✮



帰宅したら、出かける前と同じ場所に同じ大きさのダンボール箱が置いてありました。

玄関を開けて中に入れる。

うーん、()()()で良いんだよね?


ふたたび組み合わさったダンボールの蓋を開くと……こちらにも一万円札が。

新札と旧札が混ざっているものの、やはり帯封がなく使用感がある。

しかし前回同様、送り状も入っていないから確信が持てず。


とりあえず、今朝届いた箱も含めて2箱を玄関に置いたまま室内へ。

手洗いや着替えなどを済ませた私がテレビをつけてから始めたのは、お札をまとめることだった。

性格上、こういうのは放って置けない、というよりは「どんだけ入ってるんだろう」という好奇心の方が大きい。

警察に届けるにしても、正確な金額は必要になる。

仕事で大金を扱ったことあるけど、ここまで多いと実感がわかなくなる。

まるで人気ゲームのようだ。


料理やお菓子づくりで使っているビニール製の手袋をしたのは、紙幣で手が汚れるのを避けるため。

近くにはウェットティッシュも用意した。

床に新聞紙を敷いて、その上にダンボールを置いた。


まず新札と旧札に分けてから、10枚ずつの束にしていく。

10枚目を二つ折りにして9枚の上から被せる形だ。

それを10組つくって、輪ゴムで一括り。

これで100万円の束が完成。


最初の箱に入っていたのは2,800万円弱。

次の箱は3,000万円+α。


これって本当に拾得物(落とし物)で処理していいのだろうか。


テレビでは地域のニュースが流れている。

しかし、現金が奪われた、なくなった、落とした、置き忘れた。

そんな話はついぞ流れることはなかった。

現金(これら)は事件性がないと考えていいだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ