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謎の殺人鬼  作者: 立花 優
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第7章 【後日談】

第7章 【後日談】


 さて、私が、石川県警に駆け込んだ時には、てっきり、私の娘2人の誘拐も殺害も、精神的障害を有していた、妻の別れた実の母親が全ての実行犯(宗教的な恨みから)で、村西透弁護士は、アリバイの件から考えても、この事件への単なる教唆犯だと思っていたのだ。



 だが、これは、全くの私の思い違いであって、確かに、毒餌で愛猫を殺害したり、愛犬や私の娘らを誘拐したのは、この私の妻の実の母親であった事は、確かにその通りだったのだ。



 しかしここで、ヤッチャンの母親が、何故、精神に異常を来したかも、ハッキリしたのだ。

 先ほどの離婚調停の申立書には、自分の夫との宗教上の違いが大きな原因だと記載してあった筈だ。

 しかし、性行為を主たる宗教行事の中核に据える、あの謎の宗教教団『密教の集い』の信者であった私の妻の父親は、当該宗教の熱心な信者であって、その行為、特にその性行為は狂気に満ちていたと言う事が分かって来たのだった。



 例えば、深作欣二監督の映画『仁義なき戦い』をレンタルビデオなどで見た後、自分の妻に向かって、「前戯なき戦い」だと、と叫んで、いきなり何度も突っ込んで来たと言う。

 これらの事が、後々、ヤッチャンの母親が、その精神に異常を来す原因になったと言うのである。

 


 結局、愛犬を焼き殺したり、娘2人を殺害しそれを録画していたのは、村西透弁護士本人であった事が判明。つまり本当の実行犯は、あの村西透であって、妻の母親は心身耗弱状態に目を付けられて、幇助犯として、この事件にうまく利用されただけだったのだ、と言うのだ。



 また、例の廃屋・廃工場は、何処でどうして見付けたのか、疑問に思われるだろう……。



 これも、村西透が、弁護士を始めた頃、山奥で製材工業を行っていた人物が、自己破産に陥り、電動ノコギリや製材機等は、何とか売り払い債権者への返済には充てたものの、当該工場は、裁判所が再押さえをして強制競売を懸けるも、あまりに山奥の事で、買い手が全く無く、そのまま、放置されていたのを、村西透は完全にしっかり覚えていたのだ。



 だから、もぬけの空の廃屋・廃工場が、簡単に、見付けられたのであると言うのであった。



 その廃屋・廃工場からは、既に、死骸となっていた愛犬のシバと、私の二人の死骸が発見された事、及び、私の娘らの死体切断に使われたであろうノコギリが、村西透の車庫から見つかったのである。



 これらが、全て、決定的な物的証拠となったのだ。



 そして、村西透の動機は、やはり私の妻のヤッチャンへの復讐だった、と言うのだ。



 と、すれば、前日、この私に語った、中学1年生の時のヤッチャンが村西透を自ら誘ったと言う話も、一体、どこまでが本当だったのか……?今となっては、もの凄く、疑問に思うのだ。



 もしかしたら、あの話も含めて、全てが、村西透の作り話だったのでは無いのだろうか?                      了

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― 新着の感想 ―
[良い点] 宗教についてお調べになって、それを活かすという熱意を感じております。 身に着けてこられた知識の豊富さが物語の中で実を結んだ、という事では無いでしょうか。 [気になる点] 今回、第六章で物語…
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