俺の可愛い許婚?
「俺たちエリート詐欺師」の第一話をご覧くださってありがとうございます。
俺は真野 誠人十五歳だ。
これは自慢になるが俺の家は金に困らない生活をしている。父はテレビ局会長で母は女優。俺は頭がいいがあいつと比べればまだまだだ。
俺は学校では全校生徒に名字で呼ばれる。まあ、友達がいないのは周りとなじめていないからだろう。あ、でも女友達と言えばいいのか、小さい頃から遊んだりしてるやつがいる。
「誠人~!お昼一緒に食べようよ!」
ニコニコしながら弁当箱を俺の頭の上に乗せる女。そう、こいつが小さい頃から遊んでたやつであり、俺とこいつの頭の良さを比べると圧倒的な差がある女だ。
彼女の名前は小坂 桜花。こいつも俺と同じく、金に困らない人物だ。父親が国の元首相で母親が弁護士らしい。
でも俺と違って、桜花には友達が多くいる。それは桜花は頭がよく、スポーツ万能、人見知りが全くなく、4ヶ国語喋れる、まさに完璧超人であるからだろう。
「桜花。弁当なら他の奴とで食えばいいじゃん、なんで俺と?」
「だってみんな食べ終わってたんだもん。それにいつも誠人は食べ始めるの遅いし、結局毎回断らないじゃん?しかも相変わらずボッチ。誠人が心配だからこうやって話し相手してあげてるんでしょ?」
「だからって………」
本当に昔から桜花は心配性でおせっかいだよな~
「あ、そういえば好きな人できた?誠人は青春をしないからね~。そんなんじゃ一生結婚できないよ?」
「俺は結婚しなくたっていいんだよ。その質問そのまま返すけど、桜花こそ好きな人、いないのか?」
「私?。一・生・内・緒・だ・よ」
「ええー?」
とこんな感じで毎日何の変化もない平穏な日々を過ごしている。過ごしていたはずなのに…………
その日の夜。
「誠人様。旦那様が御呼びです。」
俺の専属召使が知らせてくれた。身支度も整えて来て欲しいだと。何か大切な客がきたのだろうか。
服装を整え、広間に向かった。
「失礼します。」
なんと広間に待っていたのは、渋い顔をして眉が吊り上がっている小坂元首相と、和服姿で顔を赤らめた桜花だった。
「小坂元首相に桜花……?なぜこのような場所にいらっしゃるのですか?」
「まあ座れ。我が息子よ。」
とりあえず桜花の向かい側に座る。一瞬、桜花と目が合った。桜花は俺に笑いかけてくれたのに、俺は目をそらしてしまった。もう一度桜花を見ると桜花は他を見ていた。少し罪悪感が残る中、話が始まろうとしていた。
「では、本題に入ろうか。」
「今、小坂家の血は途絶えかけている。でもうちには娘しかいないのが問題だ。
そして誠人君には弟が二人いるだろう?
そこで、姓はそのままでよいから、誠人君と桜花が結婚して欲しいのだ。
勿論二人が十八になるまでは結婚しないから安心してくれ。つまり許婚になって欲しいのだ。」
・・・・・・・・・・・・・は?
俺の口から出た言葉はこれだけだった。いきなりの話過ぎてびっくりして目がまん丸になる。
「…ごめんね誠人。急に許婚になれなんて、びっくりしたよね。」
「この話お受けしてあげてくれ誠人。」
「お受けしてくれ」つまりこの話をされた時点で俺に拒否権はない。
でも俺に許婚か………意外と、諦めていた青春を送ってもいいかもしれないな………。
ついでに俺に拒否権はないんだから………いいのかな………………
「……………………………………分かりました。このお話お受けさしていただきます。」
「誠人…………。」
「うむ、これで成立だ。これから桜花と小坂家をよろしく頼むぞ。」
翌日
「誠人~今日時間ある?いつもの店に一緒に来て欲しいんだけど…」
「分かった。」
数分後
「ようこそ!詐欺師団梅花へ~!」
「……………………はい?」
「今日から誠人も梅花の一員よ!」
何が青春だ……………………
後悔だらけじゃねーかぁぁぁぁー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
~新しい生活の幕開けend~
最後までご覧くださりありがとうございました。活動は不定期ですが休日によく活動しています。時間がある方は、是非ともご評価、私が作っている他作もご覧ください。