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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
169/191

mountain

お越しいただきありがとうございます。

そこに山があるからさ。

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お楽しみください。


主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

「……結構、高級ホテル?」


「そのようですね、ユッキー。」


「私、こんなホテル泊るの強化選手以来かも。」


 千春さんが驚くのも無理はない。高級ホテルそのものであった。唯さん達は、慣れたもので、さっさとチェックインしている。一体どんな部屋なんだろうか。


「お部屋行きましょう。結構いい部屋だったよ。」


 唯さんの言葉に、エレベーターで上階に向かう。最上階手前で降り、部屋に入ると……。

 広い!ベッドだ!これなら場所争いのシュールなじゃんけんを見なくて済みそう。


「ユキ君。今、ベッドでホッとしたでしょ。でも、そうはいきません。大丈夫、じゃんけんはありますからね。」


 セナちゃん、心を読む能力でも身に着けたのか。でもどうやって場所決めするのかな?


「ベッドは、2部屋に3つなの。だから部屋割りみたいな感じで分けないとね。」


「あの、入口のところの部屋に1つベッドがあったのですけど、ここを俺に頂けると嬉しいのですが。ほら、この3つの内、1つはソファベッドだし。」


  何やら全員で話し合っている。これは、却下か。


「ユキヤ君。全員とじゃんけんして勝ったらこのベッドは、あなたの寝床です。」


 もうがんばるしかない。俺の安眠は俺にかかっている。


「じゃーんけーん……。」


 なんと!全員に勝った!3度目にして、初めての安眠保証だ。これは美味しい。みんなは無言で残念がっているようだが、今日は俺の完勝。文句はあるまい。


「さあ、みんなプール行こう!プール!」


 若干落ち込み気味の4人と千春さんでプールに急ぐ。ここのプールはスパ的な感じで屋内プールになっていて、ちょっと小さめだけれど、シーズンオフの今なら人も少なくお勧めとのことだ。これは玲奈の水着姿同様で期待できる。


「私たちは、着替えて服を上に来ていくから、ユッキー先に行ってて。」


 かおりのお言葉に甘えて、先にプールに向かう。このホテルは、相当高級な類に入るのだと思う。温泉リゾートと言うのが正しいのであろうか。何がそう感じるかって、カーペットの毛足が長いことだ。これはお金持ちには分からない感覚であろう。

 プールに着くと、レンタルのタオルなどを借り、水着に着替え、一足先に入水。少し温水プールなので気持ちが良い。これは車に乗って動けなかった分、しっかり運動しておかないと。泳ぎ始め、しばらくすると人の気配がする。


「てっちゃん、もう泳いでるの?早いね。」


 玲奈の声の方を向くと。透き通るような、真っ白い肌に、濃いブルーのビキニ。しかも出るとこ出て、しっかり筋肉が付いている美ボディの玲奈が立っていて、ついしばらく見とれてしまった。


「ちょっと見過ぎではないですか、ユッキー。」


「あっ。すいません。見過ぎました。」


「てっちゃん、ちょっと恥ずかしいじゃんか。」


 照れている玲奈は、可愛らしくて、こんな子と何時も一緒にいるのかと思うとちょっと感動してしまった。


「ユキヤ君、ちょっと顔が緩んでますよ。」


「あっ、すいません。他の方もじっくり見てますから大丈夫です。」


「相変わらずの手塚だね。なんかほほえましいよ。」


「お褒めにあずかり光栄です。」


 人の少ないプールは貸切状態で、全員を疲れさせるには十分だった。玲奈の水着姿も拝めたし、やっと夏が終わった感じだ。もう秋だけど。


「これからどういう予定?」


「先に温泉行っちゃいましょう。それから食事をすれば、すぐに寝れるしね。先生は、バーで一杯でしょうけど。」


「ここまで高級なホテルと思ってなかったから、ちょっとバーが怖いな。」


「先生、お父さんからここの割引券を貰っているので金額は安くなりますよ。」


「それは嬉しいんだけど、他のお客さんが居たらちょっと緊張してしまいそう。まだ私も小娘ですからね。」


 確かに先生は、ホテルのバーに行くには、ちょっと若いかもしれない。見た目は大学生でも十分通じるくらいだし、俺と歩くと恋人同士にしかみえないらしいし。俺の見た目は置いておいて……。

 

「じゃ、そろそろ上がってお風呂行きましょう。時間も良い頃だし。」


 唯さんの言葉に、プールから上がろうとすると、後ろから抱きつかれた。この感触、やわらかい2つの山がきもちいい。ではなくて、玲奈だ。


「どうしたの玲奈。」


「ちょっとこれ、したかった。みんな見てないから少しだけ。」


 俺は何も言わずに、そっとしておいた。いや、本当はやわらかい胸が気持ちよくて動けませんでした、すいません。


「うん。気が済んだ。」


 そう言うと玲奈は離れ、小さく手を振りながら更衣室に向かっていった。

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