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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
188/191

女子会

お越しいただきありがとうございます。

最後の玲奈主観です。

ブックマーク・評価等いただけると励みになります。

お楽しみください。


主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。


 初詣が終わって、てっちゃんと別れた後、4人で女子会をすることになっている。まあ、話題は言わずと知れたことですけどね。


「夜分遅くにすいません。おじゃまします。」


 相変わらず、かおりちゃんは礼儀正しい。私も見習わないと。星奈の部屋は、暖まっていて快適だ。みんなでお話しするには丁度良い。星奈がお茶とお菓子を用意してくれた。


「あの、私にマニュアルを貸してもらっても良いですか?」


 かおりちゃんが遠慮しながら言う。これはもしかして。星奈が恋愛読本を手渡すと。かおりちゃんの手でマニュアルへと変わった。それから、内容を確認しようとページを開きしばらくすると。


「恋愛読本に戻った!これで全員読めるようになったということね。」


 唯の言葉に全員がうなづく。とうとうこの日が来たのね。


「玲奈さんの助言が無かったら、私、ちょっと困っていたかもしれない。ありがとうございました。」


「気にしないで!私、大したことしてないし。」


「今、読んでみる?」


「私は、直ぐにでも読みたいです。」


 唯の言葉に、かおりちゃんが即答し、星奈も無言でうなづく。私も内容が気になる。一体なにが記されているのか……。


「じゃあ、読みましょう。時間はたっぷりあるわ。」


 全員、唯の周りに集まる。そしてページを開き読み始めた。




 一体、何時間経っただろう。恋愛読本という日記は、ある時期にプツリと止まっていた……。それは、春子さんの希望が潰えたからだった。みんな涙を浮かべて、何も言葉が出てこない。私も……。ん?


「ねぇ、このページが少しよれてる。もしかして、先があるんじゃない?」


 止まったページの先、日記の終わりまであと少しの所に何か書いてあるような形跡があった。唯がそこまでページを捲ると、止まってしまった日記が、また綴られていた。

 全員、そこから涙が止まらなかった……。そして、全ての謎が解けた。


「私、卒業までにもう一度ユキヤ君に告白する。あと、卒業式まではみんなと一緒にユキヤ君の家まで迎えに行く!」


「私もてっちゃんに告白する。付き合いたいから。」


「私もです。」


「ユキ君の気持ちにけじめを付けてもらう。」


 全員の意見が一致した。相談した結果、告白はバレンタインデー。そうすれば、自ずと期限が出来る。みんなが好きな気持ちは分かるけど、やっぱり好きな人には一途に想ってもらいたいから……。


「ねえ、みんな提案なんだけど。近いうちに、春子さんのお墓参りに行かない?私の家の近くだから。」


 全員が同意し、てっちゃんも誘うことになった。そして、バレンタインデーの日にてっちゃんに恋愛読本を渡して、読めるようならば、そのまましばらく貸すことも決まった。読めなかったら身も蓋も無いのだけれど……、きっと読めると思う。

 結局朝まで盛り上がって、解散となった。恋のライバルであって親友って、なんだか複雑だけど私は大切にしたい。そう心から思った一夜だった。


ご感想・レビュー・ブックマーク・評価、いただけると幸いです。

よろしくお願いします。

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