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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
174/191

モジモジ

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主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。


 みんなと別れ、千春さんと2人で部屋に向かう。食事している時には気づかなかったけど、千春さんは、結構おしゃれをしていて、きれいなお姉さんだ。


「千春さん、部屋に行ったら着替えですか?」


「私、本当はこのまま行けるよ。手塚は?」


「俺も大丈夫です。」


「じゃ、そのまま行こうか。」


「そうですね。寄る理由ないですから。」


 バーのあるフロアにつくと、他と全く違い、上質で静かな雰囲気が演出されている。今までのホテルの雰囲気も緊張する感じだったけど、今回は、ちょっと背中がぞわぞわするくらい高級感があふれていた。


「千春さん、ここ緊張するね。」


「そうね。私も緊張する……。」


「入りましょうか。」


 恐る恐る扉を開けて入店すると、エレベーターフロアとは違い、落ち着いた大人の雰囲気。ジャズが流れ、とても心地よい。一発で気に入ってしまった。


「ここ、すごく良いですね。」


「うん。どうしよう、人数増えるのを見越してカウンターが良いのかな?」


 入り口で、もじもじしていると、バーカウンターからバーテンさんに手招きされる。そりゃそうだよね。


「すいません。後で4人ほど来るのですが、テーブルのほうが良いですか?」


 千春さんが質問してくれた。今は2人なのでカウンターで、あとでテーブルに移動しましょうと提案されたので、おとなしくカウンターに座った。


「千春さん、俺、お酒飲んでいいの?」


 一応、小声で確認してみる。


「飲まないとあやしいじゃない。飲んで。」


 ですよね。じゃ遠慮なく。俺は父さんの受け売りであるボンベイサファイアのジントニック、千春さんは、カリフォルニアレモネードという聞いたことのないお酒をオーダーしていた。あとで調べてみよう。


「このお店の雰囲気、すごく良いですね。俺、こういうお店の常連になりたい。」


「いいよね。でも、常連になるには、たくさん稼がないと。教師じゃ無理だね。」


 バーテンさんがオーダー品を作っているのを観察させてもらう。目でも楽しませてくれるところも価格に反映されているのだと実感する。付加価値っていうのはこういうことなのかな。もっと勉強しないと。

 テーブルに静かに飲み物が置かれる。簡単にカクテルの紹介をしてくれた。全部カクテルのレシピを暗記しているとしたら、俺には真似できそうもない。


「じゃ手塚、乾杯!」


「乾杯!」


 千春さんと2人で飲み始める。自分の中で2杯までと決めているのでゆっくり飲む。飲んではいけない歳ですからね。千春さんに迷惑はかけられません。ちびちびと飲んでいると、入り口の方から気配を感じて振り向く。唯さんたちがやってきた。服装が変わっておしゃれしてる。なんだか大人っぽい。


「おまたせ。」


「うん。じゃテーブルに移ろうか。」


 バーテンさんにお願いし、窓際のテーブル席に移してもらった。若干、田舎と言えども、ホテルの最上階ともなると夜景がきれい。しばらく、全員で見とれてしまった。


「ねえ、てっちゃん。ここってお酒飲むところだよね?私、飲んだことないんだけど、どうすれば良い?」


 小声で玲奈が訪ねてきた。未成年だし、隣に居るの先生だしね。


「お酒だけじゃなくて、ソフトドリンクもあるから好きにするといいよ。」


「でも、ちょっと興味あるから、飲めなかったら飲んでくれる?」


「OK!たぶん唯さんが飲む。」


「ユキヤ君。聞こえてます。」


 唯さんが素早く反応する。さすがです。


「弱めのカクテルのおすすめを聞いてみると良いよ。たぶん唯さん以外は、そうすると思う。」


「ユキヤ君。またしても聞こえてます。」


 そんなやり取りをして、唯さんはスクリュードライバー、他の3人はバーテンさんからメニューを貰ってから、バーテンさんを質問攻めにしてからオーダー。一体何を頼んだのだろう。唯さんは、以前の経験から色々調べたらしく、色々知っているみたい。きっと20超えたら呑兵衛だね。玲奈がソワソワしているのが印象的な夜は、まだ始まったばかりだ。


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