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箱
町の中心である要塞まで戻ってきた。
石材を中心に作られているため、火災は幾らかましのようにみえる。
町を通る最中、人影は一切無かった。あったのは人やモンスターの形をした炭だけだ。
トカゲ人間が背中を叩いて止まれの合図を出す。降りてセンサーを見ながらうろうろし始めた。
場所は要塞のおそらくど真ん中、広場になっている。
広場の中心で立ち止まると指で地面に指し、何か言った。
まぁ、掘れとかそんなところだろう。
石畳を禍剣で破壊し、6mほど掘り進めるとさらに整えられた石材が出てきた。
おそらく、いや、間違いなく地下室だ。
石材を丁寧に外すと中はカビ臭さが吹き出した。狭いため俺は入れない。様子を窺うが、生き物の気配は全くしない。
だが、懐かしい匂いが強い。
当たりだ。
横で様子を見てたトカゲ人間に穴に入るように促すとセンサーを確認して穴に入っていった。
5分ぐらいでトカゲ人間は穴から出てきた。
しゃべる箱を持って。




