玲奈のmission
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今回は、玲奈の主観になります。
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主要登場人物
ユキヤ 主人公。隙があって鈍感。
かおり ユキヤの中学からの同級生。(実は小学校から。)
星奈 2年生 ユキヤの幼馴染。
唯 3年生 モデル並みの美貌の持ち主。
玲奈 1年生 ハーフ美女。留年している。金髪ゴリラ。
五日市先生(千春) かおりのお姉さん。
かおりちゃんから託されたマニュアル。私の所ではちゃんと恋愛読本になっている。これが初めてではないけれど、やっぱり私は読めるんだと、ちょっと感動してしまった。読まないけど。
私の計画は、まずはてっちゃんが居ない状況を作って、琴宮さんに触ってもらう。これで恋愛読本のままが前提で、次に、てっちゃんが居る状態で触ってもらう。これがマニュアルになったら、てっちゃんが読めないことになる……。ん?これって、てっちゃんがお父さんに見せる状況と何ら変わりが無いのでは?しまった!あたまこんがらがってる状態だったから同じようなもの2つになってることに気づかなかった。仕方ない、とりあえずやって後は、てっちゃんのせいにしておこう。
今日、てっちゃんとは少し時間をずらして入室することにした。そうすれば、短時間に確認できるからね。
「琴宮さん、おはよー!」
「おはよう、玲奈さん。あれ手塚君は?」
「ちょっと遅れるって。ところで、ちょっとこれ持ってみて。」
いきなりで不自然だけど、やってね。お願い!
「はい。いいですよー。」
すんなり持ってくれた。表紙は、恋愛読本!!
「よし次!はやくてっちゃん来て!
「おはよう、琴宮さん!」
「おはよう、手塚君。」
ナイスタイミングてっちゃん!でも、こっちから表紙が見えない……。てっちゃんに目配せする。目が真ん丸だ。これじゃ何だかわからない。
「てっちゃん!」
てっちゃんは、ハッとしたように、小さく手で丸を作った。よし、てっちゃんからは見えてる!
「琴宮さん、そのままページ捲ってみて!」
てっちゃんが小さく指で〇をした。結果が何の得にもならないけど、私の役割終わりっ!
「おはようございます。手塚君。」
声をする方を見ると、あの噂の佐々木さんが立っていた。なかなか積極的な美少女め。隣を見ると、かおりちゃん!?なんてタイミングが良いの!?このごった煮状態で、私が持ってどっちが出るかで結構な結果が出るような気がする。
「あっ琴宮さん。本ありがとう。」
「う、うん。」
琴宮さんから受け取ると、マニュアルだ!中身は白。なんかグダグダだけど、結構なパターンが分かった気がする。小声で、てっちゃんに聞いてみる。
「てっちゃん、何だった?」
「マニュアルだったよ!1ページ目は白。」
という事は、知らない人には恋愛読本のまま、てっちゃんには見えないようにマニュアルになる。てっちゃん、てっちゃんを好きな人(かおり、佐々木)、気の無い人、クリアした人だと、マニュアルになる。これだと、てっちゃんと、てっちゃんを好きな人には、恋愛読本の内容を見れないようにしているっていうのが濃厚なのかな?こういう考えはあまり得意じゃないから旅行の時にまとめてもらおう。後で、てっちゃんに本を渡さないと。
「あのローズさん。私、ローズさんに用事があるんです。」
「えっ?私?」
なんの用事だろう。もしかして、てっちゃんとの話に横やりを入れちゃったから?何てことしてしまったの私!先に謝っておこう。
「その節は、申し訳ありませんでした。」
「えっ?何であやまるんですか?」
違った……。ちょっと恥ずかしいかも。
「いえ、何か悪いことしたかと思って。」
「違うんです。私、ローズさんとお友達になりたいと思って。」
「えっ?そうなの?オーケー!オーケー!大歓迎よ。」
良かった、私、同級生に友達少ないから違うクラスの子なんて、こっちからお願いしたいくらい。
「ありがとうございます。これからたまに、遊びに来ますね!」
「うん。私も行くね。」
2人が教室に帰ると、てっちゃんに本を渡す。
「てっちゃん、気づいているかもだけど、てっちゃんのお父様に渡しても、今ので結果わかっちゃったね。」
「そのようで。まあ、せっかくだから一度やってみるよ。お疲れ様!」
トラブルと幸運が入り混じって、何とも言えないけど、mission complete!
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