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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
177/191

また行こうね

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主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

「今は、まだ答えを欲しいとは思ってないから何も言わなくていい。でも、いつかは答えを出してね。」


「うん。わかった。」


「あと今日の事は、2人だけの秘密ね!」


 セナちゃんは、そう言うと小さく手を振り部屋から出て行った。突然の事と、自分の行動に驚いて、心臓が口から飛び出そうだった。玲奈の時とは違う、相手の同意もあり、自分の意思でしたことだ。これで、本当に2人っきりだったら……。ぼーっとしていると、唐突にドアが開く。


「てっちゃん、私と飲もうぜ!」


 違う意味でドキドキした、せめてノックくらいしてよ、玲奈。


「良いけど、ここで?」


「ここだと、てっちゃんへの気持ちが抑えられなくなるから、あっちで……。」


 急に、しおらしくなるのは止めてほしい……。また別の意味でドキドキする。


 ソファのある部屋に戻ると、唯さんが1人で酔っぱらっていた。これは早々に切り上げた方が良さそうだ。


「唯さん、飲みすぎ?」


「んー?ちょっとらけ。」


「嘘ついたらダイレクトで胸揉みますよ?」


「嘘つきました。すいません……。」


 やはりダイレクトというワードは、唯さんの酔いを覚ますのに有効だ。そんな唯さんの反応を玲奈は、楽しんでいるようだ。俺たちの話し声が大きかったのか、かおりが起きてきた。


「ごめんかおり、起こしちゃった?」


「まだ、起きてたよ。楽しそうだから来ちゃった。」


「かおりちゃんは可愛いなぁ。ほら私の隣に。」


 唯さんが酔っぱらって絡んでいる。かおりが渋々隣に行くと、ベタベタとスキンシップを楽しんでいる。うん、おっさんにしか見えん。


「唯、かおりが嫌がってるからやめなさい。」


「すいません……。」


 後ろを振り向くと、セナちゃんが立っている。やはり起きてしまったようだ。さっきの事が有るから、ちょっと気まずさを感じるけれど、酔っぱらい相手に居てもらえると心強い。


「ユキ君のちょっと頂戴。」


 セナちゃんのグラスに俺が飲んでいたお酒を少し注ぐ。なんだか、ちょっと緊張する。このお酒ちょっと強いのも気になるし、少し少な目にしておこう。


「ユッキー、私も少し。」


 かおりにも同じように注ぐ。俺の分が少ない……。


「千春さんはもう寝たの?」


「うん。ぐっすりだよ。また違う布団に入っちゃったらごめん。」


「大丈夫。たぶん俺、寝てると気づかないから。」


「部屋の戸締り忘れずに!」


「そうそうてっちゃん、私、聞きたいことがあったの。」


玲奈が俺に、突然質問してきた。


「なに?」


「中学時代のかおりちゃんは、どんなだった?」


「えっ!私!?」


「そう、佐々木さんが、今と全然雰囲気違うっていうから。」


 いつのまに佐々木さんと仲良くなったんだ?コミュニケーション能力高すぎだよ玲奈。


「かおりは、クラスが違かったから詳しくはわからないけど、今より地味というか大人しかったのかなぁ。まあ、俺がそんなに話をしなかったからかもだけど。あと、お下げ髪でメガネかけてたけど、清楚な感じで男子からの人気はあったね。」


「そうかな。人気を感じたことは無いなぁ。」


 かおり自身に自覚はないかも。でも本当にモテてたと思う。実際可愛かったし。


「メガネのかおりちゃんか。ちょっと見たかったも。」


「私、今でもたまにメガネですよ。」


「そうなの!?楽しみにしてる!」


「もうその頃には、てっちゃんと仲良かったの?」


「委員会で少し話す程度ですね。仲良くなったのは、高校入学してからですね。」


「そうだね。正直、かおりが居なかったら学校を辞めてたと思う。まさか男が俺1人とは思わなかったし。クラスが違うことを知った時は目の前が真っ暗だったよ。」


「そうだったんだ……。なんかうれしい。」


 照れたかおりは、いつも通り可愛らしい。かおりには感謝感謝です。


「みんなでこんな時間におしゃべりするの楽しい。また、旅行って行けるかなぁ。」


1泊だけだけれど、みんなとの旅行が初めての玲奈には、とても楽しいものだったようで、俺もうれしい。


「機会があったら行こう。セナちゃん、またお願い!」


「うん。また行こうね!」


いつものメンバーで、いつも通り他愛のない話をしながら、1泊旅行の夜は更けていった。

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