離脱
種族か?種族が違うんか?種族が人間じゃないなら分かる。あれだファンタジーの世界だからだな。
しょうがないよな。
もう、いいよね。(思考放棄)
「賢者が何処にいるのか分からないなら、僕は特に行かなきゃ行けないところもないから森に戻るよ。」
森だったらまだ俺の知ってる異世界がまだ通用する。
外の世界が怖くなってきた。常識が通じない。俺の思ってた異世界とちょっと、いや、かなり違う。もっとこう、ステータスとか出てきて、鑑定とかポンポン使って情報量過多みたいなのを想像してたが、異世界に来てからしばらく経つがなにもわかってない。それどころか入ってきた情報によって混乱してしまう。もう余生は森でいいんじゃないかな。よし、そうしよう。
「わー、良かったー。私も一緒に行っていい?」
どうして、どうしてそうなる。俺の捕食シーンはあまり人に見せられるようなもんじゃない。というか見せたくないし、気を使いたくない。
楽しめなくなる。
それに、謎を連れて歩きたくない。
「君はここが家なんじゃないのかい?野宿になっちゃうよ。」
この問いかけに対してアムディアは少しもじもじしながら答えた。
「えーとね、この家の結界壊れちゃったし、それに、………」
「それに?」
「寂しいから、友達と一緒にいたい……って理由じゃ…ダメかな?」
あー、負けそう。女の子の武器分かってますわ。もじもじしながら上目使いなんて反則技かましてきましたよ。
「フィリアたちはそのうち自分の国に戻るだろう。ついていけばもっとたくさん友達ができるかもしれないよ?」
我ながら魅力的な提案。
「やだ。」
バッサリかよ。
「僕は人を連れて森を歩けるだけ強くない。(嘘)それに僕は森でやらなければいけないことを思い出したんだ。
とても厳しい道のりになりそうだから連れていけないんだ。僕も君と離れるのは心苦しいよ。(嘘)もし、それが終わったら君に会いに行くよ。(嘘)」
「えー!そうだったの? じゃあしょうがないね。絶対だよ!終わったら会いに来てね!」
嘘と本当を混ぜるとどれが嘘かわからないよな。
森には俺より強い奴はいない。先程出会ったドラゴンがはじめての例だ。そして俺のやることは森で生きるということだ。使命じみて言ってみると大層なことに聞こえるな(笑)
それと、もう人間に関わるのもごめんだ。言葉が伝わらない上に得体が知れないところが多い。特にスキルの部分がそうだ。
「わかったよ。」
それの使命が終わるとき、即ち、死んでから会いに行くのはできないと思うがな。
その頃に会いに来るのは構わないけどな。俺は犬っぽいからあと10年かそこら辺で死ぬだろう。
「じゃあ、僕は森に戻るね。フィリアにも伝えておいてくれない?」
「うん。わかった。気を付けてね。」
そして、俺は3人を残してその場から離れた。




