『強盗、安養の尼上の房に入ること』
掲載日:2023/07/18
安養の尼上のところに強盗が押し入り、速記道具などを一切奪われてしまった。尼上は呆然としていらっしゃったが、尼上の姉の小尼公が走り回ってみたところ、強盗が黄色プレスマンを一本落としていったのを拾い上げて、強盗が落としていきました、どうぞ、と言って持ってきたところ、尼上は、強盗たちが、自分たちのものにしようと思って奪っていったのであろうに、落としていったということは、気に入らなかったということでしょう。そのようなものを、前の持ち主だからといって、どうして私が手にすることができましょうか。強盗たちが遠くに行く前に、早くお返ししてください、などと言う。そこで小尼公は、門の外へ走り出て、強盗を呼び戻して、これをお落としになったので、差し上げます、と言って手渡すと、強盗たちは皆戻ってきて、しばらく考え事をした様子で、このようなところに押し入って申しわけないことをしました、と言って、奪っていったものを全て返して退散していった。
教訓:プレスマンを盗むのも、落とすのも許しがたい。




