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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
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ドライブ

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主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

 みんなとはじめて旅行に行く玲奈は、千春さんに興味津々だ。もともとかおりが気になって仕方ないらしく、唯さんやセナちゃんと接する態度とかおりでは大きな違いを感じる。特に、言葉遣いがおかしい。敬語と、フランクな言葉が入り乱れている。担任の先生の妹だからどうして良いのかわからないのかもね。俺、全然気にしたことないけど。


「先生は、て、手塚君達と旅行は何回目なんですか?」


「3回目だよー。それにいつもてっちゃんって呼んでなかったっけ?」


「いつもはそうですけど、さすがに先生に対しては抵抗がありまして。」


 基本的に言葉遣いは丁寧で、見た目と違っておしとやかなので、まだ先生の千春さんにはとても丁寧だ。いつ化けの皮が剥がれるのか期待しています。


「今日は、先生じゃなくてかおりの姉だから、気にしなくて良いよ。手塚なんて、学校でも名前で呼びそうになるくらいだしね。」


「そうなんですね。じゃ私もフランクにさせていただきます。かおりちゃんのお姉さんだし。」


「玲奈さん気にしないで、お姉ちゃんも気を遣われると夜お酒飲めなくなっちゃうから。」


「そうなの?じゃ気を遣うのやめますね。千春さん。」


 玲奈がなんだか照れ臭そうだ。こういうところはかわいらしいな。


「何よ、てっちゃんニヤニヤして!」


「いえ、なにも。」


「気になるわ~。あとでソースカツ一切れ頂戴ね。」


「嫌です。」


「ちっ。」


「玲奈、お行儀悪い。」


「星奈に怒られちゃったじゃん。」


「すいません……。」


 なぜ俺が謝っているのだろうか。でも、玲奈が楽しそうでなによりだ。今日は2人に挟まれてて若干暑いけど、やわらかいし気持ちいいし、このままソースカツまで一直線だ。


「ユッキーそう言えば、佐々木さんとなんかあったの?」


「いや、特にこれと言ったことはないけど、学園祭の時に少し話をしたよ。」


「ふーん。どんな話?」


 何故か後ろの唯さんが反応する。しかもちょっとトーンが低くて怖い。


「いや、学校つまらないとかなんとか、そう言う話だよ。まるく収まったけどね。」


「そうなんだね。なんか急に玲奈さんと話したいとか積極的になって、私ともよく話すようになったから、どうしたのかなって。」


「心境の変化じゃないかな。自分からも学校を楽しくしようとしているんだと思うよ。温かく見守ってあげて。」


「うん。わかった。で、ユッキーは佐々木さんのことどう思っているの?」


 何だろう、ものすごく尋問されているような気がする……。


「今は、なんともね。今後もなんともだけど。」


「そっか。負けないようにしないと。」


 何に負けるんですか、かおりさん。まあ、それはスルーして、そろそろソースカツ丼に近づいて来ていると思うのだけれど。


「千春さん、そろそろソースカツ丼ですか?」


「見えてきたよ。じゃお待ちかねのソースカツ丼到着ね。」


 小さな駐車場に車を収め、お店に入店した。こじんまりした感じだけれど、清潔で壁には有名人と思しき方々のサインが飾ってあった。全員迷うことなくソースカツ丼をオーダー。俺だけ大盛にしてしまった。


「てっちゃん、食べきれなかったら、ちょっと頂戴。」


「うん。たぶんキツイから最初に少しあげるわ。」


「サンキュー。」


 配膳されたソースカツ丼は、ソースがたっぷり漬けてあって、少し甘めのソースが食欲をそそりとてもおいしい。約束通り玲奈に一切れとご飯を少し分けて、完食。しばらく何も食べられません。


「私も、大盛りでよかったかも。」


「玲奈すごいね。その細い体のどこに入るのさ。」


「胸。」


「その返答に困る返しは、夜にしてください……。」


「なんか手塚とローズさんのやりとりは、漫才みたいだね。」


 千春さんの突っ込みに苦笑いを浮かべつつ、目的のホテルへと向かった。


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