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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
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温泉旅行再び

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主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。


 今日の待ち合わせは、迎えに来てくれると千春さんは言っていたが、その時間がもったいないという唯さんの言葉にかおりの自宅になった。唯さんはセナちゃんにお泊りするということで、俺が一番遠いんだけどね。今回は一泊なので荷物がすくないくて助かる。到着すると既にみんな集まっていた。


「おはようみんな。」


 挨拶もそこそこに荷物を載せる。何だこの大きな箱。クーラーボックス?まさか!?


「あのぉ。千春さん。ちょっとお伺いしてもよろしいですか?」


「なーに手塚。」


「これ、なに?」


「ん?飲み物とか果物とか。」


「あっそうなんですね。お酒?」


「いやお酒は入ってないよ。」


「ホントに!?」


「ホントだよ。」


 かおりが後ろから否定した。かおりが言うのだから間違いないな。


「そうなんだ。俺はてっきり、お酒を大量に……。」


「失礼しちゃうわね!違うわよ。」


「ユッキー。夕食でお酒をオーダーして、ホテルの最上階にバーがあるから必要ないんですって。」


 なるほどね。理解した。


「先生お酒の飲めるんだ。」


「飲めるよ。弱いけど。」


 玲奈からの質問だ。ついうっかり、千春さんの代わりに俺が答えてしまう。。


「こんなにお肌スベスベだからお酒とか絶対飲まないのかと思った。」


「めったに飲まないからね。大丈夫。」


 千春さんは美容に気を遣っているから、こんなに綺麗なんだ。


「あんまり見つめないでよ手塚……。照れてしまう……。」


「あっすいません。つい、酔っぱらってない千春さんが久しぶりで。」


「あとで職員室に来るように。」


 笑いにつつまれながら、楽しみな旅行に出発だ。そう言えば、この車は誰の車なんだろう。レンタカーだったらお金も払わないと気が引けてしまう。


「千春さん、この車ってレンタカー?」


「違うよ。なんと買ってしまいました!前回は試乗でレンタルしてたの。まあ、買うのが前提だったから長距離もOKしてもらったんだけどね。」


「先生すごい!俺も運転できるようになりたいな。」


 そうすれば、遠出もしやすくなるし、ドライブとかも行けるしね。

 席順はくじ引きらしい。しかも既に終わったと……。俺抜きのくじ引きほど怖いものはないのだけれど、これは仕方ないか。俺の場所は固定で、2列目の真ん中。3列目の半分を荷物スペースで持っていかれているので、どうしても2列目が3人になってしまう。これは仕方ないとして、一番体の大きい俺は助手席にと言おうと思ったのだが、言えない雰囲気なので黙っておこう……。行きは、玲奈とセナちゃんに挟まれて、助手席はかおり、後ろが唯さんとなった。相変わらず、唯さんのクジ運の無さが浮き彫りになった形だ。


 出発前に悪乗りしないように千春さんから注意事項があった。さすが先生。


「じゃ最初のお昼ご飯の場所まで出発でーす!」


 最初の食事?もう決まっているのか?


「食事の場所はもう決まっているの?」


「そ、てっちゃん来る前に調べたんだけど、ソースカツ丼のおいしいお店があるんだって、そこにしようってなったの。勝手に決めちゃってごめん。でも、ソースかつ丼好きでしょ?」


「ソースかつ丼が好きなのなんで知ってるの?」


「空手やってた頃から好きだったじゃん。好きな人の好物くらいちゃんと覚えてますよ!」


 玲奈、ストレート過ぎて返事に困ってしまいますよ。まあ、これは玲奈の軽い感じだから許されるのかも、セナちゃんが言ったら正直困る。


「玲奈、ユキ君困るから、そういうのやめる。」


「はーい!星奈怖い。」


 セナちゃんは結構物事をはっきり言うので頼りになるけれど、この矛先が俺だと思うと玲奈じゃないけど、ちょっと怖いかも。


「ユキ君。なにをお考えでしょうか?」


「いいえ、何でもありません。すいません。」


「謝るところが非常に怪しいですが、許す。」


 そう言ってただでさえキツイのにピッタリとくっついてくる。これはキツイ。


「星奈ずるい。」


 反対側から玲奈も負けじと俺にくっついてくる。これは苦しい……。


「えー2人ともユキヤ君が苦しそうです。少し離れなさい。これ部長命令。」


「唯さん部長だったんだ……。」


「えっ違うの?私の勘違い?」


「あっ大丈夫です。頼りにしてます!」


 若干凹む唯さんを楽しみながら最初の目的地、ソースカツ丼店に向かうのであった。

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