表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
191/191

恋人

お越しいただきありがとうございます。

今回で最終回になります。長い間ありがとうございました。

ブックマーク・評価等いただけると励みになります。

お楽しみください。


主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

 手塚正吾さん……。これは、父さんがおいちゃんと呼ぶ人の名前だった。俺の家系と中川家に接点があったなんて。だから、お墓参りに行った時にセナちゃんは合点がいったようなつぶやきをしたのか。

 読み進めると、最後のページに違う筆跡がある。


“○○年△△月××日

この日記を読んだ、すべての人に素敵な恋が出来ますように。 手塚正吾”


 遺族からこの日記を借りたのだろうか、最後の日記より1週間後の日付が書いてあった。


 しばらく思考が追い付かなかった。時代の違いがあっても自分がとても恵まれた環境にあるということ、人にこんなにも愛されているのに、あいまいな返事を返すなど、自分がしてきた中途半端なことに対する罪悪感。その他にも……。

 もしかしたら、1人に決められないかもしれない。でも、俺が彼女たちの立場なら正直言って許容できないと思う。みんな口では、大丈夫と言っているけれど、俺は、はっきりしてもらいたいと思うはずだ。だから、ホワイトデーまでに俺の気持ちを明らかにして、返事をする。それがみんなに対する礼儀というものだ。そう決心した。

 みんなの良い所は全部知ってる。もちろん誰が一番ということじゃない。今の俺に誰が必要か、それは俺自身がもう自覚しているのだから……。





 桜が咲き始めた3月15日。俺は、全員に想いと返事を伝えた。











4月


 今日から新学年が始まる。新入生の男子も多数入学すると千春さんから教えてもらった。これで、俺を異常にチヤホヤするのもおさまるだろう。

 サークルは、変わらず継続することになった。全員同意の上で、俺のことは絶対に諦めないという誓いなのだそう。

 そして、3月まで4人で来ていたお迎えが、今日から1人になる。


そう俺にとって初めての恋人。


 “ピンポーン”


 もう来たみたい。いつも通り、1階に降りて玄関のドアを開く。


彼女の笑顔がそこあった。












 「おはよ! ユキ君!」


ご感想・レビュー・ブックマーク・評価、いただけると幸いです。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ