表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

快感

「はぁ、世の中って本当に理不尽だな。」


一人暗い道を歩きながらそうつぶやいた。

自分が何かをしたわけでもない。

気を失って目が覚めたら自分ひとり。

それを目撃した奴には俺のせいにされた。


「こんな世界、俺がぶち壊してやる。」


強く下唇をかみ、口の中に血の味が広がった。


30分ほど歩いただろうか、街明りが見えた。

この世は、いやこの世の生物は皆腐りきっている。

だったらやることは1つしかないだろう。


「全員ぶっ殺してやる。悪いのは、貴様らなんだからよ。」


街の中には狐族が大量にいた。

狼族である俺が街の中に入ると奴らは驚いた顔をした。


「おいおい、なんか来たぞー。」

「は、まだガキじゃねーか。」

「迷子なんじゃねぇの?」

「お父さんとお母さんはどうしたのでちゅかー?」


俺は人並より身長が低い。

ただそれだけで俺はガキだと思われる。

少なくともこいつらよりは長く生きているのに。


「おいおい、黙ったままで何も喋らねぇぞこいつ。」

「け、つまんね。こいつどうするよ。」

「殺してまってかまわねぇよ。見たところひとりだからよ。仮にこいつの親が来ても白を切ればいいし。」


とうとう周りの奴らまで笑い始めやがった。

だから、だから・・・


「そういうお前らを殺したくなるんだよ。」


懐に隠しておいたナイフが目の前の奴の心臓を一刺し。

顔に血がかかるがそんなもんお構いなしだ。

周りの奴らといえば何が起きたのかわからず唖然としていたり、悲鳴を上げたりしているが、恐怖で誰も動かない。

好都合だ。

片っ端からとびかかって首、顔などひたすら切り刻む。

血管も見えるし、神経らしきものだってしっかり見えた。

全身に帰り血を浴びながらこの街にいる狐族全員殺しにかかる。


「てめぇらは俺をバカにしやがった。その報いだ。ざまぁみろ。」


自然と口元に笑みが浮かぶ。

あれ、楽しい。


「お、お願いします。助けてください。」


救いを求めるやつ。


「俺も手伝うんで、自分だけは見逃してください。」


協力しようとするやつ。


「こ、殺すならこいつを殺してください。」


仲間を売るやつ。

そういった動作一つ一つが俺をイライラさせ、殺意をさらにかきたてる。


「うるせぇ、いいからもう死ねよ。」


1時間程でこの街から住民が消えた。

血の海となった地面を月明かりが照らす。

あぁ、中毒になりそうだ。

こんなに楽しいことなんて今までなかったのに。


「さて、次の街をめざすか。」


また暗い道を歩き始めた。

口元から笑みが消えることはなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ