夢の守り人
1人頑張る男の子。
「やぁ!僕はユーメルっていうんだ!よろしくね!これでも僕は大切な仕事があって、毎日大変なんだよ!」
挨拶をしてくる可愛らしい男の子、この子の名前はユーメル。とても大切な仕事をしている。
「何をしてるのかって?それはね、みんなの夢を守る事さ!よし、今日も頑張るぞー!」
ユーメルは忙しそうに走って行った。
ユーメルが立ち止まって見上げる。何か色々な物が空中に飛んでいる。
「助けてー!」
「大変だ!早く行かなくちゃ!」
ユーメルは空中に浮かぶ物の1つに飛び込んだ。
中に入ると、女の子が化物に襲われている。
「助けてー!」
「大丈夫、僕が来たから安心して!」
ユーメルはそう言うと、化物を退治してしまった。
「もう大丈夫。さぁ、ゆっくりと起きよう」
ユーメルがそう語り掛けると、女の子の姿は消えていく。
近くの家で、先程の女の子が急に起き上がる。
「……夢で良かった~」
安堵の表情を浮かべている。
「こうやって、毎日誰かの夢を助けるのさ。これが僕の仕事!」
そう言って、ユーメルはまた走り出した。
毎日毎日、ユーメルはみんなの夢を守っている。大変だし、大切な仕事。でも、ユーメルには悩みが1つある。
「……誰も、僕を覚えていてくれないんだよね……」
みんなの為に頑張って、誰もが覚えてくれない存在。それがユーメルなのかもしれない。
「たまには、誰かと遊びたいな~……」
ユーメルが最近よく言う一人言。
「でも、頑張らなくっちゃ!」
ユーメルは今日も、1人でみんなの夢を守っている。
もしもあなたの夢に可愛らしい男の子が出て来たら、そっとこんな声を掛けて下さい。
「ユーメル、あなたのおかげで私の夢は平和だよ」
ってね。きっと、ユーメルは大喜びさ。
誰も覚えていないユーメル、読んだみんなは覚えておいてね!
優しい言葉を掛けて上げてね。