いじめの始まり
「キャプテン~、ちょっと、いいでしゅかぁ~」
バスケ部、練習が始まる前に神原とつるんでいる背は高いがバスケはへたで
ろれつが変なやつが言い出した
「ああー?なんだ?」
キャプテンもうざそうに返事をする
「うわさなんですけど~、バスケシューズで登校してるやつがいるそうでしゅ」
「…なに?」
(え?…なんで?)
末広が不思議がる(まさか…あいつらが…くつを…)
「それが本当なら体育館、使えなくなるよなー」
同じく神原とつるんでいるメガネがにたにたしながらつぶやく
「よーし、わかった、みんなくつの裏を見せろー」
みんながそれぞれの格好でくつの裏を出す、立ったまま足を上げる者、
しゃがんで両足の裏を見せる者、末広も座って両足を伸ばしてくつの
裏を出した、当然汚れていない
「あ…あれ?」
背の高いのとメガネが不思議そうに末広の靴を見つめる
「どうやらみんなきれいなようだが…」
キャプテンが背の高いのとメガネをにらむ
「ぁ…ああ…」
2人がことばにつまりうろたえる
「いいんじゃね?疑いが晴れたんだから」
そこへ神原が2人のフォローに入る
「ここにはそんなバカなやつはいないってわかったんだ、さ! 練習始め
ようぜ!」
「そうだな、よーし、練習恥めっぞ!」
キャプテンの声でみんな一斉にコートに散らばった、末広もコートに
走る、しかし、頭の中は疑念で一杯だった
(あいつらが…くつを…)