こんにちは
「ここは、森か? 空気がうまいわ! わし、五感無いんだけどな! なはははは!」
ずっとこの調子だ。
こいつ、しゃべりすぎで箱に入れられた気がする。
「わし」とか言っているが、頭に響く声は中性的。
トカゲ人間は近くの川で取ってきた魚を焼きながらしゃべる人形に適当に相づちを返している。妙にこなれていることから長い付き合いなのだろう。
こっちから話を振る気になれない。
トカゲ人間の態度からして永遠にしゃべっているのだろう。話が無駄に長そうだ。
「ところで、何か、一匹妙な奴がおらんか?」
なにその、話の曲がり方。そして今さらかよ。お前出てきて何時間経ってると思ってるんだよ。
「ああ、いるぞ。」
急にイケボが飛んできた。
これは、多分トカゲ人間。声と顔のバランス位とれや。
てか、お前も念話使えるんだったら最初から使えよ。
「おお、やっぱり何かいるよな!薄過ぎて分からんかったわ!お前さん何者じゃ?」
「影が薄くてすまないな。犬だ。」
「犬ってw、犬ならしょうがないなw。」
……踏み潰しても痛覚無さそうだから問題ないよな。
「でも、わしの知ってる犬はこんな悠長に話さんかったぞ! 犬も進化するんだな!なははははは!」
「お前の知ってる犬は10mあるのか?」
「あるわけ無かろうが!あったらそれは犬じゃ無いな!なははははは!」
「じゃあ、俺は何者だ?」
「それこそ知る分けなかろうが!何年箱に入っていたと思っとるんじゃ!」
「約300年です。」
トカゲ人間がすぐにフォローを入れる。
300年?どっかで聞いたことあるな。賢者行方不明の年と重なるな。日本語話してるし。これは、まさか、
「お前、賢者か? 」
「なははははははははははははははははははははははは!逆、逆! わし、魔王軍の幹部!賢者にしてやられたんじゃ!なはははははは!」
わぁーお。こんにちは魔王軍。
そして幹部様。




