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異世界建築士の弟子  作者: 十三岡繁
サダヒデの工房にて
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サダヒデの工房にて(その7)

 工房には土間部分に大きなテーブルがあって、みんなでそれを囲んで座った。お茶請けはお土産のクザのとうもろこし饅頭だ。


「キートに行くときには前を通るのに、クザにこんな名物があったとは知りませんでしたな」サダヒデが言った。

「クザには酒蔵もあるということだったので、一本買って来ました。今晩にでもみなさんで飲まれてみてください」コルビーは道具袋から、クザで買った『道元』を取り出した。彼も段々と厚かましくなってきたようだ。ここでいうみなさんというのはキュリオシティーズを含めての事だろう。今晩は泊めてもらう気満々である。


「それで転移ゲートだけどさ、アダマンタイトの洞窟の温泉に繋げるとして、もう一方はどこにするかなんだよな。ここってわけにもいかないだろう?」コウはそう言ってサダヒデの方を見た。

「いや、儂はそれでも構わんが、せっかくゲートを設けるならば、もっと多くの人が使えるようにした方がいいのではないか?」そうサダヒデは答える。


「クザはどうですかね?ここに来る途中、師匠と前に掘り当てた原泉を使った温泉場を作る計画を話しながら来たんですよ。アダマンタイトの洞窟の方は結構強い魔物が出るので、人の足で行くには少々厄介でしょう。人気出るんじゃないですかね」コルビーがそんな事を言い出した。


「なるほど、キートからクザは洞窟とは逆方向だけども、クザに宿をとって転移ゲート経由で山の中の温泉に行くと…。うん、それ悪くないね」クニオもその意見に賛同する。


「あとね、魔王城とも繋げても面白くないか?」コウが突然凄いことを言いだした。その場が一瞬固まった。

「コウ殿も無茶苦茶言いますな。いくら現在魔王が不在とはいえ、そんなことしたら魔族に何されるか分かったもんではないですぞ」サダヒデがそう言った。


「うん、みんなの魔族に対する印象は分かるんだけど、意外とフレンドリーな奴も多いぞ。ちょっと次期魔王にもつてがあるから許可もとれるような気がする」そう言ってコウはコルビーの方をチラ見した。


「名前は『魔王山荘』とかにしてさ、喧嘩御法度で魔族も人間もみんな自由に入れたら面白くないか?裸の付き合いってやつだ」コウの発言にコルビーがどんな顔をしているのかが気になって、クニオは彼の方を見てみた…驚いた顔をしている。それはそうだろう。しかしその口からは意外な発言が飛び出す。


「クザに温泉場を作るという提案では、地元の人とキートから来る人の交流の場を設けようという狙いもありました。あの山の中の温泉は更に一歩進んで、魔族と人間の交流の場にするというのは案外いい提案じゃないでしょうか?丁度あの泉質なら人間も魔族も魔法は使えないですし…魔王軍の幹部を通じて、風呂の外でも人間には危害を加えないように魔族に徹底すればいい」

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