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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
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イヴ

お越しいただきありがとうございます。

主人公の主観です。

ブックマーク・評価等いただけると励みになります。

お楽しみください。


主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。


 テストも終わり、残る今年のイベントは本日、恋人同士のイベント、クリスマスイブのみとなった。最初はみんなでと思っていたのだけれど、中川家では、親戚同士が集まり宴会をするのが通例となっているのでごめんなさいとのことだった。ちなみに宗教的なものではなく、ただの年末飲み会とのこと。いずれにしてもクリスマスにイベント事は、何も無しということになった。ルポからクリスマスイブは、毎年人手不足なので出勤してもらえると有難いと言われていて、その日だけ時給がアップするということなので、喜んでシフトに入れてもらった。ただ気になったのは、マスターが言っていたクリスマスは予約でいっぱいになるほど繁盛するということだった。カップルだらけの中で仕事をするのはちょっと気が重いかな。


「だいぶ冷えるわね。そろそろストーブ必要かもね。」


 唯さんは、ちょっと寒がりらしい。


「ですね。ホットコーヒーがうまい季節です。」


 まあ、コーヒー飲むの俺とセナちゃんだけなんだけどね。


「ところでみんな、お正月、初詣に行かない?夜中だけど。」


「良いですね。俺、行きます。」


「うん。ユキヤ君が居ないと流石にちょっと不安だったから良かった。」


俺、行く前提だったのね。確かに女子だけじゃ不安だもんね。


「私と玲奈は大丈夫。」


「私も行く!」


「じゃ決定ね。星奈、初詣帰りに寄らせて。昼に帰るから。」


「うん。言っておく。」


 お正月の予定はこれくらいかな?休み期間が短いから、仕方ないね。


「俺、そろそろバイトなので行きますね!ではみなさん良いお年を!」


「ユッキー待って!私もバイト!」


「あれ?シフト入ってたっけ?」


「昨日、急遽代わってほしいって頼まれたの。」


「そっか。じゃ行こう。」


 かおりも一緒ならカップルだらけでも耐えられそうだ。さすがに1人とか佐々木さんととかだとキツイ……。

 

「今年は殆んどかおりとバイトだったね。」


「そうだね。でも遊びも大体一緒だったよ。」


「確かに。」


「まだ終わってないけど、今年は楽しかった!みんなとも仲良くなれたし、色々旅行も行けたし、お姉ちゃんと2人になってから旅行とか行ってなかったから、本当にうれしかった。」


「そうだね。旅行も楽しかったし、本当に色々あった1年だった……。入学したら男子が1人だったのが一番衝撃的だったけれど。」


 かおりとおしゃべりしながら、ルポに到着。今日は、混んでいるけどマスターとメイド長、そして俺たちだけだった。みんな彼氏とデートなのか……。

 バイトが始まると、目が回るくらい忙しい。今日はメイド長も厨房に入って、ホールはかおりと2人だけ。しかもお客さんのほとんどがコース料理なので、料理を出すタイミングも考えなければならない。かおりが相棒で無ければ切り抜けないレベルだった。まるで戦場のような営業時間が終了し、片付けが終了したころにやっと取れていなかった休憩に入る。マスターが俺たちにケーキを作ってくれたので喜んでご馳走になる。


「忙しかったね。ユッキーじゃなかったら無理だったかも」


「いやこちらこそ、かおりじゃなかったら無理だったよ。バイト代わってくれてありがとうと言いたい。」


「ふふっ、そうだね。」


 休憩後、先に服を着替え、かおりが着替え終わるのを待つ。今日は学校から直で来たので制服のままだ。いつ見てもよく似合ってる。でも上着を着てしまうのでちょっと残念。


「ユッキー、あんまり見られると照れる……。」


「ごめん。」


「じゃ帰ろ。」


「お疲れさまでしたー!」


「ちょっとまって2人とも!はい!これ。」


 マスターが袋を手渡してくれた。


「今日はお疲れ様。これは2人にだけケーキのプレゼントです。早めに食べてね。」


「ありがとうございます!」


 クリスマスイブのバイトは大変だったけれど、ご褒美もあって、ちょっと得した気分だった。

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