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犬かよ  作者: oz
15/62

分からん

今さらですが、ポイントくれた方ありがとうございます。

m(_ _)m

説明したのではなかったのか?

女がこちらをものすごい目付きで睨んでいる。何で?

アムディア?


アムディアの合図で家に入った俺は、殺気の纏った警戒度最高レベルの突き刺さるような視線を肌で、いや、毛皮で感じていた。

友達の欲しい寂しがりだと伝えたはずだ。つまり、これはこの世界なりの「私も同じ気持ちです。」というサインなのかもしれない。


すると、隣で立ったままでいたアムディアが、耳打ちのような声を頭に響かせてきた。


「ゾルディア、あの人になんかしたの?親の仇を見てるようだよ。」


訂正だ。あれは、「隙あらば殺す。」というサインだ。


なにか、か、ごまかさない方が良いだろう。あったことをそのまま話せば噛み合わないことは出てこない。


「前に、助けたことがある。襲われてたんだ。あと、友達になれるかもしれないと思ったけどダメだった。」


完璧だ。私利私欲をすべて覆い、偽装させた模範解答だろう。


「それだけ?それだけであんな風ににらんでくる?」

問い詰めてくるアムディア。


「わからない。なにか、彼女にとってしてはいけないことをしたのかもしれない。」


友達作るときにいきなり踏み込みすぎて、失敗したという雰囲気を醸し出す。これ以上の言い訳は苦しくなる。頼む、これ以上は聞かないでくれ。


「そうだよね。じゃないと、あんなに睨まないよね。」

なにか納得したらしい。よかった。


「じゃあ、聞いてみるね!」


よくない。全くよくない。これ以上はこの件から離れて欲しい。良からぬことがばれそうな気がする。


「いや、ちょっ、」「~~~~~~~~~?」

待てと言うまえにアムディアの口から出た言語に塗りつぶされてしまった。


すると、女の方から返答が返ってくる。

アムディアは、なるほどね~と頷いた。


そして、


「ゾルディア、君、つけ回してたの?」


やっぱりな。さっさとこの話を終わらせた方がよかった。


「いや、それは、」


さてどう答えるべきか。一応姿は見られていない上に気配は消していたはず。そうなれば、異世界特有のスキルや才能の線を疑うべきだろう。


「襲われていた後だからね、どんどん森に入っていくから心配になったんだ。」


どうにかして、能力系の情報を聞き出したい。


「こっそりついていったつもりだったけど、よくわかったね。」


すると、アムディアが女にその事を話し、女がそれに対し返答する。


「うーん、なんかね、君と会ったときから、能力の異常な警報が止まないんだって。危害を加えるつもりなら容赦はしないって。」

アムディアは困ったように俺に翻訳して教えてくれた。


やはり、そういった能力があるのか。一般的なのか、特別なのかそこも知りたいところだが無理そうだ。


「どうしようもないなぁ。僕は君たちに攻撃を加えるつもりはまったくないんだけど。」


アムディアに伝えてもらい、女からの返答は、

「口ではなんとでも言える。」


どうしようもなくね?雰囲気悪すぎるな。出直すか?いやでも、こいつらから色々聞きたい。


どうしようか迷っていると、今まで黙っていた少女が女に向かって何かを話し始めた。

口論をしているようだったが、何を話しているのか、全くわからない。


「彼女たちは何を話しているの?」

アムディアに聞いてみた。


「うーんとね、女の子が、助けてもらったのだから、お礼は言うべき。って言ってて、カッコいい女の人が、危険だからこれ以上は関わらない方が良いって反対してる感じかな。」


それから、5分ほどして口論が終了した。結果は女の方が折れたようだった。


そして、少女は俺の前に来てスカートの裾をちょこんとつまみ、お辞儀し、何かを話し始めた。

何を話しているのかは全くわからない。分かるのは、仕草が物凄く様になっていることから、本物のお嬢様ということだ。

話し終えると、アムディアが簡単に内容を教えてくれた。


「えーとね、この子の名前は、フェリス・ローデンズヘルトで、ローデンズヘルト国のお姫様で、カッコいい女の人は従者のメルト。危ないところを助けてくれてありがとう。

今は勇者としてのやるべきことがあるから、お礼は後日必ず。だって。」




「………え?」





























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