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恋愛読本。  作者: 半栖酒美斗
165/191

俺のmission

お越しいただきありがとうございます。

ユキヤ主観に戻ります。

ブックマーク・評価等いただけると励みになります。

お楽しみください。


主要登場人物

ユキヤ  主人公。隙があって鈍感。

かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)

星奈  2年生 ユキヤの幼馴染。

唯   3年生 モデル並みの美貌の持ち主。

玲奈  1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。

五日市先生(千春) かおりのお姉さん。

 玲奈に託されたマニュアルは、俺が開いてみても表紙はマニュアルのままで中身は白紙のままだった。2人とも成果があったみたいだから、それを楽しみに父さんの帰りを待とう。明日は、旅行だから少しでも早く帰って来てくれると助かるんだけど、たまに深夜になるから少しでも体を休めておこう。

 しばらくすると、玄関のドアが開く音が聞こえた。帰ってきたようだ。勢い勇んで1階に降りると、まるで父さんの帰りを喜んでいるように見えてしまうので、少しタメを作ってから降りることにした。


「おかえり、父さん。」


「ただいま。珍しいなユキが降りてくるなんて。」


「いや、泥酔してる時は大概、降りてきてるんだけど。」


「そうか、それはすまん。」


 そろそろ本題に入らないと、早く帰ってきた日はすぐに寝ちゃうからな。降りてきたとき、リビングのテーブルの上にマニュアルを置いたから、俺が居ない状態での題名を聞けば1つ目はクリアだ。

 父さんがリビングに行くのを見計らって。


「父さん、テーブルの上にある本を持ってきてくれない?」


「どの本だ?」


「題名言ってみて。」


「恋愛読本とかいう汚いノートみたいなの。」


 汚いは余計だけれど、恋愛読本であることは分かった。これを俺に渡してくれれば終了だ。


「ユキ、父さんしばらくリビングに居るから自分で取りに来てくれ。」


 当てが外れた。仕方ない、どうにか俺に手渡ししてくれるようにしよう。リビングに向かうと、父さんはソファに座ってお酒を飲んでいた。

 わざと少し離れたところに座り、父さんに言った。


「本を取って。」


「ん。」


 渡された恋愛読本は、マニュアルに変化していた。よし!これで俺に課されたmissionは終了だ!父さんに絡まれる前に退散しようと思っていたら、上機嫌の父さんに話かけられた。


「来栖さんとこのお嬢さんとは仲良くやってるか?」


「セナちゃんとは相変わらず仲良くやってるよ。」


「早くお酒の飲めるお年頃になれば父さん嬉しいのに。」


「何言ってんのよ。そう言えば、千春さんが父さんと飲んでみたいようなことを言っていたような……。」


「千春さん?どなたさん?」


「あ、俺の担任の先生。五日市先生。」


「旅行の電話してきてくれた先生か。五日市っていうのか?この辺では珍しいな。」


「同級生のお姉さんでもある。」


「そうなのか。五日市……。五日市……。」


 父さんがブツブツと言い始めた。もしかして知り合い?でも歳が離れているし……。親御さんが知り合いだったとか?


「父さんのおばあちゃんの旧姓が五日市だぞ。」


「え?そうなの?初めて知った……。」


 父さんの祖母ということは、九州ではなくて、この辺りの出身だよな。まだ早い時間だからかおりに聞いてみよう。家系図か何かがあれば……。すぐにかおりにラインしてみる。すると直ぐに、千春さんに聞いたらしく、ご両親が亡くなった時に家系図を新たに作り直したとのことで、調べてもらえることになった。


「父さん、今、家系図見てもらってるから、お風呂はちょっと待ってて。」


「父さん酔わせてどういうつもり!?」


「黙れ、おっさん。」


 そんなやり取りをしていると、かおりからラインが届いた、だいぶ遡るけれど、手塚さんという方と結婚した人がいる、名前を聞いてほしいとのことだ。


「父さん、そのおばあちゃんの名前って?」


「たしか、チヨさんだ。」


 直ぐに、かおりに連絡するとチヨさんで間違いないということ。逆に父さんのじいさんの名前を聞いてきた。


「チヨさんの旦那さんの名前は?」


「ヤスジさんだ。漢字は金額の安いに政治の治めるだ。」


 かおりに連絡すると、しばらく返事が返ってこなかった。これ以上父さんを酔わせると百害あって一利なし状態なので、切り上げて部屋に戻る。

 部屋に戻っても、かおりから返信はない。もしかして、明日に備えて寝てしまったのかな?まあ、楽しみなのは俺も同じだから俺も寝よう。電気を消して、ベッドに腰かけると直ぐに電話が鳴った。

ご感想・レビュー・ブックマーク・評価、いただけると幸いです。

よろしくお願いします。

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